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slay the spire 「the beaked mod」解説と攻略

①初めに

 steamのワークショップより導入可能のthe beaked mod、通称カルティストmodのA20心臓撃破を果たしましたので、簡単な解説と攻略について書いていこうと思います。カード評価におきましては、完全に私の主観での評価となりますのでご了承下さい。なお、このmodは前回ご紹介したgremlin modとは異なり、mod自体に正式に日本語翻訳が導入されております。「翻訳ファイルの置き換え方が分からない」といった方でもwork shopで導入すればすぐにプレイできますので、是非プレイしてみて下さい。

別modの解説はこちらから。

https://note.com/butc/m/mc61338c96d22

②the beaked modの基本

1.初期カードを用いた戦術と初期レリック解説

 このmodで追加されるキャラクターは鳥頭のカルティスト。そうです。楽しそうに枝を振っているだけなのに、気が付くととんでもない火力になっているアイツです。普段は即殺することで被害を抑えることとなるカルティストとの戦闘ですが、今回は使うのが自分側。初期デッキには儀式バフを1得ることが出来る「おまじない」が3枚含まれています。

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 コストは2と隙はかなり大きいですが、得られるバフ効果は強力。どうにか2回使うことができれば、上昇量は悪魔化と同じになります。儀式をした後は筋力が育つまで敵の猛攻を防ぎ、反撃に出るというプレイングが大前提となります。とはいえ、2コストパワーは使いどころが難しく、UGしなければエセリアルも消えない。どうしても無理やりうつ場面が増えてしまうため、自然に被弾が増えてしまいます。

 そんな耐久面を大きく支える強力な味方は彼の初期レリックである修繕の羽毛。なんと効果は、カードをプレイするたびにHPを1回復するというもの。

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 赤の初期レリックである戦闘後6回復ですら便利なのに、戦闘中に持続的な回復手段が用意されているというのは超優秀。火力の低い敵だけを残して疑似休憩所にするのはもちろん、リーサル前に余ったエナジーで防御使っといて回復しとくなんてこともできます。これを活用することで、多少強引に使ってしまっても各戦闘の被害をかなり抑えることが出来ます。


2.衰退付きカード

 さて、ここまでは基本中の基本、初期カードと初期レリックを用いた戦術についてお話ししましたが、次はこのmod特有の新要素についてお話していきます。カルティストは先程述べた通り、持ち味である儀式を活かそうとするとどうしても隙が大きくなります。エナジーレリックを持っていない場合で特に感じるであろう問題ですが、残りの1エナジーでも十分な効果を得られるような性能を持つカードが存在します。しかし、それらのカードは、「衰退」という効果が付いており、事実上の使用回数の制限がついています。この「衰退」の効果は以下の通り。

衰退:プレイする度に、対象の数値が永続的に減少する。数値が0になると「枯渇」となり、プレイできなくなる。休憩所で回復できる。

 この効果説明の通り、衰退付きカードはあらかじめ高い効果をもっている代わりに使用する毎に性能が下がっていき、最終的には使用できない枯渇という状態になります。なお、数値の減少は「現戦闘中」ではなく、回復しない限り次の戦闘でもずっと下がったままですので注意。例えばこの「たじろぎ」というカード↓

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 1コス16ブロックを得るが、2衰退する、と書いてあります。このカードの場合、衰退の効果で一度使用するごとにブロック値が2ずつ減少していきます。最初の内はコスパの良い強カードですが、そのうち防御すら下回る性能にもなってしまうということですね。衰退を考えると、連続して使用するのは3,4回程度にしておきたいところ。このように、衰退付きカードは条件付きではありますが、上手く使っていけば強力なカードが多いです。

