ヤマシロさんありがとうの會について

突然だが、諸君らは「ヤマシロさんありがとうの會」をご存知だろうか

かつての事件により有名ではあるが、一応「ヤマシロさんありがとうの會」を知らない人がいる仮定で当団体の概要についてもお話しておこう

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ヤマシロさんありがとうの會について

以下ワイキキ統合情報辞典(ワキペディア)より引用

ヤマシロさんありがとうの會(瀞御會)とは、かつてテロリズムにて国家の中枢を掌握し、新国家の樹立を画策したことで知られている宗教団体(カルト団体)である。
198X年に起きた三重県庁襲撃未遂事件と同年の国会議事堂食堂大腸菌テロ事件に関してその計画立案・実行をしたことで知られている。

三重県庁襲撃に関わった瀞御會教徒とされる写真
真偽は不明

20XX年現在これらの事件の記憶は風化しつつあり、事件被害者にも高齢化の傾向が見られることと會自体も当時とは微妙に方向性を変えたことにより過激なイメージはまあまあ払拭されたものと捉えられ、昨年になり突如公安当局からマークを外す旨の発表があった事も記憶にまだ新しい。
また、現教祖は1944代目と非常に教祖の回転率が早い宗教団体としても知られている。

先代ヤマシロさん(1943代目)
現教祖に寿司に毒を盛られ死亡

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とまぁかつてこの日本を脅かさんとした恐ろしき団体であり、僕自身にとってもテレビや書籍で見聞きした程度の遠い存在であった、先日までは

ここで細かい話をすると僕の個人情報までダダ漏れになってしまうので一部の経緯は省かせて頂きますが可能な限り何が起きたかについてをお話させていただこう

1.旅行から拉致監禁、本殿へどんでん

夏も近づく八十八夜、中華人民共和国における黄金周よろしく日本でもゴールデンウィークと呼ばれている皐月の連休を用いて僕は帝都を離れ、西日本にて休暇を満喫していた

しかし皐月は五日、優雅なる休暇も轟音の中崩壊させられたのだ

その日の観光予定も問題なくこなし、夕食も済まして温泉浸かり一日を振り返っていると、突如浴場に深紅の独製フォルクスワーゲン車が突っ込んできた

温泉に突っ込んできたのと多分同型の車「ポロ」

温泉に車が突っ込んできたという事実を把握することができず、暫し呆然としていると車の扉を蹴破りカイゼル髭と呼ぶには少し威厳の足りないちょび髭の男がのそりのそりと車から姿を現した

「なんやねんコラ!!女湯と違うやんけ!!ワテは男の珍棒見るために車突っ込ませたとちゃうんぞ!!ボケェ!!!」

自分の他に同乗者が居ないはずのに車に暴言を吐き続けるその男を呆然と眺めていると不意に向こうもこちらに視線を向けてきやがった、目ェ合っちゃったよ、怖……

「オウ、何や兄ちゃん、他の奴らは皆逃げてもうたけどなして残っとんのや?」

え、マジ? うわうわうわマジじゃねえかよ、他の客皆居ないじゃん、僕も逃げんと

「あ!アレか!!兄ちゃんアレやろ!!ウチのファンか何かやな!ほんなら連れてったるわ!!"本殿"!!本殿へどんでんやで!!ガハハ!!」

あまりにも下らないギャグをまともに喰らってしまったショックにより気絶し、記憶が途切れてしまったので自分でもこの後何が起こったのか全く分からないのだが、とにかく次に目を覚ますと僕は例の男に引きずられて廃寺のような場所に運ばれていた

