「花の詩女 ゴティックメード」のリバイバル上映を観てきた

ニュータイプで、11月1日から10日間、ゴティックメードをリバイバル上映するということを知り、久々に勇んで観に行ってきました。
ネタバレ入りますよ。


ゴティックメードは2012年に公開された、ぼくの中では「この人の脳みその中はどうなってんだろうランキング」ぶっちぎり一位の永野護さんのアニメ作品。
もちろんいい意味でのことで、この話をするだけでもどれだけの文章を必要とするかわからないため、今回は割愛。


で、このアニメは本当にいろいろ異例で「映画館で観ることを前提に作ったから」と、ブルーレイなどのソフト化はされておらず、またテレビなどでの放送なく、当然ネット配信もありません。
「いつでもどこでも観られる」が当たり前になったこのご時世で、観たいと思ってもすぐには観られず、今回のようにリバイバル上映がなければ観る機会すら得られないという、とんでもない作品なんですよね。
ただし、それだけの価値はあるわけですよ。


たしか数年前にもリバイバル上映されたと思いますが、ぼくはそのときは行かなかったので、観るのは初公開以来10年ぶりになります。
内容は覚えていますが、細かなところはさすがに記憶も薄れているので、そのあたりの補填もしておきたかった。


が、10年前となによりの違いは、最初から「ファイブスター物語」(FSS)本編と明確につながっている作品だと理解して観に行けること(笑)。


これは本当にねえ。10年前は観た直後でも「FSSのパラレルワールド的な世界だったか」くらいの認識だったのに、連載再開されたらまさか本編とがっつりつながっていたとは。
それこそこの10年以内で最も驚いたことだったかもしれない(笑)。


それでもしばらくはモーターヘッド(MH)をはじめ、様々に変更された設定になじめなかったけど、今はほぼほぼ書き換えも完了。
たまに昔のFSSを読み返すとMHに軽く違和感をおぼえるほどになっております(苦笑い)。


そんなわけで今回は「これはフィルモア帝国の前史」という土台をもって観られたので、歴史好きの自分にはより深く楽しむことができました。


「映画館で楽しむための作品」の一義は、やはりサウンドだろうと思います。「幽霊女の泣き声」のようなフィルモア製ゴティックメード(GTM)の起動音はもちろん、ジョーカー太陽星団で最強の兵器であるGTMの、まるで災害レベルであるほどの迫力。
駆動音だけでも地響きがするほどなのに、本気で動いて戦闘をするときは、周囲全体に自然災害が起こってるかのような圧倒感と恐怖感。
本編でもGTMの戦闘中は震度6ほどの地震が起こっているという描写もあったり、GTM同士の戦いがあった町は完全に崩壊、どころか消滅して荒野になってしまうという説明もあったりして、なるほど、これは映画館の音響設備じゃないと表現できないわと、あらためて実感しました。


ここからは少し余談的な話になりますが、今回のリバイバルでは初公開のときよりも上映館が多いそうで、東京も当時はなかった上野TOHOシネマズで上映してくれるとのこと。
上野なら自分にとって自転車圏内のため、大変ありがたかった。
さらにありがたかったのは、TOHOシネマズの真裏に駐輪場があったことなんですよね。
停められる駐輪場が遠かったりしたら、結構歩くのも骨なもので(苦笑い)。


休日とはいえリバイバルだし、さほど人は入らないかなーと思ってましたが、それでも全体の5割6割くらいは席も埋まっていたようで、やはり自分と同じように考えている人も多かったんだなと。
あと観に来ているのはぼくも含めてオッサンがメインだろうなーと考えていて、実際その通りでもありましたが、それでも若い人もずいぶんいて、ニュータイプで新規の客もかなりつかんでいるんだなと実感できました。
休載も含めて連載期間も30年を過ぎようというのに、コミックスも16巻までしか出てないから、追いかけやすいというのもあるだろうしね(笑)。

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