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slay the spire 「gremlin mod」 解説と攻略

①初めに

https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=1722712533
 steamのワークショップから導入できるgremlin modについての簡単な解説と個人的なカード評価をしようと思います。一応A20心臓撃破を果たしましたが、1回のみの撃破ですので参考になるかはわかりません。なお、本modをプレイする際、5chのslay the spire板にアップロードされていた日本語化ファイルを使用させていただいております。有志で翻訳し、それを配布して下さった方にこの場を借りて感謝を申し上げます。翻訳者様に連絡を取る手段もなく、リンクを張ってしまってよいのかもわからないため、このような形での紹介とさせていただきます。お許しください。
 以下、カードやレリックを含んだmodの解説は翻訳後の名前と効果でおこないます。ご了承ください。なお、当然ではありますがネタバレ注意です

別modの解説はこちらから。

https://note.com/butc/m/mc61338c96d22

②gremlins modの基本

 本modは、slay the spire内にいるグレムリン達を使って攻略していくmodなのですが、選択するキャラクターは文字通り「グレムリン達」です。別々のキャラに分かれているわけではありません。看板を持った脱力を入れてくる太っちょ、殴ると筋力が増えるマッド、ブロックを張ってくるシールド、10ダメで殴ってくるスニーキー、3ターン目に発狂するウィザード。使用するのは見覚えのあるこれら5体のチームです。こいつらには前述した通りの敵であった頃に持っていた能力がそれぞれ備えられており、その能力をフル活用して敵と戦う、というのが本modのコンセプト。実際に持っている能力はそれぞれ以下の通り。

・太っちょ アタックをプレイするたびに脱力を対象に1与える
・マッド 攻撃されるたびに「瞬間的な筋力」*を2得る
シールド スキルをプレイするたびに2ブロックを得る
ウィザード スキルをプレイするたびに「魔力」*を1得る
スニーキー アタックをプレイするたびにランダムな敵に3ダメージを与える。

*瞬間的な筋力:赤のフレックスやステロイドポーションのように、1ターンで効果が切れるバフ。これらと同様、先にアーティファクトを付与することで戦闘中永続化できる。

*魔力...3以上溜まっている場合、それらを消費して次のアタックカードに10の追加ダメージを付与する。

 このように、グレムリン達はそれぞれ能力を持っていますが、すべて同時に発動されているパッシブというわけではなく、列の先頭のグレムリンの効果のみが適応されます。

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 先頭のグレムリンは対応するカード(このカードをプレイした時、○○グレムリンに入れ替わる等)をプレイすることで切り替わります。また、初期レリックにはグレムリンノブを持っており、これはグレムリンの角笛に効果に加えて敵が死ぬたびに次のグレムリンに入れ替わるという効果を持っています。この入れ替わりこそが本modの肝となるギミックです。そのため、敵を倒す際には次のグレムリンを確認してあらかじめ確認しておいたり、防御が薄いデッキとなってしまった場合には太っちょやシールドに代われる効果を持ったカードを採用していくといった独特なプランニングが必要となってきます。

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 このグレムリンmod、入れ替わりシステムの他にも、本家4キャラにはない特徴があります。それは、グレムリン5体が「それぞれ別のHPを持っている」ということです。各グレムリンが持っているHPは20前後、削り切られた場合にはそのグレムリンは死亡します。復活には休憩所で全グレムリンの最大HP1を代償に蘇生することが出来ますが、蘇生をすると休憩所では当然他の行動はとれなくなります。

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 カードを強化しないと簡単に削られてしまうが、復活の為に休憩所を使うため、カードパワーが足りない・・・といった悪循環に陥ってしまわないよう、うまく立ち回る必要があります。許容できる被ダメが非常に少ない分、なるべく死なないようにとプレイすると序盤はエリートも踏みにくいのでバランスが難しいところです。このmodを攻略するにあたってまず初めに身に付けることになるのはその辺のバランス感覚かと思います。

