キタニタツヤでカレンダーを作ろう!

 メリークリスマス! 無事です!
今年、サークルでは特にシナリオとイラストで活動をしていました! よろしくお願いします!
今回は、俺の好きなシンガーソングライター『キタニタツヤ』の曲について、記事を書いていきたいと思います。

キタニタツヤを説明せよ

 キタニタツヤはシンガーソングライターで、ロック系の曲を作る傾向にありますが、作る曲のジャンルは実はけっこう多岐に渡ります。
楽曲提供や、他バンドなどの曲でギターやベースを担当している事もありますね。いま調べてみたらAdoの「阿修羅ちゃん」でベースを担当してたみたいですね。ビックリ。
さて、キタニタツヤと言えば、最近では呪術廻戦「懐玉・玉折」のオープニングテーマ「青のすみか」が有名ですね。
ボーカロイドの曲に詳しい方であればキタニタツヤの「悪魔の踊り方」という曲も知っているかもしれません。

 さて、ここで本題なのですが、上に挙げた「青のすみか」。この曲、すっげえ夏っぽいですよね? 
夏っぽいんです。そうですね……特に8月の夏でしょうか?
まあとにかく、キタニタツヤは情趣深いというか、こういった季節とかエモさを重んじる節があるんですよ。最高ですね。
ということで俺、思いついたことがあるんです。

キタニタツヤの曲でカレンダーを作れるのでは?

 先程、青のすみかに対して「8月っぽい」と言いましたね。
じゃあ、1月はこの曲、2月はこの曲だ、みたいなのを、十二ヶ月全てに当てはめることはできるのでは!?
そんな益体もないことを自転車こぎながら考えて帰宅してパソコン見たら、アドベントカレンダーについての通知が飛んでいるではありませんか! 
全然プログラムの話題じゃないけどいいですよね! クリスマスの日の記事だし! 今日くらい趣味の話しようぜ! クリスマス最高! メリークリスマス!
 ということでこの記事では一年の中の12ヶ月、それぞれに一曲、これだ!って思った曲と、それに対する俺の所感を書いていきたいなと思います!


1月──Cinnamon

 さて、最初に紹介する1月ですが、正直一番悩みましたね。
1月は冬な訳ですが、キタニタツヤが作る曲、冬らしい物寂しさを表す物が多い多い。選べねえ〜。
 その中でこの曲、『Cinnamon』を選んだ理由っていうのは……ほら、1月って一年の始まりじゃないですか。
そして始まりというのはある種「変化」という物な訳ですね。これは俺の考えなんですが、「変化したい」っていうのは、つまるところ現状否定だと思うんですよ。
 翻ってこの曲の歌詞では、『この怠惰が創造的であらんと願う』や『僕らそれでも幸せとは遠いね』など、今への憂鬱な感情の描写があります。
この曲で好きなのは『忘れてしまうことも叶わないんだ』みたいな「変わりたくない、変われない」みたいな歌詞もある所なんですよね。
憂鬱で憂鬱で、でも今のままも愛してしまう、みたいな。
寒くてダルくて、早く暖かい季節が来てほしい、でも来年は来てほしくない! でも正月はめでたい……。
 そんな1月に『Cinnamon』はどうでしょうか?

2月──プラネテス

 一年で一番寒いのって、1月下旬頃から2月上旬頃だそうですよ。つまり今より寒いです。嫌だ〜!
……でもそう考えると、これまで毎年こんな2月を超えてきた俺らって凄くないですか?
なんか今までの苦労を考えると、これから待ち構える悲しいことも大丈夫な気がしてきますよね。
 俺はこの曲のテーマや結論とかは「苦難をどうにかして超えていく人々の力強さ」だと思っていて、それが2月らしさに近く感じるんですよね。
 それは曲で提示される苦難が比較的ありふれた物だからです。2月も、それだけではきっと、誰しもが何をしなくとも、時間を潰しながらでもやり過ごせる、誰もに降りかかるようなありふれた苦しみだと思います。
だけど苦しみを乗り越えているのは事実で、だから俺たちはみんな同じだけ凄いんですよ。
 ありふれた苦難を乗り越える2月としてこの曲は結構合ってるんじゃないでしょうか。

