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選挙権を持つ若い方々に知っておいていただきたいこと

間もなく統一地方選挙があるようで、事前運動の車が、静かな住宅街に不似合いな音を出しながら、走り始めています。

ところで、選挙に行かず棄権をする人の割合が、若い人ほど多いそうです。

総務省の調査では、昨年の7月の参議院議員通常選挙の投票率は、10代が35.42%、20代が33.99%、30代44.80%でした。

選挙に行かない理由は、急用や、予定があったが、一番多いそうです。

私は、若い方々に、選挙に行きなさいとか、行くべきだとか、言うつもりはありません。

ご自身の権利ですから、行使するのもしないのも、お考えの通りにされて何も問題はないと思っています。

ただ知っておいていただきたいのです。

選挙を棄権することは、現在政権を握っている人たちに、賛成票を投じたのと、同じだということを。

そしてもう一つ、棄権している票の何割かが反対票にまわれば、日本は、すぐにでも変わるということを。

2月12日の毎日新聞日曜版に、栃木県の県会議員を50年勤めている自民党の板橋一好さんが、「政治に関心のない人には、投票してもらいたくないのが本音だ」と発言したと書かれていました。

投票率が上がると、足元がぐらつくからでしょうと、この記事を書かれた松尾貴史さんが言われていました。

若い方が投票に行かないのは好都合だと、現職の議員が言っているのです。

また、先日、『キングダム』67巻(原泰久著、集英社刊)を読んでいたら、登場人物の桓騎将軍が「底辺が本当に怒りを向けるべきは、無関係を決め込んでいる中間の奴ら」
「数でいうとこの世界は、その中間の奴らで占められている。そいつらが何もしねェから、世の中の“構造が”変わらねェんだよ」と言っている場面がありました。

もちろん若い皆さんは底辺じゃありませんし、社会構造も今の日本と「史記」の時代の社会状況は大きく違いますが、今何もしない人が動くことで、社会構造が変わる、という点は、まさに現代の日本と同じだと、私には思えました。

若い方に、その2つのことだけは知っておいてほしいと思います。