ソンモ展６（無料）

2015年11月24日

じゃあ、このチラシについて延々と自画自賛するね。

まず、これ、一般的に気持ち悪いとされる要素が何一つないんですよ。例えば死体とか、グロテスクな表現とか、血とか。

落ち着いてみてみると、文字と地図とQRコードと、チェンソー持ってポーズとる男の写真だけ。

限られた持ち駒で、これだけ禍々しいものを作るって並大抵のことでないんですよ。これ２時間で作ったんですけど、ここまで臭い立つ邪悪さを表現できる人ってあまりいないと思うんですよね。まあ才能でしょうね。

それと、この時代にワードアート３つも使ってるんですよ。

ワードアート、ダサイと思いますか？そうなると、このチラシもダサいと思いますか？じゃあ"２０１５年におけるワードアートの良さ"を見出した私と、このチラシをダサいと思うだけの人と、どっちがダサいかって話なんですよ。

禍々しいチラシを作ることになった場合、凡人は"それっぽい"チラシをネットで検索して参考にするところから始めるじゃないですか、私の場合は、ファイルのバージョンを落としたWordファイルを開くところからスタートですよ。最近のWordじゃワードアート自体消え去ってるもんでね。この違いですよ。分かりますか。

「ワードアートダサい風潮」の代表である虹色のやつで「それはお爺さんの植えた桜の木でよ～！」という強烈なパンチライン刻んでやったんですよ。それをカーブさせてソンモの額にかぶせてやったんですよ。この違いですよ。

あとは、ソンモのＴシャツにプリントされているであろうことがわざわざ矢印で誘導されてる「TODAY IS GOOD DAY」という冠詞のない強烈なフレーズも１００点。あとはもう、最低限必要な情報だけしかないです。

あとは、本人のへその緒を展示するって新しすぎませんか？私、生まれてくるのが３００年くらい早かったのかなって思いました。ドン引きしないけど引くことは引く、最高のバランス感覚。チラシには「汚い」を添えることで、実際にへその緒を見たものに何とも言えない感情を湧きあがらせる布石にしています。ここですよ、プロ棋士に通じるものがありますよね。

そして「へその緒」というものに今までなかった「きれい、汚い」という基準を植え付けてしまっているんです。恐ろしい…私が政治家でないことに感謝した方がいいです。

じゃあ、皆に宿題ね。

このチラシはどうダサいの？何が気持ち悪いの？デザインメソッドに従って作れば、ソンモチラシもオシャレなお店に置いてもらえるにふさわしいものになったの？そもそもオシャレって何なの？

これは私の愛しい愛しい最高傑作のチラシで、今まで見たどのチラシよりも本気で一番良いと感じています。人を傷つける表現もなし、グロテスクな表現もなし、それでいて胸がザワザワする。

この全く害のないチラシに起こす拒絶反応の強さ、それがあなたに提示された命題の強さだと思っています。偏見、思い込み、既成概念。

ソンモ展まで、しっかり考えて、答えを見つけていきましょうね。

一緒に頑張りましょう（＾o＾）／

（コメントに追記した分）

あと言わずもがな「ソンモ」という名前と「シャガール新世界展」の力のぬけるような感じも最高なんですけど、これはソンモのものなので、私のすばらしさではないんだよなー。そもそも「アホ、デロンギ」と「新世界」が、ソンモのツイッターアカウント名だったんだけど（これも最高に良い）、日→英→蘭→伊→日の順番で翻訳して結果を出力する"折り返し翻訳"というのが流行った時にそれやったら「ソンモ」になったんだって。で、超新星という韓国のアイドルグループにソンモ君という人がいて、多分「新世界>>>超新星」みたいになってソンモになったんじゃないかということで、腹を抱えて笑ったんだけど、「アホ、デロンギ」のほうを折り返し翻訳したらしくて奇跡ってあるんだなって思いました。

なので、美少年アイドルソンモ君の何かと勘違いして突撃してくる女子がいたとしたら申し訳ないなと思います。あらかじめごめんなさい。

（当時をふりかえる）