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Stay Updated, Donate and Advocate

これを御覧になっている少なからぬ皆様と同様、この数日起きていることに悶々としています。こんなnoteを書いても何にもならないでしょうし、なにもしない方が良いかもしれない。
日本を含む各国・国際機関の首脳、メディアの対応、SNSで交わされるコメントを見ながら、本質的な解決の難しさを感じています。
また、個人レベルでの影響、非力さと日々の活動との乖離、今も安全快適な場所でこれを書いている偽善感などをなんとも消化できないでいます。
それでも、こうして今思うことを書いてみることにしました。なぜなら、この中にも何人かいらっしゃるかと思いますが、私にもウクライナ人、ロシア人の友人がいます。その一人のポスト「Stay Updated, Donate and Advocate」を見たからです。

Stay Updated

今回の騒動も含めて、政治レベルの話になると真っ先に思い出す本があります。20年ほど前に読んだ本なのですが、まだ御覧になられていない方にはおすすめします。
ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)
いかに世論操作が意図的に行われており、結果に大きな影響を与えるのか。SNSが今ほど広がっていない時期から(だからこそ)この視点をもって情報に接しないといけないと思っています。
SNSが広がることでこの情報操作の影響が拡大しつつありますが、今のマスメディアだけ見ているだけでは知り得ない情報に接することができていることを強く感じます。情報の取捨選択・真偽の確認には注意を払うことが必要ではありますが、正しい情報”も”届くことは今のテクノロジーの恩恵だと改めて感じました。
今回の問題はヨーロッパで大規模で起きたことやまさにSNS的なライブ感、具体的な知人がいることも含めて影響力を大きく感じていますが、一方で正解各地で戦争・紛争は起き続けています。スウェーデンのUppsala大学のDepartment of Peace and Conflict Researchのウプサラ紛争データプログラムというのを見つけて少し見てみました。

すると、第二次世界大戦後今に至るまで「戦争」(年間死者数が1000人以上と定義)は一度もなくなった年はありません。それどころか、年間の死者が25-1000人未満のMinorと定義されるものを含めると増えています。

さらには、何らかの紛争が起きている国を見ると世界地図がかなり赤く染まります。日本も幸い多くの死者が出ていないものの、北方領土問題や竹島問題など、領土問題を抱えているわけですから、いまだにこうした争いも含めると本当に世界中で多くの問題が絶え間なく起きているんだと改めて感じました。

そんな中で私が今回のことだけに反応するのは正しいのか、でもだからといってなにもしないのか、このあたりが結構な悶々の原因でもあります。

Donate

公的機関からの募金が話題になりましたが、国レベルで考えてしまうと考えたまとまらずに、どうしたものかと考える中、いろいろと調べたり過去に知っているところを見ている中で、この戦争で直接的に困る人、もっと言うと、この戦争に限らず、戦争・紛争で困っている人をサポートするのが自分の今の状況的には個人的な納得感が高いアクションかなと思いました。
ということで非常に少額なのでここで書くのも憚られますが、以下の団体にわずかですが支援をさせて頂きました。定期的に続けていきたいと思っていますし、他にも素晴らしい活動をされているところを自分が知らないだけだと思うのでお教え頂けるとありがたいです。

  • UNHCRのウクライナ支援:UNHCRは人道的見地から、紛争や迫害によって故郷を追われた世界の難民の保護、難民問題の解決へ向けた国際的な活動を先導、調整する任務を負って設立

  • Welgee:日本に逃れてきた難民に対して、日本社会とのつながりと住居・仕事にアクセスする機会を提供することにより、彼ら彼女らが第二の人生に希望を抱けるような、寛容性と多様性にあふれた社会づくりに寄与することを目的とする

Advocate

  1. 何をどうAdvocateするべきかはいまもいろいろと考えるところがあります。まだまだ自分でも整理できていません。でも少しずつアウトプットしながら考えてみることが重要だ、ということが最初のAdvocateかと思っています。

  2. そして、人々ができるだけ情報操作の影響を受けずに意思決定をできる環境があることが重要だと思いました。今回もインターネットやSNSの影響力は大きく、プラスの方がマイナス面を圧倒的に凌駕していると思います。イーロンマスクがStarlinkのサービスをウクライナで利用可能にするというTweetがバズっています。楽天の三木谷さんはViperの電話回線とつなぐ利用も無料化すると発表されました。こうした素晴らしい支援が民間企業でできる時代になったことは非常に重要だとあらためて思いました。(もちろん本当に使えるようになったのかの検証は必要だとは思います)

  3. また、”良い”意思決定をするためには、最低限の暮らしができる環境にあることも重要だと南米にいるとよく感じます。良い意思決定というのは全体調和だったり、利他的な意思決定を含むことも多いと思います。銀行口座もない、明日の食事もない状況では目先の個人の利益の最大化の優先順位・ウェイトが極めて高くなってしまいます。

  4. そして、意思決定を行うために必要な情報力、思考力といった教育分野も重要だと思います。日本国内でも様々な問題がありますが、これも南米にいるとものすごい環境の違いのある人々が同じ国の中、世界の中にいると日々感じます。

  5. こうした最低限のインフラ・環境を短時間で広げていくことだったり、既存のシステムの不具合を破壊的に革新すること、はまさに起業家の皆様が日々挑戦している領域です。ありがたいことに私がいまいる領域はイノベーションを通じて世の中を変えていきたい起業家を支援していくことです。今後も一人の起業家としてこうした起業家たちを精一杯支援していきたいと思います。

こんなnoteを書いても何にもならないでしょうし、なにもしない方が良いかもしれない、と未だにもやもやしつつ、Stay Updated、Donate、Advocateを自分なりにしてみました。

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