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包丁いっぽん さらしに巻いて〜 法善寺

「月の法善寺横丁」という歌で、年配の大阪人に有名な法善寺にお参りに行きました。

門の向こうは、繁華街。

織田作之助の短編小説『夫婦善哉』の舞台にもなったお寺で、大阪ミナミの繁華街にあり、たくさんの飲食店が軒を連ねる路地の先に、ひっそりと建っています。

境内の隣りにある『夫婦善哉』の舞台の、おしるこやさん。
一人前でもお椀は2つ。

水をかけると願いが叶うと言われる水掛不動で有名で、ひっきりなしにお参りの方が来られていました。

50年ぶりでした。御本尊様は、阿弥陀様と知ってビックリしました。

一年中お水をかけられてるので、このお不動様は、全身、分厚いふかふかの苔で覆われています。

手前のひしゃくで、お水をかけます 
こんがら童子?

不動明王の脇侍のこんがら童子も、せいたか童子も、頭の苔がちょっと禿げてるのは、みすぼらしいからって、昨年あるおっちゃんが苔を剥がしたからです。でも、お寺さんは、犯人のおっちゃんを訴えませんでした。

せいたか童子?



境内には、猫さんが何匹かいました。

石碑の陰からチラッ
井戸端会議?
ぜんざい屋さんとお寺のすき間
ぜんざい屋さんの店先

お姉さんがチュールをあげていました。
年配のご夫婦も、エサをやりに来られてましたし、お寺の向かいの日本料理屋の方は、海老を食べさせていました。

どの猫さんもまるまる太っていました。

路地と路地を結ぶ道の途中にあるお寺ですので、一晩中お参りすることができます。

繁華街のど真ん中にあるお寺です。

今まで、幾百人幾千人の、いろんな境遇の人が、すがる思いで、このお不動さんに祈ったんだろうなぁと、次第に明るさを増す提灯を見ながら思いました。