 これらの衰退カード、「衰退」の効果説明の部分でも書きましたが、休憩所で「逆転」という行動をとることで回復することが出来ます。

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 ↑の画像で「1回タダ」とある通り、休憩所に止まる度に一枚の衰退カードを回復できます。1枚回復するのみならば回復後に通常通り休憩や強化等も普通に行えるため、デッキに衰退カードがある場合は強化や休憩を行う前に「逆転」を選ぶ事をおすすめします。もちろん、回復可能カードが2枚以上あり、他の選択を取る必要がない場合には2枚目を回復することも可能です。この衰退カードの存在があるため、カルティストは他キャラよりも休憩所の場所を意識して、慎重にルートを考える必要があります。ここがこのmodの面白いポイントであり、同時に難しいポイントでもあります。各戦闘で使う衰退カードの回数を概算し、デッキパワーが維持できている内に休憩所を通れるルート取りを意識する。このことが攻略において最も重要な点だと言えるでしょう。

③とっていた戦術と強カード紹介

 ここからは、実際に私がA20クリアまでに意識していた戦術や、強カードをご紹介いたします。カードやコンボなどのネタバレになりますので、「自分でいろいろ見つけて攻略したい!」という方はお気を付けください


1.補助カード

 このカルティスト、儀式バフを掛けてから反撃のチャンスが来るまで耐えて耐えてぶっ放す、なんて書くとディフェクトのようなイメージが漠然と浮かびますが、実はこいつディフェクトよりかなり柔らかい。最大HPが50(A14で45)というのも一つの理由ですが、耐久面でもっと重大な問題を抱えています。それは、まともにブロックを得る手段がめちゃくちゃに少ないということです。なんと、「ブロックを得る」と記述されたカードの数は、初期カードである防御を含めて6枚。優秀なカードも多いですが、いくら初期レリックが優秀と言えど、まともに殴り合うことなどほとんど出来ません。それに加え、筋力を上げるには初期デッキに3枚含まれているコスト2のパワー、「おまじない」を使わなければならない。正直、actやアセンションが進めば進むほどこんなものをまともに使っている暇なんてない。UGしてもエセリアルがなくなるだけでコストは据え置き、あまりにも隙が大きすぎます。このように、耐久をブロックに頼ろうとすると問題点の多い脳筋が極まったようなキャラですが、この耐久問題を解決するカードが存在します。それがこちらの2枚。

・スタンブロウ 3コスト A 9ダメージを与えて無形1を得る。3(2)衰退する

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・生存本能 2(1コスト) S *エセリアル このターン、まだカードをプレイしていないならプレイ可能。無形1を得る。拘束になる。

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 まずはスタンドブロウの解説から。ダメージを与えながら無形を得られる3コスアタックで、UG前は3回まで連続使用可能なカードです。一見、高コスト9点と微妙に思えるこのカードですが、完全に防御札として考えるならば話は別。タイミングさえ合えばこれ1枚ですべての発狂を受けきれる最強の切り札となります。儀式の都合上、ターンを経過させること自体が戦況を変えることにもつながる為、個人的には報酬で出たならばactを進むごとに1枚ずつ増やしていってもいいぐらいだと考えています。デッキが厚く発狂に合わせて使える状況を作りにくいという場合には、賭博師や加速ポーションなどを抱えておくと良いでしょう。

 続いて2枚目の生存本能について。「ターンの最初にプレイしなければならない」という厳しい条件に加え、使うと赤スレイバーがやってくるアタックを封じる拘束デバフが掛かるというデメリットと共に無形を獲得するこのカード。余りのデメリットの多さに加えてエセリアル付きということもあり、マイナスイメージが付きがちなのですが、実際は超有能な防御カードです。というのも、先程から言っている通り、このキャラは十分なバフを得てから殴るのが強いキャラクター。故に、リーサルが確定している状況や、十分な火力が整った時以外は攻撃することは稀です。敵を無力化し、ターンを経過させることを目的と考えると、紫の「飛び越え」のような使い方で準備を整えることが出来ます。加えて、なによりもこのカードが強い理由は、「UG後1コストで無形を得られる」ということです。アタックすらできなくなってしまう単純な一時しのぎカードと思うなかれ。最重要の儀式バフを得る2コストの「おまじない」をどんな場面でもノーリスクで使用できるというのが超優秀。おまじないを使う前ならばその補助として、使用後であればターン送りとして機能します。当然、発狂のタイミングでくればそのケアもできます。とはいえ過信は禁物。ドローカードで引いてしまった場合には使用もできず廃棄されてしまい、複数枚ピック時に2枚同時に手札に来てしまうと1枚は確実に消えてしまうと注意点がたくさんあります。また、エセリアル付きであるため、1ターン目に確定で攻撃してこないボス等との戦闘時、たとえ使う必要のない場面であっても後の為に使用する必要性もあります。慣れが必要ですが非常に強力なカードなので、エセリアルで破棄してよい場面かどうかを考え、適切に運用しましょう。

