京都 大原 三千院と寂光院
お正月、家族で三千院に初詣に行きました。
『女ひとり』という歌に歌われているお寺ですが、若い方はこの歌ご存じないかもしれませんね。
三千院は、京都駅から北北東に約20km行った山の中の、大原という集落にあるお寺です。
大原は、昔、大原女(おはらめ)という、焚き木や柴を頭に乗せ、都で売り歩いていた女性で有名なところです。
こんな感じの姿だったようです
今では薪を使うこともありませんので、大原女はいませんが、時代祭のときにはこの格好をされた方が練り歩かれるそうです。
三千院への道すがらには、他にもこんな石像が所々に置かれていました。
バス停からゆっくり坂を上がっていくと三千院に着きました。
門跡というのは、公家や皇族の方が出家して住職を務めるお寺のことです。
ここから入ります。
とにかくお庭がきれいです。
苔が絨毯のように木の下の地面を覆っています。
例年ですと、この時期、雪に覆われているはずのお庭です。
これは、国宝の阿弥陀三尊像が祀られているお堂です。
中に入って参拝することができます。
国宝の仏様までの距離がこれほど近いのは、とても珍しいです。
阿弥陀様の隣にいらっしゃるのは観音菩薩様と勢至菩薩様です。
苔の中にわらべ地蔵様がいらっしゃいます。
拡大してみたんですが、苔がすごくてお顔がわかりませんでした。
本当はこんなお顔です
こちらも分かりづらいので拡大しました。
頬杖をついてらっしゃるのですが苔で分かりづらいですね。
階段を上がっていくとこんなわらべ地蔵様も、いらっしゃいました。
それにしてもすごい苔です
寂光院
午後からは、歩いてすぐのところにある寂光院にもお参りしました。
きれいに掃き清められた石段の先に、寂光院が静かな佇まいを見せていました。
ご記憶の方もいらっしゃるかと思いますが、寂光院は平成12年に火災にあい、本堂が全焼し、重要文化財の御本尊様も消失しました。
新しい御本尊様は、元の御本尊様が鎌倉時代に作られた時のお姿を、忠実に復元しているそうです。
建礼門院(平清盛の娘)が隠棲していたことで有名なお寺です。
壇ノ浦の合戦で海に身を投げたものの、源氏の兵士に助けられ、余生をこの寺で過ごしました。
海に身を投げて死んだ息子の安徳天皇や、平家一門の冥福を祈られつつ、37歳の若さで亡くなられたそうです。
京都の中心部とは少し違う、ひっそりとした京都のお寺の雰囲気が少しでもお伝えできていれば嬉しいのですが。
ここまで長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。