「希望の郷 東村山でのダンス日記20201012」
こんにちは。
はじめまして、今回の担当は河内優太郎(ゴブリ)です。
リーダーは長谷川暢(ヤン)さん。
この日はメンズ2人でお送りしました。
台風が近づき雨が続いていた日々から一転、嵐が過ぎ去りとても晴れた天気の良い日でした。
部屋に入ると日の当たる場所でお昼寝をしているひとや、ピアノの鍵盤を“ジャーンッ”と押して音を出すひと、椅子に座って待っているひと、それぞれ自分の好きなことをして過ごしていました。
ピアノで音を出して楽しんでいたSさんは僕の手を引っ張ってピアノの前に座らせます。言葉はありませんが、そう言ったアウトプットで「あぁ、ピアノを弾いて欲しいんだな」と言うことが伝わってきます。
もちろん弾けないので、「ピアノ弾けないよぉー!」と言いながら適当に鍵盤を押して音を出します。
日向ぼっこをしていたKさんもよく足の皮を剥いています。「ここ気持ちいいよねー。あ!また剥いてるの?」とツッコむとバレた!と言わんばかりに隠すように靴下を履きます。
この施設には知的障害や強度行動障害、てんかんなどを抱えた利用者の方が多いのですが、抱えている障害の関係上言葉が少なかったり、行動のアウトプットがうまくできなかったり、表情があまり変わらなかったりするのですが、一見表面上は何も感じていないように見えても、利用者の方は凄く僕らの言葉を聞いています。行動をみてます。
なので、僕はなるべく始まる前に一人一人と目を見て関わるようにしています。東村山に行きはじめて僕は5年経ちますが、これが不思議と今日調子がいい日なのかあまりよくない日なのかがわかるようになるんですよね。
「今日元気そうだね!早く踊りたい?」と聞くとニコニコしながら頷いてくれたり、「今日は眠いのかな?」と聞くとスゥーっと目を逸らして瞑ってしまいます…。
言葉でのコミュニケーションはできなくてもいろんな方法で伝えてくれます。そして、読み取ろうとするとちゃんと伝わってきます。
それは、いざダンスの時間が始まってからも一緒です!みんな自分の好きな曲がかかるとノリノリで動き出します!みんな輪になって席に座っているのに曲がかかり出すと「立ってー!」と言わずとも席から離れ動き出します!あぁ、ダンスが好きなんだなぁいうのが伝わってきます。
最近はコロナ感染の予防対策などの関係で人数も少なくなっていますが、逆に広いスペースを使えるようになり、気持ちよさそうにみんな動いていました。
僕がこの日ほっこりしたのはダンスが終わってからのワンシーン。
普段は利用者と施設支援者のやりとりだったり、もしくは僕らとのやりとりなので、利用者同士でコミュニケーションを取る姿というのはあまりみれません。
ただこの日、ある2人の利用者の方がお互いに目を合わせたまま無言で立っているシーンがありました。
この後どうなるんだろうと見ていると、少し時間経ってから一方の利用者さんが「よっ!」っといって片手を上げて挨拶したのを見て僕は何か言葉にならない感動を得ました。
その後何があったわけでも無いのですが、それは強制された挨拶でもなんでもなくて、心からでた「よっ!」だったんですよね。
でも、きっとそれはダンスの時間があって、皆で一緒に体を動かして、汗かいて、同じ時間を過ごした先にある感覚だったり気持ちだったりするのかなと僕は思います。
僕はそんな時間を毎週、カンパニーのみんなで提供できていると言うことに改めて素敵な空間を作れているんだなと、嬉しくなりました。
さぁ、次回そんな素敵な場所を作ってくれるのは誰かなーー!?お楽しみに!
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