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ケガの予防について

 スポーツにケガは付き物ですが、できれば避けたいものです。しかし、うまくなりたいと練習すればするほど確率的にはケガをする可能性が高くなるわけです。運・不運ということもありますが、事前にケガの知識を得ることは予防という意味からも大切です。


・スキーのトップで顔面を切る

 当然ですが、テレマークはカカトが固定されていません。そのため前方に転ぶとスキーをつけたままV字ジャンプというか、スーパーマンのような形になります。その時、スキーの長さによっては顔面にトップがあたり皮膚を切ってしまうことがあります。気温が低いと痛みを感じづらいようで、ゴーグルを直した時グローブに付いた血を見てはじめて気づくことも多いようです。皮膚ならまだ良いのですが、目を傷つけては大変です。必ずゴーグルまたはサングラスを身につけ滑ってください。話は違いますが白内障を予防するためにも何らかの手段で目を紫外線から保護することは大切です。


・前脚の骨折、膝の靱帯損傷

 テレマークの場合、アルペンと比べると前脚(谷脚または外脚)に対して腰が少し後ろにある姿勢をとります。上半身が遅れたときでもしっかりと後ろ脚で支えられている時は何も問題がないのですが、その支えが無くなると、前脚、とくに膝から下に大きな力がかかりケガをすることがあります。革靴・細板の頃はあまり骨折や靱帯損傷が無かったと記憶していますが、あっても骨折の場合はレースで旗門にスキーを引っかけたときや不意に転んで手をつき腕の骨を折った方がいらしたかなというぐらいです。細板からカービングスキーに、革靴から背の高いプラブーツに変わるほどに膝から下のケガが増えているように感じます。予防としては、普段からできるだけ前脚の膝の曲がりが浅く、腰高の姿勢で滑られるようにし、もし低い姿勢になったときにはスキーの前後差が少ないタイトな姿勢を心がけてください。また、転倒する際は最後までテレマーク姿勢で踏ん張らず、両脚をそろえたアルペン姿勢になるようにしてください。


・膝パッドは必需品

 アルペンにはないテレマークだけの必需品が「膝パッド」です。悪雪やコブを滑ったりした時、初心者の頃一生懸命練習している時など気づかないうちに膝をスキーにぶつけてしまっていることが少なくありません。私も初めのうちは付けて滑っていませんでした。ある日、ふと膝を見ると赤くなっていて、「どうしたのかな?」と考えた時から30年以上滑る際には必ず使っています。テレマーク用として売られているものもありますが、バレーボールの方が使っている厚いパッドが入ったものでも大丈夫です。また、膝パッドは打撲防止だけでなく、「ヒザの保温」という意味でも有効です。ヒザは温めておくに越したことはありません。ぜひこれからは使ってみてください。


・スキーサム

 テレマークに限ったことではありませんが、転んだ時手のひらをついて支えようとしてはいけません。親指が外側にもっていかれ関節を痛めてしまいます。必ずストックを握ったまま手を雪面につくか、できるだけ柔道の受け身のように背中を雪面につける転び方を覚えましょう。

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