イメージの解像度を高くしないと意味が無いハナシ
こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。
AI作画・画像生成サービスMidjourneyが公開されて以降、AIお絵かきをどう扱うか?という新たな視点が必要になりましたね。
オープンソースなので、どんどんAI画像生成サービスが生まれて
CanvaにもAI画像生成機能が搭載されました。
著作権、AIが生成したものは作品になるのか?など、これからどのように扱っていくか?は、まだまだ難しい問題がはらんでいます。
イラストコンペのレギュレーションには、
さっそく「自動画像生成AIなどで作成された画像の使用は不可」といった文言が追記され
pixivはAI生成作品とのすみわけ方針を検討しているとのこと。
これからどのようになっていくのか、観察していきたいですね。
ちなみにデザインの世界ではAdobeさんが前からAI化を推し進めていると思います。
Photoshopにニューラルフィルターがあったり、最近スマホでは当たり前になりつつあった被写体を選択する機能も追加されました。
ただまあ、どんなに便利になっても
これらはしょせん道具でしかないので、結局は使う側の人間がどう使いこなすか?という問題であることはかわりありません。
最近SNSで頻繁に見かけるようになったお絵描きばりぐっどくんが気になったので、秋田もやってみました。
まず手始めに…
おおおお、ピカソっぽい。
なんというか、誰もが想像できるようなものになった感じです。
ピカソの絵ってこんな感じというイメージは明確だし
フェルメールの牛乳を注ぐ女は有名ですしね。
いいぞいいぞ。
とはいえ、秋田はクリエイターでもなければ絵描きでもないので、そんなに使いこなせる気がしません。
しばらく寝かせていましたが
AIは資料やラフに使うのがいいのでは?説があったので
ちょっと背景資料を作ってもらおうと思ってこんな指示を出してみました。
指示内容に屋内、という概念が必要だったらしいです。
ニンゲンには考えつかない発想のイメージが生まれました。
ああ、でもなんかこう、ニンゲンがいない異世界感がたまらなくイイ……。
これはこれで嫌いじゃないです。
リベンジとして、単語で指示を出してみましたが結果がイマイチ。
うう~ん。なかなかうまく使いこなせない。
最近、アラトさん(仮名)が描いた図書館のイラストが頻繁にnoteヘッダーに使われていたので、
図書館の背景資料を出してみようか?と思い立ちばりぐっどくんに依頼してみました。
この指示は、うまく入らなかったようです。(ちなみに日本語→英語に翻訳してからAIに読ませているので、英訳しにくい言葉は難しいみたいです。これは日本語的な考え方で指示出したのでメインが本棚になっちゃってますね。)
リベンジ
雰囲気指定:ファンタジー→伝わった気がする。
指示内容が明確な部分:天井が高く、天井近くまで本棚がある。暗い色の背表紙の本→伝わった気がする。
ふんわりした指示:埃っぽい。薄暗い。→伝わらなかった。
ニンゲンなら、なんとなくニュアンスで汲み取ってくれそうな部分もAIさんには通じないようで「薄暗い」「ほこりっぽい」みたいなダークな雰囲気は出ませんでしたが、ファンタジーな図書館としてならイケそうな画像だと思いませんか?
たくさんある柱が謎すぎますが、フクロウっぽい鳥が止まっていてファンタジー感を演出しています。
うまくいった指示と伝わらなかった指示の違いは、指示を出す側がどれだけ具体的に(相手に)わかりやすい言葉で指示を出せているかどうかです。
AIに指示を出してみると
自分で頭の中に明確に像が結ばれていなければイメージ通りになるような指示を出せないということ、
そして
絵描きに指示を出したい非絵描きが、普段どれだけプロフェッショナルの力に助けられているかわかりますね。
きっと、あやふやであいまいな指示を咀嚼し、不明確なところは確認し、時にはラフをいくつか出してイメージをすり合わせながら仕事をしてくれているのです。
今のところ、AIお絵かきは、自分の中に具体的なイメージが無いと使いこなすことが難しいようです。
ところで、
絵でもデザインでも、「(実際に制作してみたら)イメージと違う」とおっしゃる利用者さんが多いのですが
実は頭の中にあるイメージが、自分で考えている以上にぼんやりとしていることが多いです。
つまり、ぼんやりとしたイメージで指示を出したAI生成画像と同じ現象が起きていると思ってください。
頭の中に明確に像が結ばれていると、あとは脳内のイメージをなぞって手で出力するだけなので、イメージとは大きくズレません。
頭の中に「こんなものを描きたい(作りたい)」と考えた時点で、どれだけ解像度が高いイメージを作っておけるか?は、とっても大切です。
もちろん、スケッチをしながら明確にしていく方法もあります。
イメージを明確にするためにはソースが必要なので「ピカソってこんな絵」「フェルメールの牛乳を注ぐ女はこの絵」のように、たくさんの知識・情報をインプットしておくことで解像度が上がっていきます。
インプットされた量が多ければ多いほど、簡単な言葉でもイメージ通りに生成されるのはAIもニンゲンも同じです。
みなさんも自分で絵を描くとき、デザインするとき、AIに指示出してAIが学習しそうな資料を探すイメージで作ってみてくださいね!
最後に、秋田の最高傑作を見てください。
いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。