 ここまでの内容を見て、少し難しそうに感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はA20心臓の撃破は難しくない部類、というか本家4キャラよりも遥かに簡単です。その理由はただ一つ。

「複雑なシステムをほとんど無視しても、圧倒的なカードパワーですべて圧殺できるほどのぶっ壊れカードがある。」

・・・これだけです。このmod、魔力特化や連撃特化、筋力特化とそこそこいろんなビルドを楽しめるようになっているのですが、その中でも筋力ビルドが神聖ウォッチャー並みに火力が出る。恐ろしい。
基本的には純粋なこの3つの型を目指したり、引きによって連撃魔力や連撃筋力等、フィニッシャーと火力補助として役割を分けて寄せていく事になります。

③基本となるビルド

1.魔力ビルド
 まずは個人的に弱いと思った魔力から。このビルドの肝である魔力とは、「3溜まった状態であれば、アタック使用時にそれを消費して追加で10ダメージを与える」というものです。近しいもので言うならば、紫の「華炎輪」でしょうか。あれと同様、溜まったら連撃系のカードで大ダメージを狙うというのが基本的な立ち回りになるでしょう。また、魔力を消費しないで使えるアタックカードも存在するため、デッキに入れるアタックをそういったカードに絞れば常にバフが乗った状態で殴り合うということもできます。なんというロマンの塊。
…という風に書くと聞こえはいいですが、この魔力、1つ気になる点があります。前述の通り、魔力は3溜まると次のアタックの10ダメージアップ。これを聞いた方は、では魔力が6なら20、9なら30となるのでは?と考えるかもしれません。私も考えました。残念ながらなりません。10ダメのみのアップであり、おまけに攻撃した際に「保持している全ての魔力」が取り除かれます。特定のカードの、魔力○○以上でのみ発動可能や魔力に等しい○○を〜といったカード以外では3以上溜める意味はありません。6溜めていようが90溜めていようが1発殴れば0です。ここが微妙すぎる。個人的にはもう少し条件を厳しくしても良いので、追加ダメージが加算されていけば良いのになぁと思ってプレイしていました。
 そんな魔力を溜める方法は大きく分けて2つ。1つは前述した通り、ウィザードが先頭の時にスキルを使用する。もう1つは「魔力を得る」と書いてあるカードを使用するという方法です。魔力を得る系のカードはそれほど多くないので、大体の場合はナイフのブロック版であるガードという0コススキルを手札に加えるカードを活用して溜めていくこととなるでしょう。しかし、この方法が使えるのはウィザードが先頭にいる時のみ。魔力が溜まったからといって敵を殺してしまうと、初期レリックの効果で強制的に先頭が入れ替わります。つまり、魔力獲得手段をウィザードの能力のみに依存している場合、複数戦ではウィザードに入れ替われるカード、もしくはAOEを待つことも必要な場合があるという事ですね。中々に面倒くさい。

・キーカード

・ヒュー 1コスト S 魔力を1(UG後2)得る。次のターン、バン(バン+)を1枚手札に加える。*廃棄

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 手札に加えられるバンは素の性能は0×3(4)を与えるというカードです。ここに魔力の効果である10ダメージ追加が乗ると、2コス30点という中々の強カードになります。このカード最大の利点は、UG後であればウィザードでこのカードを使うことで得た2に加え、スキルプレイによるボーナスで+1され、これ1枚で魔力3を溜められることでしょう。次ターンにバンを使うためにはヒューをターンの最後に使うなどのアタックを使わない工夫が必要ですが、与ダメージを考えても待つ価値は大いにあると思います。魔力型ならば一枚は欲しいカードです。

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・目くらまし 1コスト A 9(12)ダメージ。対象は魔力の量に等しい筋力を失う。*廃棄