3月──ちはる

 これを読んでいる皆さんは、春をいつからだと考えますか?
いくらか意見はあると思うんですが、でもやっぱり3月あたりが境界線になってくるんだろうなーとも思います。
もしかしたら3月前半が冬、後半が春、みたいな考え方をする人もいるかもしれませんね。
この曲「ちはる」は漢字で「千春」と書いて、千回の春を巡り、つまり永く生きてほしいと願った人名の名付けを由来としています。
だけどそんな由来とは打って変わって、  この曲は今はもう居ない「君」について、春に関連させて歌った歌詞になっています。
「君」との思い出は春と強く関連付いているもののようで、それを思い返す歌なんですね。
 そんな曲を春まっさかりの4月に当てはめなかったのは、歌詞に「冬の残り香」というワードがある……という以外にも理由があって、それは3月が4月よりひと月前であるからなんです。
3月っていう月は、4月と近くはありますが、去年の4月、一昨年の4月、もっともっと前の4月からだって、一番遠い月じゃないですか。
 昔の春の思い出を噛みしめるのに、これほど適した月はないのではないでしょうか。
 だからこそ、4月を思い返す3月の歌として『ちはる』を推します。

4月──PINK

 4月と言えばやはりこれでしょう。
 これはもう曲を聞いて映像も見てほしい。
 正直なに言ってもネタバレに思えますし、なんならこの文章で4月って言ってしまった時点でネタバレかもしれない。
 初めて聞いて、このタイトルが何を示してるか知ったときの驚きときたら! 俺のカンがにぶかっただけの話かも知れないけど、でもそのおかげであの驚きが得られたっていうならそれでもいい!
 もしかしたら曲を聞かずともネタが分かる人もいるかもしれないけど、でもやっぱり、この曲を聞いて欲しい! 超カッコいいから!

5月──素敵なしゅうまつを!

 5月といえばゴールデンウィーク! とはあんまり思ってないんですよね俺。
暗い話を大々的に言うのも趣味が悪いと思うんですが、正直休みなんてパッパラパーと使っちゃってすぐ過ぎ去っちゃうものだと思ってて。だから「5月といえば」と聞かれたら、俺は五月病だって答えちゃう。
せっかくの余暇を無為に過ごしてしまった後悔、休みと平日のギャップによる不安定感や憂鬱さ……。
五月病というか、月曜日とかにも起きることでもあります。
でも、単純なものですね、そんなちょっとした自己嫌悪も、ちょっとだけ今の自分と関連したワードチョイスの超カッコいい曲を歌ったり聞いたりすれば、なんとなく問題ないような気がするんですよ。 
   憂鬱な平日も、素敵でカッコいいしゅうまつを迎えるための物と考えてみましょう。

6月──憧れのままに

 入学や進級など、4月は良くも悪くもいろいろな物が変化する月だと思います。
そしてその変動の渦の中だと、自分がその場所でやるべきこと、やるべきではないこと、そしてそれ以上に、やりたいこと、やりたくないことすらも曖昧で分からなくなっていくんですよね。
 そして、そんな変化が落ち着いてくるのが6月だと思うんです。落ち着いて、だからこそやりたいことが分かって楽しくなっていく月だと。(俺もサークルが楽しくなってきたのはそれくらいの時期だった気がする)
この曲は夢や欲望、願望、やりたいことなどを「憧れ」という言葉でまとめ、憧れを原動力に、全力で生きることをロマン味あふれる曲調で歌っています。

7月──スカー

 ギターに夏らしさを感じたことはありますか?
 俺はあります。例えばこの曲「スカー」のイントロ!
この、夏の陽炎を連想するようなジリジリとしたギター!
 歌詞も超良くて、聞いてると爽快感と熱血さを感じられるんですよねー!
でもそれも夏っぽいっちゃぽいけど、正直この曲は歌詞じゃないです! 曲調が夏!
なんなら歌声がもう夏! やっぱ歌超上手いぜキタニ! 
とにかく夏の枠にこの曲を入れたかった!
 7月はシンプルに名曲な「スカー」を聞きましょう!

8月──青のすみか

8月はさっき書いたとおり「青のすみか」です。
 キタニタツヤ×夏といえば本当にもうこれ。
呪術廻戦のオープニングテーマでもあるこの曲は、アニメの内容になぞらえたのか、「青春と言えたあの頃」と「それを懐かしむ今」が同時にテーマとされています。
そんな曲を、夏の中でも特に8月らしいと思ったのは、8月が夏休みの月だからです。
「あの時は楽しかった」という感情が一番強く感じられるのは、やっぱり8月、つまり夏休みが終わった後のことなので。
それはもしかしたら懐かしさとかノスタルジーとかでもなく、ただ単純に休みが終わったあとのことを考えると憂鬱ってだけなのかも知れませんが。
でも、この曲でも「あの頃」が青春なのに対して「今」に関しては不穏な歌詞もあるんですよね。
でも、だからこそ過去を良い意味で回想できるんだったら、それはそれで良い事なんじゃないかな〜と思います。