 儀式をして無形で耐える。根幹となる戦術はここまでのカードのみでも実行できます。とはいえ、毎ターン無形を得るカードが来るなんてことは余程うまく圧縮し、デッキを構築していなければ不可能。可能な限り早く戦闘を終えたいということは変わりません。例えばデカドヌ戦、長引けば長引くほど自分を上回る速さで戦力が上がっていき、いつか無形がないターンに殴られて死んでしまいます。こうした敵のことを考えると、どうにか「おまじない」以外のバフ手段が欲しいです。そんな望みを叶えてくれるカードがこちら。

・我が痛みを知れ 0コスト S 現在のHPの50%を失い、筋力を6(9)を得る。

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 強烈な自傷と共に高い筋力を得るカード。現HPの半分と代償は大きいですが、UG後で筋力9とかなりのブーストが掛けられます。とはいえ、デメリットが大きすぎるために使いどころが非常に限られてしまう、そんなカード。

・・・カンの良い方はもうお気付きのことでしょう。このカード、簡単にデメリットを踏み倒すことが出来ます。そう、先程ご紹介した無形カード2種類を同時に使うことで、「自身に1ダメージを与え、筋力9を得る」という超ヤバいカードに生まれ変わります。ここまで儀式を活用する前提で話を進めてきましたが、正直のところ儀式を捨ててこれのバフだけで立ち回る方が隙が少なく安定する。私自身、A17以上を攻略する際には、「おまじない」をあまり意識せずに生存本能とこのカードをかき集めて突破しました。このコンボに似たものとして青の「コアサージ+認知偏向」という超強力なコンボがありますが、向こうはレア2種に対してこちらはコモン2種。揃いやすさが全く違います。3層ボスまでに1枚ずつ揃わないなんてことは余程じゃないとありません。無形を多く取れたから2,3枚目を取ろうといった風に柔軟に立ち回ることで、戦闘がぐっと楽になります。爆発的に筋力を増やし速攻のリーサルを狙うことが出来るようになり、快適に進めることが出来るでしょう。


2.メイン火力カード

 優秀な防御手段とバフ手段について言及しましたが、次はそれらを活用した末にリーサルに使用するメインアタックカードをご紹介いたします。とはいえ、筋力バフがメインのため、当然連撃カードが強いです。いくつか種類がありますが、使っていて特に強いと感じたものは2つになります。

・戦士の本質 Xコスト A 2ダメージをランダムな敵にX(+1)回与える。与えたダメージの25%分、HPを回復する。*廃棄

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 殴りながら回復できる便利カード。リーサル手段として構築している場合、多少強引な耐えをしても結果的にHP全快なんてことも多々あります。廃棄付きなので使用は一度きりですが、レア度がコモンですので割と枚数が集まります。私の場合、このカードを毎回3,4枚はピックし、他のアタックをほとんど取りませんでした。ある程度の計算が出来ている場合、「我が痛みを知れ」のデメリットを受けた後にこれをプレイして自傷を帳消し、なんて使い方も可。UGでX+1になりますので、必須ではありませんが余裕があればしておいた方が強いです。