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 そこそこの打点を持つ説明不要の筋力デバフカード。廃棄付きとはいえ、なんと1ターンのみではなく永続という太っ腹具合です。しっかり準備すれば心臓や刺創の本、スネークプラント、ビャード等の強敵の戦力を大きく削ることが出来ます。他ビルドでも見かけたら取るくらい優秀なカード。

・アンコール 1コスト P 魔力を3得る。魔力を消費するたび、敵全体に5(7)ダメージを与える。

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 ガンガン魔力を回せる構築ならば強いのはこれ。全体5ダメでも十分強く、UG必須ではないのが良いです。ただし、魔力を消費しなければ効果が発動しません。説明文に「魔力を消費しない」と書いてあるアタックでは誘発されないので注意が必要です。

2.連撃ビルド

 大まかに言えば緑のナイフビルドに近いですが、もう少し使いやすいように感じます。というのも、このキャラにはナイフのブロック版である「ガード」が存在し、フィニッシャーとなるカードも大体がターン内にプレイしたカードの枚数に依存するため、ブロックを稼ぎながらでもリーサルを狙っていけます。また、パーツのレア度も低いため揃えやすく、フィニッシャーを確保したらナイフやガード等を手札に加えられる手数を稼ぐカードをピックし、最後の仕上げに魔力や筋力等のバフカードを確保できれば安定します。仕上げが間に合わなかった場合にはタイムイーターがあまりにもきついため、どうにか少ないプレイ回数で瞬間火力を出せる手段を3層までに用意しておきましょう。良いカードが引けなければ最悪ステロイドポーションでも良いと思います。

・キーカード

連打 1(0)コスト A このターンにカードをプレイした回数と同じ回数3ダメージを与える

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 UGで0コストになる超優秀フィニッシャーです。プレイ回数を稼ぐと同時に筋力を上げたり、直前に魔力を充填したりしてリーサルを狙いましょう。しかし、優秀とはいえこのカードのみにリーサルを頼るとタイムイーターやスパイカーが辛いので、何かしら単発火力のある何かもピックしておくことをお勧めします。

・どんちゃん騒ぎ 3(2)コスト S 生きているグレムリンの数だけエナジーを得る

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 連撃ビルドのキーカードと言いつつ、どのビルドでも即ピックレベルのぶっ壊れカード。UGでコストが2となり、全員のグレムリンが生きていれば5エナジー獲得できるため収支が+3に。廃棄ではないため、これとドロソをピックしてデッキを圧縮すればエナレリが無くともソリティアが始まります。デッキを好きなだけぶん回してから連打をぶち込んでやりましょう。

・追い打ち 1コスト P 脱力状態の敵に与えるダメージが3(5)増加する。

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 脱力を1でも与えていれば実質筋力3(5)増加のお手軽バフカード。一度使用したら消えるパワーなので、ノイズになりにくいのがとっても良いです。UGさえしていれば、ナイフは9ダメージ、連打は一撃8ダメージとリーサルがかなり楽になります。同様な火力補助のパワーに「洗練」というナイフとガードの値を2(3)ずつ底上げするというものがありますが、こちらはナイフ以外にも適応されるのでピックするならばこちらがおすすめ。初期カードの「タッグチーム」でも十分ですが、脱力を撒ける太っちょに代わる手段を別途確保しておきましょう。

3.筋力ビルド

 完成しても構築途中でもぶっちぎりで使いやすく強いビルド。ぶっ壊れカードが多くリーサル手段も豊富、通常のA20程度であれば余裕で突破できる程の超強いビルドです。これの強さに気が付いたのはA3辺りで、毎回筋力ビルドを組むようになってから駆け上りましたが、A20を攻略した戦績がこれ。