9月──Moonthief

 9月はこの曲。なぜなら中秋の名月があるから!
ただ、これもキタニタツヤの面白い点だと思うんですけど、月をテーマにした曲ってことは確かでも、そこからアウトプットされる歌詞の着眼点・視点がとても面白いんですよね。
 まずタイトルなんですが、和訳すれば「月を盗む人」って意味で、歌詞を聞くと、その盗む理由は「キレイだから」じゃなくて「月のない暗い夜が好きだから」なんです。
それに『死にたくなるほどの夜だけはちゃんと生きれてる気がしたんだ』という歌詞もあって、そんな感じでこの曲は、「気分が沈んでいるときはその気持ちに浸らせてほしい、余計な慰めなんていらない」っていう、自分の負の感情に向き合うときの曲なんですよね。
だからこそこれは、月のない、全く慰めのない夜を臨む曲なんだと思います。
そんな曲はむしろ中秋の名月らしくないのではないか、とも思ったんですけど、夜の暗さをはかなむこの曲は、きっと秋の夜長に相応しいとも思いました!
 9月の夜長に「Moonthief」! 月を盗み出してしまおうぜ!

10月──Ghost!?

 ハロウィンにはこの曲だ!ってくらいテンションの高い曲はやっぱり「Ghost!?」!
 ていうかキタニタツヤの、暗めだけどテンション高い曲全部大好き!
「Ghost!」は正気じゃないけどハッピー!みたいな感じの曲で、キタニタツヤ結構こういうの作るんですよね〜。
今年はそうでもなかった気がしますけど、ハロウィンといえば乱痴気騒ぎみたいなイメージがあって、それがとってもこの曲に似合ってます。

11月──ナイトルーティーン

 「変わらない」ってことにエモさを感じられるなら、それってもう無敵じゃないですか? 「ナイトルーティーン」はそんな感じのエモさがある曲です。
歌詞では、「君」がいなくなって、でも「君」によって形作られた自分のルーティーンへの感慨が描写されています。
そしてMVなんですが、おそらく歌詞の「君」が残した歯ブラシが、MV序盤ではあったのに最後にはなくなっているんですよね。
多分、MVの男の人がその歯ブラシを捨てたんですよ。MV序盤でも「君」はいなかったから、使う人のない歯ブラシを捨てたというだけなんですが。
それが俺には歌詞にもある「一人に慣れる」ってことなんだろうなあと思えました。
「君」がいた頃の出来事はまだ消えてないし、ルーティーン完全に変わりきってしまった訳ではないけど、ゆっくりと一人に慣れていく感じがとても好きです。
 そして11月は立冬といって、冬の始まりと呼ばれる日があるんですが、でも、季節の変わり目ってそこまでココ!みたいな物ではないじゃないですか。
11月になっても、急に冬になる訳でも温度が急に下がる訳でもなくて。
 だから、だんだん、だんだんと冬になって、温度も下がって、人々の生活もそれに適したものに変わっていくんです。
11月はそんな変化が、まだ完全に変わりきる前の季節だと思っています。だから、11月にはこの曲が合うと思いました。

12月──冷たい渦

 
 冬らしい曲ってあると思ってて、キタニタツヤの「冷たい渦」は俺にとってそんな曲です。
それも「厳しい寒さの冬」とかじゃなくて、「雪が降って正月とかクリスマスとかイベントもある冬」みたいな。
この曲のタイトルの「冷たい渦」は歌詞で『重なり積もる悲しみが忘れてしまう喜びがぐちゃぐちゃになっていく』『冷たい渦を巻くんだ』と語られており、また『恋い焦がれた世界から僕を遠ざけた冷たい渦』ともあるんですね。
 俺の考えでは、悲しいことがあった『僕』が、その出来事が心に留まって、周りで起きている事に感情を動かせない、「冷たい渦」はそんな曲だと思ってます。
 個人的に12月は冬の楽しい月だと思ってるんですが、どうしてもそう無条件に楽しめない日は時々あるわけです。いやもしかしたら、誰もが心の何処かに、イベントごとを楽しむ余裕がない、余計なことを考えてしまう自分を抱えているのかもしれません。
 12月、そんな各々の心に寄り添う曲として「冷たい渦」はオススメです。

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