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生きることについて

「人が生きる」ことは、なにか難しい意味を持ったことじゃなくて、ただ水に溺れた時に勝手に手足をばたつかせてしまうような、もがきみたいなものなのかもしれない。生きよう、生きたい、って動き始めるときの音、みたい。
美月の文章を読んでいると、その事実がわかる。
そして、その音に、こっちの命も反応する。
生きたい。
祈りたい。
踊りたい。
歌いたい。
って思う。

個人的に祈るんじゃなくて、みんなの問題として、今も始まった悲しみにみんなで祈りたい。
祈るだけじゃなくて、踊りたい。
かなしいのも、うれしいのも全部を遊びたい。
生きたくても生きれなかった人とも、一緒に遊びたい。

でも、地上にはこの衝動を抑えつける力もある。命を絶やす方向へ働く力。自由を制限する方へ働く力。人と人、人と生き物を隔てる方向へ働く力。その力の存在を無視したりするのではないやり方で、むしろ、その力とも一緒に遊んでしまうようなやり方をとれないだろうか。
地上にあるものすべてが祝福されているとしたら、それらの力も否定されないのだから。


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