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小さなリンゴ?

森の中で、黄緑色の3cm大のピンポン玉のようなものを見つけました。
小さな青リンゴのようでした。

落ちていたのではなく、枝の先についてぶら下がっていました。

コナラの葉っぱ


念のため写真に撮りましたが、ぶら下がっていたのは、生きたコナラの枝でした。

コナラの実は、もちろんドングリだから、これは何の実なんだろうと、一生懸命調べたら・・・

ナラメリンゴフシ


という名前の虫こぶでした。

コナラ、クヌギ、ミズナラ等のナラ類の木の芽にできるそうです。

英語でも、オーク(なら)アップルと言います。

虫こぶというのは、「寄生生物の寄生によって、植物組織が異常な成長をすることで形成されるコブ状のもの」と説明されていました。

〇〇フシという名前の付け方をします。

この虫こぶの場合は、ナラの木の芽についた、りんごによく似た虫こぶなので、

ナラ+メ+リンゴ+フシ で、ナラメリンゴフシです。

わかりやす!

虫こぶは、小さいものは、数ミリですので、このナラメリンゴフシは、大きい方です。

このナラメリンゴフシは、ナラ類の冬芽に、ナラメリンゴタマバチという小さなハチが卵を生むことで、できたものです。

虫こぶを割れば、中には、ナラメリンゴタマバチの幼虫が放射状に並んでいるはずです。

中にいるナラメリンゴタマバチの幼虫が大きくなるにつれて、ナラメリンゴフシも大きくなるそうです。

そして5月中ごろには4cmくらいなり、その頃には、リンゴのように赤くなるようです。

更に、その後ひと月くらいで、幼虫は蛹となり、中からナラメリンゴタマバチが出てくるそうです。

リンゴに卵を生むのではなくて、リンゴのようなものをナラの芽に自ら作って、それを食べ物にして大きくなっていくって、いったい誰がそんなこと思いつくでしょうか。

虫って不思議だなぁ、面白いなぁって思っていたら、話は、これで終わりませんでした。

何と、生まれたハチは、土に潜っていき、今度はナラ類の木の根に卵を産み、ナラネタマフシというとても小さな別の虫こぶを作るんだそうです。
今度のは、ひとつの卵に一つの虫こぶです。

12月になると、土の中で成長したハチが地上に出てくるのですが、何と、それは翅のないメスばかりで、このメスが、ナラ類の木をよじ登って枝先まで行き、葉の落ちたあとに残る冬芽に、卵を生むのだそうです。

本当にどうなってるんでしょうか。夏は、オスとメスがいるけど、冬はメスばかりで、単性生殖をしているんです。

それに何で翅ないの?

どうして夏はわざわざ土に潜って根に行くの?

ウ~ン🤔


大変マニアックな話にお付き合いいただき、ありがとうございました。

あービックリした。😲