星野源

星野源は昔、バイトをしてナンバーガールのCDを買いひたすら聴いていたという。特にナンバーガールについて誰かと話すこともなかったそう。

星野源が中野の沖縄居酒屋(あしびなー)で19歳から4年間働いていたその時、私は大井町のビジネスホテルの1階のカフェで働いていて、私だって鬼のようにナンバーガールを聴いていたんですよ。

星野源はナンバーガールの「透明少女」を何万人もの人に弾き語るという夢が叶いましたが、一方私は「時を同じくしてわたくしもナンバーガールをたんまりきいておりましてね。」と星野源と話すという夢は、一生叶わないんですよ。

私がもし、魑魅魍魎あふれる大井町PRONTOではなく、あしびなーでバイトしていたとして、私はきっと星野源に振られてるんですよ。甘くないんですよ、ナンバーガールお互いきいてたからなんだっていう話。エグザイルきいてる男女がつがうかって話ですよ。そう簡単につがいませんよ。分かってます。

でも、「えっ星野さん、ナンバーガールきくんですか?私もです!」と言って、バイト先の片思い中の星野さんとの運命を感じて、それでも普通にふられる妄想くらいは許されると思うんですよね。

で、大井町での黒歴史を思い出し悶絶していた時、そういえばナンバーガールの向井秀徳をモデルにした短編を書いて、同じバイト先の小田君にメールで送りつけるという、なかなかパワフルなことをして「とりあえず何か所か笑ったけどそれでいい?」みたいな返事がきたことを思い出しました。

向井秀徳への愛を小田君に送りつけるという13年前と、星野源への愛をフェイスブックで延々と書き綴るという現在と、全く成長していない、むしろ被害者が多い点で退化してるところがすごいなと思いました。

私は今日も元気です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?