アサルトリリィをお迎えする④ 桐加賀琉子の誕生
みなさまに「アクションドールの」アサルトリリィの魅力をお伝えしようと始めたこの記事も、遂に4通目にして深めの沼を語る時が来た。
それは「カスタムリリィ」というある商品カテゴリについての言及であると同時に、何故私がココまでアサルトリリィにハマってしまったのか、を紐解く話になる。
そして語り出す前に言っておきたいが…
最も同意を得にくいー 「このオッサンは何を言ってるん?」最悪「何これキモい」と言われかねない危険性をはらんだテキストになるであろう。
私は今、あたかもオノレの性癖の闇を直視するかの様なおももちでいる。
カスタムリリィ
まず「カスタムリリィ」とは何か? から始めよう。
カスタムリリィはアサルトリリィと並行して販売されているアクションドールである。
皆さんが私のオススメに従いアゾンさんのオフィシャルショップに行っていたなら、きっと一柳梨璃version2.0やら福山・ジャンヌ・幸恵さまやらの隣の隣辺りに陳列されていたはずなのである。
アサルトリリィとカスタムリリィは何が違うのか?それは、
「名前があるか、無いか」
である。販売されているカスタムリリィ達は、名前が無い。設定もない。アサルトリリィの魅力であるキャラクター性、バックボーンを持たない商品なのだ。
…しかし、アサルトリリィの魅力は、その世界観とキャラクター性を携えたアクションドールである事にある、はず。
では何故、それを持たないカスタムリリィを私は買っているのか?
カスタムリリィTYPE-Hとの出会い
ここに1枚の写真がある。私の記念すべき、最初の1枚である。
実は。「アサルトリリィをお迎えする①」で述べた様に、私は「一之宮・ミカエラ・日葵」さまをお迎えしたが、その前に、このカスタムリリィTYPE-Hを買っている。
その動機は、甚だ不純なモノであった!とこの際告白してしまおう。
西本りみ嬢の舞台後アサルトリリィに出会ったのち。私が日葵さまをお迎えすると決意するまで。実に3週間の熟慮を重ねていた。果たしてこのホビーに足を踏み入れていいのか。私の毎日を楽しくしてくれるのか。優柔不断と後ろ指指されても仕方ない、ホントに悩んだのだ。
そして決意後。私は日葵さまを購入する前に、「実験体」を入手する事にした。
新たなホビーを始めるに当たり、扱い方に失敗しても良いように。遊び方の習熟用として。
そう。日葵さまをお迎えした時に失敗しないよう、私は非道にも、まず失敗しても良いようにカスタムリリィを買うことにしたのだ。
店頭に並ぶカスタム達の中、妙に目ヂカラを感じた一体。黒髪のTYPE-Hをレジへと持って行き、合わせて1/12サイズのミニチュア日本刀を購入した。 *1.
*1.カスタムリリィはアサルトリリィと違い、武器であるCHARMが同梱されていない。その分、多少お求め易い価格である。
桐加賀琉子の誕生
ミニチュア日本刀と着替えのお衣装を手に入れた私が次に考えたのは、もちろん「眼鏡を掛けさせる事」であった。教団員であれば当然の事、火を見るよりファイヤーである。
ツイッター上でフォロワー諸氏よりヒントをいただき、早速ペーパークラフトのミニチュア眼鏡を購入・制作。追加のお衣装と日本刀、そして眼鏡。揃ったところが上に掲載した写真である。
ココまで来て、妙に愛着を覚えた私は、せっかくなのでこの人形に名前を付ける事にした。
その時既に、この眼鏡を掛けた日本刀少女ー 何故刀を持っているのか?その訳をボンヤリ考え始めていた。
満たされぬ何かのために、湧き上がる衝動のママ、一之宮・ミカエラ・日葵に斬りかかってしまう少女。
斬りかかる子。きりかかるこ。桐加賀琉子。
桐加賀琉子の誕生である。
それは同時に、暫く放棄されていた、私の妄想発想エンジンに再び火が入る事を意味していた。
ここにまとめられた桐加賀琉子の設定。その骨格は彼女の名が付いた時にほぼ既に定まっていた。
私のキャラ妄想法は簡単である。
「何故、桐加賀琉子は一之宮・ミカエラ・日葵に斬りかかってしまうのか?」
この設問の答えが前述の設定だ。物語上の人物の行動、それが支離滅裂にならず筋の通った、読者にとって納得のいくものになるためには、行動に理由が。判断に根拠が。そのキャラクターなりの行動基準、価値観が必要だ。
キャラの判断の根拠をカタチ作るのは? そのキャラが生きてきた歴史、つまり過去の出来事だ。キャラの過去を作る事でキャラの判断基準ができ、キャラの行動に筋が通る。
理屈っぽいだろうか?
しかし、この架空のキャラを産み出しそこに筋を通す理屈を見つけてやる事。コレに私は、たまらない快感を感じるのだ。楽しくてたまらない。
かくして。実験体として購入されたカスタムリリィは、情を移され名前と過去を得、ひとりのはぐれリリィとなった。…これ何てラノベ?
中路佳那の登場
桐加賀琉子が誕生し、予定通り一之宮・ミカエラ・日葵さまをお迎えした私。
え?こんな関係だったっけ?
着せ替えたりポーズを付けたり写真を撮ったり、それなり楽しくしていた私は、とある催しが開かれるのを知った。
AK-GARDEN…
小さいサイズ、というかズバリ1/12サイズ関係の展示即売会。奇しくもリリィたちが集い学ぶ「ガーデン」の名を持つこの催しに、たまたま休日稼働の無かった私は、何かに呼ばれた様に足を運んだ。
そして各ディーラー様、ハンドメイド作者さま達の素晴らしい作品の数々に目が眩んだ私は、案の定大散財し更に深く沼に足を踏み入れる事になったのだが…それは今回の本題ではない。
AKG-15で購入した衣装と武器。
未だこれを超えたセンスのお衣装には出会っていない。
会場にはアゾンインターナショナル様もブースを出されていた。そこで私は見てしまった。カスタムリリィの一部が、お値打ち価格で販売されているのを。
多少の逡巡はあったのだろうか? いや、実にその記憶が無い。値札と人形の顔、表情を見た次の瞬間には買い物カゴに入れていた気がする。
その時私には、既に彼女ー 後に中路佳那と名付けられるリリィと桐加賀琉子との会話が脳内で成立していた様に思う。
「私が貴女の妹ですよ、姉さん…」
わざわざ別パーツを購入して黒髪も用意したにも関わらず、会話を考えていたら、ピンク髪の方がどうにも似合う!と思って購入時のピンクに戻し。
琉子の妹の様な、琉子を激しく慕いながらもちょっと小狡い表情を浮かべてしまう、その理由は何か。何故「お姉さま」ではなく「姉さん」なのか。その問いに答えをつけた時、私の卓上には中路佳那が登場していた。
ちなみにこの時、髪色・髪型を変えるためのヘッドパーツを買い、更に何かやらかしてボディを傷つけてしまった時のためにと交換用素体を買っていた事が、その後新たなリリィの誕生に繋がるのだがー
話が長くなりました。またページを改めたく、思います。とりあえず今夜はココまで。次回、多蔵見忍の単眼鏡、に続く。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?