もし何もしてあげられないなら、黙ってそばにいてあげるだけでいいと思います

 
 私には、人間の素晴らしさは、本来、その人がどのようなことをしたかではないように思えます。

 その人の存在そのものが、そもそも尊く、素晴らしいことだと思えるのです。

人は、ついついその人がしたことを見て、評価してしまいます。

更には自分自身をすら、自分のしたことで判断している気がします。

人は、身近な人が亡くなってやっとその人の存在の大切さに気づくのです。

亡くなった人に残された人が望むことは、大抵 もう一度何々をして下さい ではなく、

ここにあなたにいて欲しい だと思います。

人はそこにいることで十分誰かの役にたっていると思います。

もしも今そう思えなかったとしても、そこにいることで、いつか誰かの役にたてると思います。

誰かのために何かをすることは、もちろんとても尊いですし、素晴らしいことです。 

でも、なにもしてあげることがないのなら、今は出来ないのなら、無理にがんばることはないと思います。

黙って誰かのそばにいるだけでいいんだと思います。

そして、もしもできることなら、ただ一緒にいるだけで力になってあげられる人になることです。

いろんなことが出来る有能な人になって、沢山の人の役に立つのも素晴らしいですが、

ただそこにいるだけで、周りの人をほっとさせたり、和ませたりできる人になるのも、とても素晴らしいことだと思います。