農業経済学という分野の話

相変わらず人生の難しさに自問自答を繰り返しております。蝶々と申します。

私の考えることは青二才的なものが抜けきらず、社会を通じて思うこと、生活を通じて思うこと、そのほとんどがすでに同じようなことを思っている方々が文章にしてくださり、もはや私が文字にするようなことではなくなっています。
そんなことを思いながらダラダラ過ごしていたら3月になってしまったので、ちょうどいい時期だ、ということで、ちょっと身の上に関する話をしようと思っている次第です。
先に言っておくと大学受験が一旦終わりの時期になっているのでそれに関することを書くつもりです。
試験終わった人、お疲れ様でした。まだ後期試験など残っている人、こんな記事読むのは全部終わってからにしましょう。まあ、勉強の合間に読んでもらう、というのもありがたいですがそれで試験こけられると僕も複雑な気持ちになるので…

○農業経済学というワード

中の人は現在、「農業経済学」という分野を専攻しております。
そもそも「農業経済学」と聞いて皆さんは何を連想するでしょうか?
僕が最初にこのワードを聞いたときは「経済学の一派的な何かだろうな」と思いました。結論から言うと大体合ってました。

何でわざわざ「農業」などというけったいなワードがついているのか?
大体どういうところが持っているのか、といった話は次にしますが、ここでは「農業経済学」という分野が存在し、一部の人に学ばれているのだという認識をしてくれるとありがたい限りです。

○経済学との線引き

てなわけで、農業経済学というものについて、もう少し詳しく説明しようと思います。が、如何せん私はまだ専攻とし始めて半年ほどしか経っていないので、多分ちょいちょい違うところがあると思います。(ただ、ネットで農業経済学とかググってもそんなに得られることが少ないと思っているのも事実なので、ご容赦ください。)

一般的に言われる「経済学」或いは「経営学」という分野と何が違うのか?という問いに対して敢えて答えるとすれば「農業の特殊さに特化した経済学の分野」という回答が、私は一番適切かと思います。
農業というものは、産業の中において他の産業とは一線を画しているという特徴があるかと思います(例えば、工場での製造業と比較すると、土地というものはあくまでも工場が建つ場所であり、一度その位置に工場が建てばあまり土地に対して関心は割かれづらいですが、農業における土地というものは作物に栄養を与えたりする、要因になりうるため、肥培管理など管理の目線を向ける必要が出てくるなど、まあ長くなるのでここらで省略)。そう言った「特殊性」を経済学上の重要な要素として捉え、これを分析したり実証したりする学問が、「農業経済学」とされるものだと思ってくれれば一先ず大きく違っている、という状態にはならないかと思います。

特殊性の例:土地、農家、自然条件に左右されやすいこと…etc

○どこで学べるんだよ

先に述べた農業経済学の特性上、基本的に農業経済学は農業(≠農学)についてある程度知っておいた方が、話としてスッと入りやすいという、ことが何となく推察されるかと思います。そのためか、日本国内においては農学部のある大学にコースとして設立されているケースが大半だと思います。実際、私が今所属しているところも、農学部の一コースみたいな位置づけで設けられています。
なので、これを読んでいる中高生をはじめとする、日本国内で農業経済学を大学で学びたい意欲がある人に対しては、農学部のあるところの中で農業経済学があるところを目指して勉強するのが良いかと思います(農学部は存在しているけれど、その一コースとして農業経済学向けのものが設けられていないものもあるのでそこはまた調べてください。)。割と農学部の中でも所謂「実科」的なコースに多い印象です。
逆に、農業に限ることなく「経済や経営全般」的に学びたいぜ!!って人にはあんまりお勧めしません。経済学的にやっていることは本質的に一緒だと思いますが、大学入る段階でそういう人たちが無理に視野を狭くすることをする必要はそんなにないだろう、というのが私の意見です。

○実際のところ

そもそも私がなぜ、このような分野を専攻するかに関して少々触れてみたいと思います。
私は、大学受験に当たってそもそも文理とかの枠で見た場合に「文系だったら文学か政治学がやりてえな。理系だったら、特に希望ねえけど農学部なのかな。メタンコ迷っちゃうね」といった形で、やりたいことが多い性分でした。当時の担任の先生に「理系が文転するのは、文系が理転するのよりハードルが低いよ」と言われたのも合って、当時は理系で受験しました。

(因みに当時の選択科目としては国公立を受ける前提だったので
・理科:物理、化学
・社会:地理
といった感じです。)

その後、紆余曲折を経て農学部のある大学に何とかは入れたのですが、ここで色々やっていく中で、挫折半分・覚悟半分となりました。
挫折に関しては「ああ、こいつらには理系チックの分野では私は情熱も知識も敵わねえな」というもの。ありがたいことに、私のいる大学は私目線でとてもレベルが高く、農学に対する姿勢が素晴らしい御方がたくさんいたのもあり、何と言うか、ここでこいつらと対等にやっていける気がしなくなった、というものでした。そもそも、農学部に物理で入ってる時点でまあまあ苦労をするのは目に見えていたのですが、サークルとか同期で入った人たちと話を通じ合う中で数年単位で農学に向き合ってきたのだな、ということをひしひしと感じ、敵わねえとなってしまいました。
一方の覚悟に関しては、自分は農学をやるうえで「人」というものを主体にするのが性に合っているので、そう言うことができる分野─農業経済学─が良いのかな、と思ったというところです。これに加えて受験時に意識していた文系に進んでいたらやりたかった学問分野にも関われるだろうなという淡い期待を抱いてとも思います。なんだか今振り返ると、当時は滅茶苦茶焦っていたんだろうな(笑)と思える感想ですね。

そんな感じで農業経済学の分野に進みましたが、やはり一般的な理系分野とは大きく違うなと思う次第です。そう思うのは
・所謂「実験室で実験をする」なんてことは一切ない
・研究によっては聞き取り調査を行うものが多い。
というのが大きいです。ぶっちゃけ白衣なんて来たことねえので、意味もなく白衣来てやろうかなとかも思ったりしたりしてます。

経済学の一派であることに変わりないので数学は出来た方が良いのかなと思います。ただ、私も受験時に数学が苦手だったので、概念理解出来るくらいで最初は良いと思います。

○どういう人に勧めるのか

農業経済学を勧める対象として私は、以下のどれかに該当する人を想定します。

・農業に一定の興味がある
・社会問題に強く関心がある
・いろんな分野をひっくるめて考えたい
・特にやりたい分野が決まってない

上二つに関しては、今まで述べた通り、農業経済学に関わる事象に興味を持っている人達という点で勧めます。一時期、私は同期に当たり屋の如く、農業経済学の重要さを説いていました。この説明に少しでもなびいた人がいたら囲いましたね。
下二つは、これ農業経済に関わらずなんですけどそもそもどういう学問分野があるかって言うのを知らない人も多いので、といった理由が大きいです。私自身、この学問分野の存在を知ったのは大学に入ってからでしたし、そのうえでこの学問分野の面白さを知ったというのが大きいので…

○終わりに

農業経済学という分野は、経済学の中でも農業世界に注目していることもあり、色々独特な世界だと思います。
私自身、まだ勉強中の身ですが、いずれ社会のために何かこの経験を活かせればと思う次第です。
より詳しく知りたくなったら、TwitterのDMにでも投げてください。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

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