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CASTELLO / SEA ROCK / KKK / 31


レストア前

カステロのシーロック、31です。
ebayじゃないマイナーアプリで、セールで25%OFF、しかもイタリアから送料無料だったので。
状態も良い。
やったね。
荷物の追跡できなかったので少しビビったけど。

シェイプコード31は、ほんのちょっだけベントした、扁平シャンクのカナディアンです。
人気シェイプらしい。
あんま見かけないけど。
シャンクが平べったくて太く見えるので、あんまりカナディアンぽくない。
手に収まりがいい大きめのボウルだし。
骨太でカッチョイイけど、ちょっと優雅。
ダンディ。

サイズコードは大文字KKK。
大文字のK表記は、フランコ・コッポが入社した1969年以降から刻印されるようになり、カルロ・スコッティからフランコ・コッポがカステロを引き継ぐ直前の1982年に、楕円の中に小さなkのスタイルに変わります。
なので、おそらく1970年代生まれ。

SEA ROCK BRIAR のところに、謎スタンプが。
FP?

CARLO SCOTTI のところにも、謎スタンプ。
P1?

カステロは、納品した店別に刻印打ってたりします。
N1=Novelli ( Italy )
V = Agide ( Italy )
みたいに。
そういうスタンプかな〜と思ったけど、FPとかPは見当たらず。
まあ、割とそこらへんルーズらしいので、多分どっかのショップマークとかだと思う。

ステムには、HAND MADE CASTELLO と3。
3はインナーチューブ = 煙道のサイズ。
5の方が多い印象。
これは細め。
少しゆったり吸うんかな。

ステムにはホワイトバー。
アメリカ向けだとこれがなくて、側面にイミテーションダイアみたいなの入ってる。
レストア済みとのことで、ステムもピカピカ。
改めてレストアする必要はなさそう。

ボウルトップはスムース。
ボコボコラスティックとのコントラストが美しい。
カーボンは残ったまま。
刻印のとこにワックムラっぽいのあったり、ボウルは気になるので改めて手を入れます。


ボウルのお掃除

リーマーとナイフでカーボンゴリゴリ。
ある程度カーボン取ってみたら、底の方の壁、片方に抉れてる。
底の中心が煙道から片側に結構ズレてる感じ。
煙道の穴のすぐ上も、片方が引っ込んで庇みたいな感じになってる。
リーミングによる摩耗ってより、穴あけ失敗したんじゃね?ってレベル。
焦げ取ったのかな?
このまま使ったらむしろ焦げそう。
庇に熱こもって。

使用に支障が出そうなので、リューターでゴリゴリ削っちゃう。
改めて穴の中心を取り直す感じで底を広げました。
もともと、ダブリンみたいに、妙に底が狭まってたのが、普通のビリヤードみたいな感じになった。
むしろOK。

その後、コットンとモール詰めて、アルコールメソッド。
数時間おきに何度かエタノール追加して、一晩放置。

コットン取り除いて軽くリーミング。
シャンクはブラシでゴシゴシ。
モールに色がつかなくなるまで。

内部が綺麗になったら、キッチンペーパーとモール詰めて、マーフィーのオイルソープで外側を洗浄。
歯ブラシに原液つけてこすり、ぬるま湯の流水で洗い流します。

乾いたら、椿油を塗りたくり。
歯ブラシで溝の奥までしっかり。
あんまり放置せずに拭き取ります。
洗って明るくなった色味が戻ってピカピカに。

ボウルトップと底面の、スムース部分を白棒でバフ掛け。
その後、ルネサンスワックスとカルナバワックスで仕上げます。
ルネサンスワックスを歯ブラシで塗って、拭いて、カルナバワックスをバフで塗り付けます。

溝に入った細かいワックスカスはヒートガンでブーン。
みるみる溶けて気持ちいい。
豚毛の靴磨き用ブラシでブラッシングしてピカピカです。

最後に、ボウル内にエタノールで薄めた蜂蜜を塗り塗り。

底の方削ったので、一晩待って蜂蜜がある程度乾いたら、葉巻の灰を蜂蜜で練ったものを、削ったとこらへんに、さらに塗っときます。
念のため。
木がむき出しなんで、焦げ防止。

あとはステムと合体して、つやふきんとかで全体を磨き上げ、おしまいです。


完成

ピカピカツヤツヤです。
やっぱシーロックいいなあ。
ボコボコ。

ステムは、エタノールで洗浄した後、コンパウンドだけ掛けました。
ピカピカ。

サイズコードがラージKの前の時代、Reg No付きのSCと一緒に。
カナディアンと同じくシャンクが長いロバット。
煙道のサイズも同じく3。
ロバットの方が、カナディアンと聞いて思い浮かべるイメージに近い。

前時代に比べて、彫りが細かい。
機械変わった感。
ちょっと繊細に。

熱くなりにくいし、触ってて楽しいし、やっぱりシーロックは良い。

以上でレストア終了です。
おつかれさまでした。


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