SUPER RICH 10話 国宝級忠犬部下・宮村空の決意。闘う相手はパワハラ元上司と…そして…やっぱり…あの人ですよね?

10話は、空が33年前の自身の誕生から生い立ちを回顧するシーンから始まった。これは初回の冒頭で衛が自分の生い立ちをカウンセリングに話すシーンと重なる。衛に比べ空は平凡な人生を送ってきたようですが、「自分の感情を押し殺さないと誰かに迷惑がかかる」という、空の根底にあるかのような言葉が引き出された。

衛の幸せを1番に願い、優の存在により自分は身を引き、それでいて衛や会社に尽くす空を私たちは可哀想に思ってしまっていたのかもしれない。だから、裁判前の「やりたいことをやっているのか」「働いて尽くして自分のポジションを奪われた」というカウンセリングの医師の指摘が、パワハラ元上司への訴えの裁判のことなのに、まるで衛や優との関係に重なって聞こえる。

もちろん、パワハラ元上司への訴えであったことは終盤になるまで明かされないことで、冒頭の裁判がまるで衛を訴えたごとくにミスリードされていたからではありますが、空がパワハラ元上司への決着とは別に、もうひとつ何かに向けて闘志を抱いているのは明らかです。

その闘う相手とは?

衛なのか、松嶋菜々子さん演じる聡美なのか。

裁判で言った空の「自分の快楽のために人を傷つける被告を絶対許さない」という発言に答えがある気がする。少なくとも、衛はそういう人ではない。

聡美がなぜ衛の会社を奪いたいのか、過去に起きた衛周辺の裏切りや事件に聡美が関わっていたとしたら、そこに個人的恨みがあるとしても、多くの人を巻き込み苦しめた聡美に同情の余地はあるのか。聡美の企みに唯一気づいていた空だからこそ、命を拾ってくれた衛のために闘う決意をしたとしか思えない。

衛には今のところ番犬にもなりそうにない愛玩犬の優がいて、癒やしてくれるし、殿堂入りの友達もいる。

じゃあ、空には誰かいるのか?

空にだって、東海林や信頼し合える会社の仲間がいて、きっと衛もずっと信じてくれるはず。優も力になってくれるよね?最終回なんだからさ。

ところで裁判所前で空が報道陣に囲まれ、マイクを向けられてたの、さすがに演出やりすぎてませんか?

10話が放送された日に、町田くんが[国宝級イケメン・アダルト部門]で二期続けて1位に輝き、見事殿堂入りしたという発表があった。この手の「国宝級」「殿堂入り」の表現の乱用にいろいろ意見は出るものですが、少なくとも私の職場の推しでもファンでもない人たちが町田くんの殿堂入りを一様に納得の納得と言ってくれた。誰も文句の言いようのない、イケメン・オブ・イケメンということなんでしょう。素晴らしい👏

10話で奇しくも零子や衛の口からお互いに「殿堂入り」という言葉が出て、なんだかやたら嬉しかったので、私もこれからスペシャルな表現として使わさせていただきます。

優が空に謝罪して、お互いが歩み寄れたのは、良かった。優も空への対抗心を持たなくなったら、空回りせず、もう少し仕事ができるようになるのかな?会社の緊急時にデイトレーダーに夢中で電話しても繋がらないとか、相変わらずですが、その頼りなさを会社のみんなが認めているようなので、一ノ瀬亮の再来的存在で君臨するんでしょうか。

10話の衛と聡美の食事シーンで、聡美の「謝らないで。謝られるようなこと、まだあなたも私もしてないでしょ」という言葉にぞっとしましたが、結局後に電話で「先に謝っとく」と続いた聡美のPOB宣言に、こんなに綺麗に優しい口調でトドメを刺せるなんて、さすが松下さん。

「私が本当のスーパーリッチだもの」

次回予告で、聡美の口から遂にドラマ名が出ましたが、何がスーパーリッチなのかという答えはちゃんとでるのでしょうか?

昨年のクリスマスは、安達と黒沢から最高に幸せなプレゼントを受け取りましたが、サンタさん、今年のプレゼントは空の素敵な笑顔が見たいな。