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不安じゃないと不安!?なハナシ

こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。

ビルドに通ってしばらく経ち、少し安定してきた利用者さんに何度か言われたことがあります。

いま、なんともないんです。大丈夫でしょうか

ちなみにこういった場合、近日中に不安な状態に陥ります。


インターネットで【不安じゃないと…】と検索してみたら

検索候補のサジェストに

不安じゃないと不安
不安じゃないと落ち着かない

と出てきたのですが

実際にそのことに言及している記事が見当たりませんでした。


代わりに

不安を原動力にしているタイプという内容はいくつか…

ちょっとこのあたりを深掘りしてみます。


さて、これから夏休みの宿題提出しない族の話をします。

“夏休みの宿題提出しない族”


整理します。

世の中には不安を原動力にして行動している人たちがいます。一方で、快感が原動力になる人もいます。前者が、夏休みの宿題提出しない族です。

不安がある状態というのはそもそもマイナスで、不安が無い状態がゼロ、快感はプラスと規定します。(スタッフのリオさん(仮名)が言っていた言葉を拝借)

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夏休みの宿題があるとして…

「やらなきゃいけないこと=宿題があるという不安や焦燥感」を消すためにギリギリになってしぶしぶようやく宿題をするという行為は、不安というマイナスをゼロにする行為です。解放感はあるかもしれませんが、特に得るものはありません。また、夏休みの間中ずっと「宿題をやっていない」という気がかりを抱えたまま過ごしています。常にマイナスです。でも夏休みの宿題提出しない族にとって、不安や焦燥感がある状態が普通なので不快ではないのだと思います。

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一方で、夏休みの宿題提出する族は宿題をこなした後のことを考えています。さっさと宿題を済ませた解放感のほかに、宿題をすることで得られる知識かもしれないし、楽しいことが待っているという気持ちかもしれませんが、それらはすべて快感です。不安や焦燥感が無いゼロの状態からスタートして、プラスの結果を得ています。さらに、不安や焦燥感が無い状態で夏休みを満喫できます。

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夏休みの宿題提出しない族が社会人になっても夏休みの宿題提出しないマインドを維持していることからもわかる通り、夏休みの宿題提出しない族は宿題を片付けたときに得られる快感や快適さを経験することが無いまま大人になります。そして、デフォルトが「不安や焦燥感がある状態」です。


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夏休みの宿題提出しない族は、行動のモチベーションというかきっかけが不安や焦燥感(おしりに火がつかないと動かない)なので、不安じゃない状態が心もとないようです。デフォルトの状態に戻すために、新たな不安のタネを探しに行きます。これがホメオスタシスだとリオさんが言っていました。

これが、不安じゃないと不安不安じゃないと落ち着かない、の正体です。

たとえば仕事ならば、すでに完ぺきにこなし評価されているにも関わらず「○○さんにミスを指摘されるかもしれない」「やらなくてもいいことかもしれないけれど省略したところが必要になるかもしれない」「ここでちゃんとしないとクビになるかも」etc...

どんどん自分を追い詰めていってしまいます。

不安に駆り立てられて働く人への処方せん】がとてもわかりやすくて

このやり方を続けていると、若いうちはよくても徐々に体がついていかなくなるんですよね……。体がくたびれるとメンタルにも異常が出ます。

不安をガソリンにする暮らし方は、どこかで終わりがやってくるのです。

不安状態が無いのが普通だと学習しなおすことが必要ですね。

さらに、「これをやったらいいことがある」という快感を得る経験も必要です。

いくらマイナスをゼロする行為であっても、長年続けているのです。達成してきたものはたくさんあるし身についたスキルもたくさんあります。それらをリストアップして自分の自信にすることが有効です。振り返って自分を褒める、他者から承認されることも快感です。また、不安になりそうなときに見返して「だから大丈夫」と言い聞かせることができます。

そして、今まで「このくらいやって当然」と思っていたことを細かく区切り、「ここまでやったらOK!ココアを飲もう」とか、「ここまで達成したら飲みに行こう」のようにご褒美を設定します。実行→快感のプロセスを体験します。

いま行っていることが将来的にどうなるのか?習得できるスキルや得られる評価などを具体的にイメージできるようになれば、夏休みの宿題提出しない族マインドからの脱却ができそうです。

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不安のタネはどの畑にも埋まっています。ひとつの畑のタネを育てきっても不安は尽きず、また次の畑から不安のタネを拾ってくるだけです。

疲れ切ってしまう前に、別のやり方を試してみるのもいいと思いますよ。

いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。