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 お分かりいただけますでしょうか。普段は超豪運を引き寄せなければA20心臓を突破できない私が、A0~A20までで全挑戦回数22回、21勝1敗と勝率95%を叩き出しております。当然これら全部で理想構築を出来たわけではありません。それにもかかわらずこの勝率。つまり、ある程度未完成であっても強化雑魚だろうがダブルボスだろうが、度重なるプレミをしようが問答無用で轢き殺せる程のデッキパワーがあるということです。そんな雑に強い筋力ビルド、やること自体は赤の筋力ビルドと同じです。それもそのはず。このキャラクター、名前が違うだけのフレックスに加え、2コスになった別名のリミットブレイクが存在するのです。基本は赤同様、フレックス等を種に、倍に倍にと育てていくのがメインですね。では、何故ここまでやることが同じビルドなのにこんなにも勝率が高いのか。その理由となるカードを紹介していこうと思います。

・キーカード

・執念 2(1)コスト P 筋力が減少しなくなる。

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 個人的本mod最強カード。これをピック出来れば勝ち確定です。おめでとうございます。これさえあればリミットブレイクがなくとも何とでもなってしまう。UGフレックスを使うだけで0コス筋力4アップ。JAXなんて寿命の削れる違法薬物はさっさと投げ捨てましょう。そんなものを使わなくともデッキが1巡する頃には憤怒ウォッチャーも真っ青な火力となっています。あとは連打するもナイフ振るうも自由。気が付けば敵はひき肉になっていることでしょう。見かけたら即ピック。ピックした後はそこから筋力系を強引に集めればまず負けません。UGすれば1コスなので隙もそこまでではありません。本気で勝ちに行きたいならば絶対に拾いましょう。

・レイジブレイク 2コスト S 筋力を2倍にする *廃棄(UGで廃棄なし)

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 2コストになったリミットブレイク。取り回しは本家より悪いですが十分強いです。とはいえそれは筋力カードがある程度集まっていればの話。見かけたからと言って安易に取ってしまうとノイズになってしまいます。可能な限りデッキの方向性が決まってから取りたい1枚です。

・激怒 3コスト A このカードのコストは筋力2毎に1減少する。7(9)ダメージを3回与える。

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コスト可変の強力な連撃アタック。UG済みフレックスを同ターンに使用しただけでUG前ですら1コス11×3、UG後だと13×3という驚異的な突破力を持つ脳筋カード。コスト減少の条件の緩さが普通に考えてヤバイ。筋力4さえあれば1コスなので、簡単に主砲として運用できるようになるのが非常に良いです。

・厄介な一撃 0コスト A 1ダメージを与える。このカードには4(6)倍の筋力ボーナスが適用される。

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素のダメージが減った代わりに0コストになり、レア度と倍率が上昇したヘヴィブレード。どうして0コストにしてしまったのか。なぜこの性能で廃棄をつけなかったのか。とにかく雑に強い。バジュラを持っているだけでも0コス7ダメ、手裏剣でも持っていたら筋力系カードがなくとも十分主砲の役割を果たせます。何よりこのキャラは手数が増えるカードが多いので、タイムイーターや心臓の対策を考えるのが面倒なのですが、このカードは少ない手数で圧倒的な破壊力を出せるので重宝します。連打でも代用できますが、心臓、タイムイーター、もがき蠢く塊、スパイカーなどを考えるとやはりこちらの方が優秀です。拾えなくとも何とかなりますが、拾えれば確実に安定する。そんなカードです。

④おわりに

 ここまで、基本的なギミックの解説とビルドの解説をしてきましたが、魅力的なカードや追加レリックがまだまだ残っています。カードプールは77、追加レリックは5とかなりのボリュームで、エリートマスでの上級グレムリン達とのイベントなど、まだまだ紹介しきれていない楽しい要素がたくさんあります。素晴らしい翻訳もありますので、是非プレイしてみて下さい。

かなりの長文になってしまい申し訳ありません。また、ここまでお読みいただきありがとうございました。次のmod解説記事は、A20心臓撃破できればカルティストかアストロロジャー辺りを、時間がかかりそうならゲーム性を変えずにプレイを快適にするmodに関する記事にしようかなと考えております。機会があればお読みください。

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