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我等友情永久不滅

Twitterのフォロワーさん(映画ライターの方!)に薦めていただいた「サニー 永遠の仲間たち」という映画を見た。2011年の韓国映画。

(あらすじは、こちらをご参照ください)

前にもここで書いたけれど、私は文系の専門コースがある高校を卒業していて、その特性上女子生徒が多く、否、多いというよりほぼ女子校のような三年間を過ごしたので、この映画にはかなりグッときた。

主人公たち仲良し7人組は卒業以来25年ぶりに再会し、お互い置かれた環境は違えど、本質的なところは当時と全く変わらないことを懐かしみ、喜び合う。
現代劇ではあるのだが、25年間音信不通だったのには深い訳があるので(ネタバレになるため伏せておく)、7人はSNS等では繋がっていないし、人探しに使うのも興信所だ。
ちなみにこの「サニー」、日本映画としてリメイクされ近々封切られる。現代日本の40代はSNS利用者がかなり増えているだろうから、どこまでストーリーが同じなのかわからないけれど、日本版でも興信所に頼むのか、それともネットを使うのか気になるところ。

それはさておき、今年の秋に高校の同窓会を開く話が出ている。
というのも、公立なのに普通科を設置せず、だからといって工業や商業や福祉関係といった職業選択に有利な科目があるわけでもない私の母校は、やはり少子化の波には勝てなかったようで、どうやら数年のうちに閉校になるらしい。
噂を聞きつけた世話好きの同級生の一人が、昨年末くらいにLINEやメールで呼びかけ、既に担任の先生方にも話をつけているようなのだ。

無論、同窓会をしても母校が無くなってしまうことは決定事項だし、時流というものを今更どうすることはできない。でも、担任の◯◯先生に会えるのは嬉しいなと思っていた矢先、ゴールデンウィークにある同級生と二人で食事をした時に、耳を疑う話を聞いた。

同窓会は、先生方との調整もあり10月ごろの開催を目指しているとのことなのだが、幼稚園に通う子どもを持つ子から「園の行事と日程がかぶるかもしれない。他にもそういう人がいる。時期を変えられないのか」という旨のクレームが世話役の子にあったそうだ。

確かに私たちは今年32歳で、未就学児の子育て真っ只中のママも少なくない。子どもの行事と自分の同窓会、どちらも参加したいのはわかる。

いや、でも、そこはお子さんの行事(おそらく運動会だろう)じゃないの?????

もし日程がかぶったなら、同窓会なんて別に来なくていいと思う。まだ卒業して十数年、これからまたいくらでもチャンスはあるのだし、どうしても先生にお会いしたいのなら、世話役の子に連絡先を聞くなりして個人的にコンタクトを取ればいい。
クレームを入れた人物は、高校生当時はいつもみんなの中心で、早めの結婚をした後はSNSでやたらクラスメイトと繋がりたがり、頻繁に育児日記をアップしてる奴だった。同窓会に来られなくても、彼女はみんなの近況をよく知っているはず…。
ちなみに、同窓会を企画してくれている世話役の子は独身だ。「あんたの都合だけで変えることはない」とぴしゃりと言ったそうだが「独身の分際で偉そうに」的な悪口が、私と食事をした子にクレーマーからLINEで送られてきたらしい(そして私が“ここだけの話”として聞いたわけ)。

クレームの内容がアホらしすぎて信じられなかったのと同時に、30代半ばという年齢で、女ばかりの同窓会なんて無理に等しいんじゃないかとも思った。
現に、私と三年間クラスも部活も同じで、今も懇意にしている友人は、まだお乳を飲んでいる娘さんを抱えているため「欠席すると思う」と言っていた。
クレーマーの彼女も、もし日程が同じならきっと子どもの運動会を優先するだろう。
結局、独身か子なしでないと出てくることが困難なため、多数の参加者は見込まれない。第◯期生同窓会というより、先生を囲む会とかそういう感じだ。

「サニー」の映画を見て、四十路すぎくらいまで大規模な同窓会は無くてもいいかもしれないと思った。
ごく親しい人とは、自分で時間を作って会うし。そのほうが、よっぽど楽しい。

我等友情永久不滅。
高校時代、携帯の待ち受け画像サイトでこの文言が流行っていた。
そういえばクレーマーの彼女もこの言葉が大のお気に入りだったなと、ふと思い返した。

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