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平沢進 INTERACTIVE LIVE SHOW 2022「ZCON」

行ってきましたー!平沢進のINTERACTIVE LIVE SHOW 2022「ZCON」@東京ガーデンシアター!私は平沢進(以降、師匠と呼びます)のライブを実際観るのは初めてで、いろいろ新鮮だったし楽しかったです!詳しい公演内容やセットリストについては古参のファンの方におまかせして、ここでは初めて師匠のライブを観に行った人がどんなことを感じたか?ということについて書きたいと思います。

師匠のことをちゃんと認識したのは2019年のフジロック(配信)。その時は「この人、ミュージシャンというより教祖っぽいな!」と思ったぐらいで、数年後にこうして実際ライブを観に行くことになろうとは夢にも思っていませんでした。まあその辺についてのいきさつはさておき、とにかく師匠のチケットはファンクラブ会員じゃないとゲットするのは難しいらしい、という話を聞いていたのでチケットは取れないんじゃないかな…と半分諦めていました。しかしダメもとで一般の先行発売で申し込んでみたらなんと、買えた…!ということで3/26の昼の回を観に行くことが出来ました!!

今回の公演は普通のライブでなく(てか、そもそも師匠のライブに"普通"なのがあるのだろうか?)、インタラクティブライブ。インタラクティブとは「相互作用の」という意味らしく、その名の通り観客もただ受け身で観るだけではなく、ステージの進行に関わることになります。歌と歌との途中、映像の中でLかRか選べ、という問いがあり、その選択肢によってお話の内容が変わってくるのです。今回の師匠の公演は3公演ありましたが、一つとして同じ結果にはならなかった模様。ただ、古参ファンがあげてくれたと思われるセットリストを参照してみたところ、演奏される曲にそこまで違いはなかったようです。

公演の前後は隣接しているモールで買い物したり食事したりしたのですが、そこでは結構な数の馬骨さんたち(※師匠の熱狂的なファンは自分たちのことをなぜか馬骨と名乗ります)を見かけました。なぜそうわかるかというと彼らはおおよそ師匠のグッズで身を固めているから。彼(彼女)らのお父さんよりも師匠は歳上なんじゃないかという子もいて、師匠の守備範囲の広さ、半端ないな!と思いました。また、グッズを身につけてなくても師匠ファンは黒色を着てたり独創的なファッションの人が多く、見ただけであの人はきっと師匠のライブを観に来た人だな、となんとなくわかりました。

と、開演前からすでにファッションチェックを楽しんでいた私ですが、いよいよ開場の時間になり場内へ。有明ガーデンシアターは最大収容人数が約8,000人という大きな会場だからか、中に入るまで会場の外をぐるっと一周歩かされました。そしていざ場内へ入ってみると物販を買う列にも大勢の人が!私のリアルなつながりの人たちの間では師匠の存在を知っている人はほとんどいないので(ステルス成功とも言えますが)、ネット上でしか見たことのない馬骨さんたちが大勢いてなんだか感慨深かったです。

座席に着いてみると後ろの方ではあったけれどステージを観るのに遮るものは特になく、全体が見渡せました。また、外装もステージ周りも同じような近未来的なデザインで統一されていて、その雰囲気と師匠の電子的で未来っぽいイメージがマッチしててとても良かったです。師匠のことだからそういうところも計算してのステージングなんだろうなあ。ステージ正面手前には師匠がそこでレーザーハープを演奏すると思われる鳥居のようなものがあり、ここで師匠が歌って演奏するんだ!と思ったら急にこれから本当に師匠のライブが始まるんだ…!という実感がわいてきました。

コロナの時代になってからというもの、ライブのチケットを買ってもその時その場所に行くまでは本当に観られるのかわからなくなったので、ぬか喜びしないようになるべくワクワクするのは控えめにするようになった私。なのでステージが始まって、事前にとってある師匠の映像がステージのスクリーンに流れただけでなんだかとても嬉しかった(笑)わー!私は本当の本当に師匠のライブを観れるんだ!(≧▽≦)と思って。

さらにいよいよ会人(EJIN)がステージに出てきて(会人とは師匠のバックで演奏する二人組。だいたいどんな楽器も演奏出来て優秀なのです。いつも仮面をかぶってるけどお面はどんどんヘンになってくような?(^-^;)、スクリーンでは本編の内容の映像も始まりました。それを見つつも、はて、師匠はどんな風に登場するんだろ?と思っていると、「それでは改訂評議会の長(師匠のこのライブでの役どころ、ちなみに会場にいる観客たちは評議会の会員という設定)を呼びましょう!」と言うような呼びかけがあってスクリーンいっぱいに"CALL!!"の文字が。それに従って会場がものすごい拍手の渦に!わー!(*゚Д゚*)いよいよ師匠が出てくるうー!!とドキドキ。

どっちから出てくるんだろ?左?右?(・д・ = ・д・)と思っていると会人の二人の間からどこからともなく師匠が登場!ここからの私はもう大変でした(笑)師匠がステージに出てきただけで「わー!ホンモノだ!本当に生きてるんだ!」と思うし、歌を聴けば「わー!想像以上に半端ないぞ!」と思うし、ギターを弾けば「わー!ギター弾いてるうー!本当に弾くんだー!」と思うし、忙しいことこの上ない(笑)しかも一曲目が生で聴いてみたかった「COLDSONG」だったので心の中で万歳三唱!\(^o^)/

今回のライブはほぼほぼニューアルバム『BEACON』からの曲だったのですが、「COLDSONG」もその中の一曲。クラウス・ノミさんという人のカバー曲なのですが、これが現実からお話の世界の中へ一気に引きずり込むような、ものすごく力のある曲なのです。その上さらに師匠の歌声がプラスされるともうヤヴァイことになります。もしかして私はとんでもないところに足を踏み入れてしまったのでは?!((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル…と思わざるを得ないというか(笑)曲の終わり方もカッコいいし、ホントに聴けて嬉しかった!

