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物書庵初心週記帖(33号)「宇都宮の魅力は餃子だけではないと教えてくれた二荒山神社と大谷観音」

先月、餃子の食べ歩きに行った宇都宮。食べ歩きだけではもったいないし、少しは動かないと胃袋も耐えきれないという事で、二荒山神社と大谷観音を訪れた。

2軒ほど餃子街道で食べ歩きした後、まずは程近い二荒山神社へ。こちらは「ふたあらやま」と読む。何よりも印象的だったのは開かれた空間にどしりと腰を据えている大鳥居と、本殿を囲む様に生えている木々に目を奪われた。

本殿に続く95段の石段を登る途中で振り返ると目に飛び込んでくるのはドンキホーテの看板や商業ビル。江戸時代、同じ様に振り返った人が見た風景はどんなものだったのだろうかと思いを馳せる。歴史や由緒ある街並みが残る事を期待するのは観光客のわがままなのか?と考えながら引き続き石段を登り、木造りの立派な神門を抜けて本殿でお参り。

境内には父が敬愛していた蕪村翁が宰鳥の号で読んだ句碑があり、宇都宮の歴史深さを改めて知る。

一通り参拝を済ませ、連れ合いと楽しみにしていた御朱印をもらおうとした時、車に御朱印帳を忘れた事に気が付く。餃子の消化にもなるし散歩がてらと車まで戻り、さて!と社務所に行ってみると「新型コロナ感染対策のため書置きの配布のみ」と…。久しぶりの遠出で浮かれていたようである…。

何はともあれ無事に立派な御朱印を頂いて、次のお目当て大谷観音へ車で移動。大谷石と共に発展したという大谷は「石の街」の名に恥じず、普通の民家には似つかわしくない(と言ったら失礼か…)石造の家、石の壁が目に飛び込んでくる。大谷石の採石場や奇岩群、平和観音に目を奪われながら進んでいくと大谷観音へ到着。

岩壁に囲まれたお堂は神秘的の一言。

堂内には岩壁に彫られた10体の大谷磨崖仏(おおやまがいぶつ)があり、日本最古の石仏という本尊の千手観音には何百年も前から市民の信仰を集め、この土地を守っていたであろう強さと優しさを感じる。

境内の奥には御止山への登山ルートもあり、山と信仰のという興味深いテーマを自分の脚と目で感じるためにも、近いうちに訪れる事を誓った。

連れ合いが興味津々だった大谷資料館は時間切れで断念。まだまだ気になる餃子屋も多くあるので、近いうちにリベンジ訪問したい。(やはり、魅力度ランキングは当てにならない!)

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