ぶんちゃんがうちに来た日 その1
はじめまして。noteの初めての記事になります。
練習も兼ねているので、お見苦しいところもあるかもしれませんが、ご了承ください。
道端に白いぼんぼん
色々あって、勤めていた会社を辞めてしまった2021年の7月。
これもいろいろ事情があって、個人事業主として設計事務所を立ち上げる準備をしていた頃でした。(その辺の経緯は追々)
19時半に予約していた歯医者に行こうと家を出ると、家の前の道路は帰宅する人や自転車が行きかっていました。
夕暮れのオレンジ色に染まった景色の中、通り過ぎた自転車を避けるように舞い上がる白いぼんぼんが目に入りました。
「なにあれ?」
近づくと、道路にちょこんと座るのは、小さな小鳥。危ないなと思い、追い払うつもりで手を出したのに、なんと乗ってきた!
「これは、脱走してきたやつだな・・・」
野鳥なら犯罪です
知識として、ペットは落とし物として警察に届ける、くらいは知っていたので、交番へ行こうと思いました。ウチから一番近い交番は、徒歩10分くらい。内心、歩いている途中で、飛んでどこか行ってしまうだろうなと思っていました。
が、予想に反して、人だかりの駅前を通過しても、私の指をほっそい足で、がっちりホールド。疲れていたのか、ウトウトしている感じでした。
交番に行くと、若いお巡りさんがいました。
「野鳥を捕まえたりしたら犯罪なんだよね」
いやいや、絶対、ペットですって。遺失物ですって!言い訳しながら、アタフタする私。
奥から、もう少し先輩っぽい女性のおまわりさんが出てきて
「文鳥かな?手乗りだから、野生じゃないよ」
と言ってくれました。
それで、一旦、警察署で預かることになりました。
「3か月しても落とし主が見つからなかった場合、あなたがもらえる権利が発生しますが、どうします?」
お金だったら絶対欲しいけど(笑)。
「私がいらないって言ったらどうなりますか?」
「(困った顔で)・・・保護施設とか探すしかない、ですよねぇ」
かわいそう。その時、そう思ってしまったのです。
動物は飼わない主義だった
私は以下の理由で動物を飼うつもりはありませんでした。
家が汚れる(これが一番の理由)
一人暮らしなので、家に誰もいないことが多い
海外旅行が趣味だった
仕事が忙しくて、世話ができない
ペットショップで命に値段が付いていることに抵抗があった
自宅もわざわざ「ペット不可」の物件を探して住むほどです。
それから、2年に1回程度ですが、海外旅行に行くのも趣味でした。ヨーロッパに行けば1週間近く家を空けます。
仕事も徹夜もたまにあったり、帰ってこない日も多かったのです。そんな私がペットを飼うなんて無責任だと思っていました。
最後の理由は賛否両論あると思います。店員さんも買う人も愛情深い人が多いのはわかっているので、否定するつもりはないのですが、生後の日数や人気のあるなしで値段に差があるのを見てしまうと、切ない気持ちになるのですよね。
2021年コロナの影響で・・・
飼わないと思っていたのに、時はコロナ渦。海外旅行は難しくなりました(最近は円高で行けませんね)。それに、個人事業主になってしまった、というのもありますが、在宅ワークが取引先から理解されるようになってきていました。
文鳥は臭いがあまりない(これは後から知りました)
在宅なら、忙しくても家にいる
海外旅行は当分行けそうにない
個人事業主なのだから、時間の融通は利く
タダである(笑)
私の何が良かったのか、段ボールの中から聞こえる鳴き声は「置いていかないで―!」と言っているよう・・・。以前と異なり、飼えない理由が見当たらない・・・。
迷いましたが、お巡りさんに
「飼い主が見つからなかったら、連絡ください」
つい、そう言ってしまいました。
翌々日にもう連絡がきた
3か月じゃなかったのか?3日も経っていないのに電話が来た(笑)。
事務所設立のために、せっせと掃除やら家具の購入をしていた7月20日に警察署から電話がありました。
「飼われるつもりでしたら、引き取っていただけませんか?」
あわてて、インコ専門店に行き(運よく、近所にありました)、ゲージと餌を購入。翌日の21日には警察署へ引き取りに行きました。
正式に所有権が移るのは3カ月後であること
その間にかかった、餌代・ゲージ代・医療費の領収書はとっておくこと(飼い主が見つかったときは、請求できる)
などの説明を受けて、文鳥を引き取りました。
警察署が、なぜ早々に引き取りを求めたのかよくわかりませんが、結果的に良かったです。なぜなら、拾った文鳥はまだ雛だったのです。この学習期に人に慣れておかないと、飼いにくくなってしまいます。
あとね・・・みるみる色が変わってしまったのですよ。白いと思っていたのに、別人(鳥?)のように羽が生え変わって・・・。
長くなってしまったので、今日はこの辺で。
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