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良き本。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

良い文章を読むと自分も文章を書きたくなるのは昔からずっと一緒で、まだSNSなんてものが世の中にいらっしゃる前から、テキストサイトブームで先行者の文章に痺れて、友人とテキストサイトを立ち上げたりしていた。中学生の頃だからもう20年近く前だ。

(久々に検索してみたらまだあった。よかった。http://www6.plala.or.jp/private-hp/samuraidamasii/tamasiitop/robotyuugoku/robotyuugoku.htm)

こんなことを急に書き出したのは良い文章に出会ったからで、一つ目はTwitterでシェアされてきて目にしたこちらの文章。https://note.com/namirairo/n/n4e42f2f6840e
こちらの岸田奈美さんという方で、プロフィールにある「100文字で済むところを2000文字で書いて伝えます」というコンセプトが最高で、忘れていたものを思い出させてくれた気がします。

ビジネスの世界にいると数字をひたすら追いかけて、限られた時間でどれだけのパフォーマンスを発揮するか、効率をどこまであげるか。という戦いになります。今いる会社がベンチャーなんで、一層すごいです。無駄は排除します。こんなに日々「工数」とか「費用対効果」って口にすることはないぐらいしています。それ、工数に見合わなくない?工数かけ過ぎじゃない?費用対効果合ってるの?その出張行く意味ある?そんな環境なので、文章を書くときは結論から、簡潔に、誰が読んでも同じ解釈になる誤解を招かない文章を書きます。

しかし、元々自分が好きだったのは、無駄として、切り捨てられるモノ達でした。愛すべき無駄達。(言葉悪いですが、雑にくくると)無駄が多い文章最高なのです。

そして、二つ目の良き文章はタイトルにもある、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』です。これは、妻に薦められて読んでいる本です。内容を噛みしめながら大事に読んでいるのでまだ読み終わってないんですけど、読み終わってないのに思いが溢れてきて、こんな駄文を書いています。

日本人の母とイギリス人の父を持つ息子が、イギリスの公立校に通い、差別やらなんやら社会にあるリアルと向き合いながら成長していく様子を母目線で書いたノンフィクションのエッセイって感じの本です。

人材の多様性を高めようとか、格差問題がなんちゃらって良く言われるようになってきましたけど、日本はその辺はまだまだです。格差も差別も心の底には巣食っているけど、人種の差やら経済格差やらがそこまで大きくないので、まだまだ他国ほど表面化してないんだろーなー、と思う。

で、バリバリ表面化しているイギリスの話なので、大人でも答えが出せないような問題に、少年がぶち当たるんですけど、子供を通じて、大人も学んでいくんですね。イギリスはそういうところの教育もなんとかしようともがいてるみたいで、シチズンシップエデュケーションみたいな授業があるらしいです。日本は無い。道徳の授業で「さわやか三組」を観るぐらいです。さわやか三組は全能では無いです。

働いていると仕事できない奴は悪、仕事やる気ない奴はダメ人間、みたいな風潮ありますけど、それと、自分が最高だな!と思う考え方って矛盾してるんですよね、多分。だからこそ無駄を愛する感覚大事だし、無駄が多い文章も書くのです。

また書きます。トレーニングです。


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