見出し画像

アートって何か、13歳からのアート思考を読んで。

複数の方からお勧めを受けて本書を読んだ。

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考 https://www.amazon.co.jp/dp/B08491KV9Z/ref=cm_sw_r_cp_api_i_q6kYEb7D1Q5ED

昨年来、アートという領域に興味を持って自分なりに探究してきたが、本書を読んだ事で色々な点が自分の中で線になりつつある感覚があり、久しぶりに読後メモを記す。

VUCA、アート思考、役に立つから意味がある、などいずれもその通り、と思う事ばかりであるが、アートってやっぱり自分からは遠いな、とも思っていた。

本書は歴史的なアート作品を具体的に取り上げながら、アートって何だろう、と言うことを読者に問いかける。恐らく膨大な知識と研鑽を積んでたどり着いたであろう境地をダイジェスト版で体験できる大作映画の練り込まれたteaserような引き込まれる一冊だと感じた。

現状での私のアートの定義は、「人として生きる上で不可避のバイアスを取っ払い、物事をありのままに観る、感じる活動」と思う。

本書がアートの歴史に沿って、アートの定義がどの様に壊され、或いは再定義されて来たかは是非読んで欲しいと思うが、人が活動する際の暗黙の前提を再度見つめなおす、と言うその活動は、まさしく人類の歴史そのものであるようにすら感じられる。

シンギュラリティが起こるかは置いておいても、人の人らしい部分が何か、と言う事の探究が古来連綿となされてきていると思うが、それについて考察する事がアートそのものであると感じる。意識を持った人類が、それ故に自らを探究する活動、つまり人間活動そのものがアートだと言えると思う。

本書を読んで、アートが身近になった、というより、アートが自分の一部になったように感じる。アートは人の活動とは表裏一体のもので、今まで自分がアートと認識していたのは、それらを「作品」として提示されているものだったのだ。

逆に言えば、アート鑑賞、つまり提示された作品に触れる事は、より多様な人の活動に触れる事ができると言う事でもあると思う。もっと、色んな「アート」に触れて行きたいと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?