・カァー!クワァーー! Xコスト A 5ダメージを敵全体にX(+1)回与えて、脱力と弱体をX(+1)回与える。[ダメージが]1衰退する。

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 与ダメージが1ずつ衰退するという以外は正直説明不要な強カード。普通に考えて脱力と弱体を大量に撒ける旋風刃なんて弱いわけがないです。貴重な多段AOEなので、心臓に行くときにはマストピック。こいつがあるとないとでは矛盾戦の難易度が雲泥の差です。UGは先程の戦士の本質と同様、X+1になるという効果ですが、デバフにも+1される分UG優先度は高いです。レアカードなので引けるかは運ですが、見かけたら大体の場合ピックすることで道中が安定するのでかなりおすすめです。

・おまけのカード紹介

 本当におまけ程度になりますが、本modの目玉レアカードと言えるものと、心臓撃破に超特化したカードを最後にご紹介しようと思います。

・依代化 5コスト P このカードのコストはボスを倒すたびに減少する。全てのコストは1減少する。(コストが0を下回るようになる。)

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 各キャラ恒例、パワーカードの「~化」シリーズ。画像はUG済みのものです。一見、3コストまで下がるのが3層突入後と考えるとなかなか厳しいですが、その効果は絶大です。プレイした時点で全てのカードのコストが1下がるため、手札の1コスカードは0コスとなり、隙が生まれにくいです。また、UG後効果に「コストが0を下回るようになる」とありますが、これは文字通り、0コストカードは-1となります。「どういうこと?」思う方もいらっしゃると思いますが、難しく考えることはありません。単純に、そのカードをプレイすれば「-X」の分エナジーが回復するということです。とんでもないですね。無色カードの「剣の一閃」や「技巧」なんかもエナジーを回復しながら使えるようになるわけです。とはいえ、ここまででも十分強いですが、正直これだけならばここで紹介することは無かったと思います。問題はここから。・・・このカード、しっかりと効果が重複します。2枚使用時点で1コスカードは-1に、0コスカードは-2になります。バランス大崩壊です。運よく複数枚ピック出来たり、複製イベントやドリーの鏡を引いたらぜひ試してみて下さい。エナジーが大量に増えるため、Xコストのカードと複数のドロソがあると良いかと思います。かの有名な堕落枝並みのイージーゲームが始まることでしょう。

・血を伝う呪い 1コスト S 敵が筋力を4(5)失う。[失わせる筋力が]1衰退する。

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 コモンカードにして心臓に対する鬼札がこのカード。UG後だとたった1枚で筋力を5奪い去ります。しかも破棄ではないため、デッキ2巡目ではデバフ値は4、合計で9の筋力を奪うことが可能です。超多段はこれで、単発は無形で耐えることが出来るため、あとは瞬間火力を確保すればゲームセットです。心臓に挑戦する方は是非取ってみて下さい。2層までに取れれば刺創の本スネークプラントビャードもおまけに死ぬのでそこまで邪魔にもなりません。

④注意点と締め

 the beaked modの解説と攻略、いかがでしたでしょうか。少しでも参考になれば幸いです。では、これにて終了!

・・・といきたいところですが、最後に重要な注意点を1つ。

このmod、他キャラでのプレイ時にも影響がある追加要素が2つあります。1つ目はボスレリック。効果の程はここでは言及しませんが、とあるエナジーレリックが2種類ほど追加されます。しかもその内1つはかなり強烈なデメリットがついているので注意。2つ目は3層エリート1種の追加です。これまたかなり厄介な敵で、存在を知っていないと中々苦戦ことになるかと思います。これらの理由から、通常のバランスが崩れるのが嫌という方は、本家キャラや他modのキャラを遊ぶと決めている際には一時的に本modを抜くことを推奨いたします。もちろん、そんな追加要素も含まれた他キャラも遊んでみたい!という方は導入したままのプレイでも問題ありません。追加されるカルティストでのプレイだけでなくこれらの追加要素もまた新鮮で面白いので、「the beaked mod」、皆さん是非プレイしてみて下さい。

 それでは、ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。A20(余裕があれば心臓も)攻略が終わり次第他modの記事も書いていく予定ですので、機会があればまたお読みいただけますと幸いです。

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