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くま君考
私はくま君はかなしみを知っていると思うのだけれど、くま君のかなしみが何なのか、私は知らない。
でも、くま君を見れば見るほど、くま君を知れば知るほど、くま君はかなしみを知っているんだなと、思う。
くま君の目と目の真ん中あたりに、かなしみを感じるし、口元にもかなしみを感じる。胸の前掛け模様のあたりには、かなしみはなくて、あの部分には、くま君の朗らかさを感じる。
ぼくは、かなしみなんて知りませんよ。
そう、くま君は言う。
けれど、私はくま君はかなしみを知っていると思ってる。
くま君には生き別れた親がいる。それは、くま君のかなしみの元ではないと思う。
くま君のかなしみは、もっと、粒子みたいなものだと思う。
くま君が餅なんかを食べている時は、私は安心する。くま君が、餅に夢中になれているからだ。
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