2曲目では会人と3人でギターを演奏しながら縦に持って構えるようなポーズをとったりして楽しいし、いよいよ3曲目からはレーザーハープの演奏もプラス!それを見て「わー!師匠がレーザーハープを弾いてるー!!」とまたテンション上がる私(笑)しかしインタラクティブライブのメインとも言える観客への問いと答えの文章のわかりづらいことわかりづらいこと…!そこまで短い時間に秒で判断しなくちゃならないとは思わず、一回目の問いの時には慌てふためいて文章の意味が全然わからず(^-^;それでも1回目でなんとかコツを得て、その後の質問に対してはおそらく正しい方を選べました。

その後6曲目くらいまでのライブを観ながら自分でメモ書きした感想を読み直しますと「ミサっぽい!」とか「ギターソロかっこいい!」とか「会人の弦の音が良き!」とかいろいろ書いてありますが、中でもやはり「師匠の歌声すごい!」「歌声に鳥肌!」というのが多いです。私は感想でよく何かを観て鳥肌立った、とか涙出た、とか書きます。なぜかというと身体の反応にはウソがないからです。頭で考えたことはどうしても「こう思われたい」とか、あるいは「これはこういうものだから」とかいう雑念が入りがち。なので私が一番信じてるのは自分の身体の反応です。

そんな私が師匠の生の歌声にもだいぶ慣れてきた頃、7曲目に演奏された「消えるTOPIA」を聴いていますと、それまでの鳥肌と違って足の方から何かエネルギーみたいなのが入ってきたような感じがして、「えっ?」と思っているとそれが上にだんだん上がってきて、急に手がガタガタと震え出しました(!)すぐに止まったけれど歌を聴いて震えたことはなかったのでびっくり。でもそれがなんだったかは全然わからないので…わからないままにしときます。ただそういうことがあった、という話。8曲目は「幽霊列車」。この曲はアルバムの中で一番好きなのでこれまた「やったー!」って感じでした。

さていよいよ後半。畳み掛けるように進行してゆくステージ。本当に処理が追い付かないくらい情報量が多い…!音と映像と密度の濃いぃ内容にびっくり。とりあえず私は初の師匠ライブなのでそっちも堪能しないとならないけど問いかけられるから考えないとならないしでめちゃ忙しい!10曲目の「TIMELINEの終わり」は、アルバムのシングルカット的な曲なので感激もまたひとしお。この歌を歌う時に師匠は手を客席の方にかざしながら歌っていて「あの掌からは絶対ビームかなんか出てるぞ…!」と思ってました(笑)

そして実は今回のステージに出てきたのは師匠と会人だけではありません。会場の観客を旅に導く二人の美しい女性も登場。それがオリモマサミさんとナカムラルビイさん。映像の中のキャラクターとして二人は重要な役割を担っていましたが、もしかして映像での出演だけ(-ω- ?)と思ってたら11曲目でステージに登場!オリモマサミさんは歌を歌い、ナカムラルビイさんはサックスを演奏。映像では彼女らのちょっとコミカルな表情も楽しかったです。このライブのためだけに作ったと思われるCGとかも準備にいったいどれだけの時間と労力がかかったんだろう?隅から隅まで手のかかったライブだなあと思いました。

お話への引き込み方も巧みで、「えっ、この先どうなっちゃうの?( ; ゚Д゚)」とハラハラ。何度か"もう後戻りは出来ない"みたいな解説もあって、退路を絶たれてしまう始末。このまま進むしかない…!その感じがまるでアトラクションに乗っているかのようでした。また、このライブの進行においては会場外にいる人たちもネット上で参加出来る仕組みになっていて(天候技師という役割)、会場に来れない人も配信で観ながら参加することが出来ます。師匠はこういうご時世になる前から公演を配信したりしてたらしいですし、ようやく時代が師匠に追いついてきた、という感じでしょうか。

クライマックスはアルバム『BEACON』のタイトル曲「BEACON」からラストの曲「記憶のBEACON」へ。「記憶のBEACON」はアルバムでもそう思いましたが、今回の壮大なインタラクティブライブの世界を締めくくるのにふさわしい曲だなあ~!と思いました。アルバムではこの「記憶のBEACON」の前に「ZCONITE」という不穏な空気をまとった曲があるのですが、このライブを観て「ZCONITE」がああいう曲だった理由がわかりました。なるほど…!「ZCONITE」、どんどん消していかないとね!( ・`д・´)キリッ そして映画のようにスクリーンにエンドロールが流れてステージは終幕したのでした…

…という訳で長々と書いてしまいましたが、本当にすっごいものを観ました!私はこれまで師匠の配信ライブを何回か観たことがあったんですけど、何に一番驚いたかというとその歌声だったんですね。最初から最後まで同じテンションのまま凛とした立ち姿で朗々と歌い続ける姿に、なんじゃこの人!会場で聴くとどんな風に聴こえるんだろう?実際の歌声を自分の耳で聴いてみたい、と思ったのです。今回それが体感出来て本当に良かった!それだけでなく師匠の創造性の中でたっぷりと遊ばせてもらえて楽しかったです。師匠のライブ、一度は経験してみることをおすすめします。昔の曲も聴いてみたいのでまた機会があれば師匠のライブに行ってみたいです!

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