2.入信

目を覚まして暫くし、段々と状況を掴めてはきたものの、やはり僕を引きずっている男は誰か分かんねえし今いる所がどこなのかすら把握しきれない

そもそも把握したらしたで嫌な気持ちになりそうなのでとりあえず現情をマストドンにでもトゥートしたらいっぱいファボとかブースト貰えねえかなぁとか考え始めていた

素敵SNS マストドン

とりあえず今連れていかれている廃寺でも撮ってやろうかとスマホを取り出すと

「アカンアカンアカン!!アカンで君ぃ!!ウチは撮影禁止やねん!!」

的なことクソデカ声で叫ばれた挙句スマホも没収されてしまった、クソがよ

現代キッズたる僕がスマホを取られしょげていると

「兄ちゃん、ワイが撮ったコレやるから元気出しいや?これアレやで?令和最新版?やからごっつぅレアやねん、これ他のみんなに見せぇ」

と言うとシャツの中から取り出したクシャクシャかつ体温でホカホカの写真を渡してきた

当方所有の最強スーパーコンピュータ('98)により補正
裏には「大正2年 瀞御會 云蛮痴」と書かれていた

❓🤔❓

令和最新版とか言いながら裏に大正とか書かれている点や、そもそも写真に写っている建造物が今運ばれている廃寺だったとしても土台しかないなどのツッコミどころに対し一瞬頭バグってしまったがある種レアである事には違いないとか勝手に考えを妥協させられている内に廃寺の中に運び込まれていた

「ほなね、お前は今本殿におんねん!ってことでなw」

また衝撃的に下らないギャグを真正面から喰らい、昏倒してしまったがどうもその間に勝手に色々手続きされていたようで、目を覚ますと黄色いシャツに青いズボン、白い野球帽というヤマシロさんありがとうの會信徒の格好をさせられていた
ふざけるな

ヤマシロさんありがとうの會信徒の服
しまむらコーデ

3.

下らないギャグのせいで気絶させられている間にどうも悪名名高い「ヤマシロさんありがとうの會」に入會させられてしまったみたいだ、マジで最悪だが

結構なショックを負って項垂れていると僕を攫ってきた髭が割とビックリすることを色々と言ってきた

詳しく話すと尺と納期的に収まりきらないので適当にまとめておく

・曰く自分はここの1944代目の教祖である
・先代を暗殺したら信者がいなくなったので人を攫ってる
・人気獲得のために最近はVtuberもやっているetc.

ついでにこの本拠地の住所についても聞いてみたのだが、割と個人情報多めだったので奈良県の上の方とだけここには記しておく

ここに来て急に向こうもネタが切れたのか、黙ってしまった

こういう膠着状態が一番苦手なんよ、やめてくれマジで

四半時ばかりこの沈黙が続いた後、突如教祖側から聞いてもいないのに驚く様な話を語り始めた

「昔、ウチがテロとか起こした言うて大騒ぎになった事あったやないか、あれな、実は會の意向やのうてワイの独断で起こしてん」

「ちょうどキミより8つ程歳とったぐらいやったかな、そん頃におやつで買うたアイス、ありゃパルムやっけ?多分パルムやな、うん、それ一口しか齧らん状態で落としてもうたんよ」

「そらもう悲しくて悲しくてなぁ、ただただ道路で溶けてゆくパルムを呆然と見ていたんや」

「ほんだらな、なんか急にムシャクシャして政府ぶっ壊れたろ!!そう思った次第やねん」

彼はそんな話をすると突如泡を吹いて倒れた

「ア…アカン…!!胃潰瘍や…!!多分これは致死性のマジでヤバいやつ……」

「キミィ、これまでの話、書き記して後世に残してくれ…頼んだで……」

こう言ってきたはいいものの、中々ウンウン言うばかりで死なないのでとりあえず彼は放置し、帰宅の準備でもしようと思う



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



これが今年のゴールデンウィークに僕が遭遇したトラブルの全てである

拙い文ではあるがとりあえずは僕が見聞きした全てを一文一句違わずに記したつもりではある








今年はダラダラとよく分からん文章を書き続けた結果よく分からんものが出来上がったので来年は簡素なものにしようと思います

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?