対談講演会「「文豪」コンテンツとこれからの新美南吉記念館」にて登壇いたしました

現在、愛知県半田市の新美南吉記念館にて、タイアップ特別展「本に押し潰されて死ねば、本望です~南吉と読書~」が開催されております。
8月24日、その関連イベントとして「「文豪」コンテンツとこれからの新美南吉記念館」と題して遠山館長コーディネートのもと、日本大学教授の山岸様、そして私谷口が講師としてお話しさせていただきました。

山岸先生のお話は大変興味深かったです。
我々にとっても重要な「文豪」という単語についての、誕生から定義の変遷。
芥川龍之介や久米正雄などが本のプロモーションの為に全国行脚や映画製作をしたお話。
あとは文アルが文学界にもたらした功績のお話などは、細かく分析されていて少しむずがゆくもあったのですが、我々が目指しているところ・目指すべきところが改めて綺麗に言語化された気がしました。

また、遠山館長のお話にあった「児童文学であることや、早世し文壇での交流がなかったことから、文豪扱いされず低く見られがちだが近年変わってきた」「南吉作品が子供のための文学ゆえに道徳的であることを求められることから解放したい」は文アルの取り組みも無関係ではなく、改めて今回のタイアップをさせていただいて良かったなと感じました。
記念館同士の関係性と文豪の関係性がリンクしがちだという「記念館あるある」も面白かったです。


今夏は早稲田大学演劇博物館、神戸文学館、そして今回の新美南吉記念館と、3館にて座談会や講演会に参加させていただきました。
普段私は金沢の地であまり人と会うこともなく仕事しておりますが、こうしたイベントに参加することで文学に携わる方々の熱い想いを感じられますし、文アルをファンや文学関係者の方々がどのような視点で見てどのように思っているのか、改めて知るきっかけにもなり大変有意義な場だと感じました。
これまでこのようなイベントへの参加は7年間で3回ほどでしたが、また機会があればお伺いしたいと思います。

『文豪とアルケミスト』プロデューサー 谷口晃平


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