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網膜剥離闘病記

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僕が罹患した網膜剥離の発覚から入院、手術、その後についての闘病記です。多少グロテスクな内容も含まれております。
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#眼科

【第12話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

手術では治りきらず、さらに地獄の処置が。「レーザー撃っていきましょうか」  1月30日。退院後最初の検査のため病院へ向かった。眼圧の測定や視力検査、眼球の画像撮影等、一連の検査をした後、S先生の診察となる。撮影した眼球の画像やスリットランプで網膜の状態を診て、S先生は少し苦い顔をした後またいつもの表情に戻り、「今日レーザー撃っていきましょうか」と、さっきの少し苦い表情とは全く逆の、美容師が「今日はトリートメントもしていきましょうか」と言うくらいのテンションで僕に告げた。理

【第11話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

祝退院!退院時は意外とドライな対応?眼帯からの卒業  朝食の前に朝の診察があり、その日もスリットランプの前に座らされ、眼球を上下左右に動かすように指示されるが、今回は迷走神経反射にならずに診察を終えた。眼球を動かす際の痛みも前日よりはだいぶ軽減していた。右目の状態を診終わると、S先生が「予定通り本日退院で大丈夫ですよ」と言い、僕の退院が決まった。  その日の朝食は油揚げとほうれん草と玉ねぎを卵でとじた煮物と、紅白なますと、ワカメとジャガイモの味噌汁と、ごはんで、梅風味のお

【第10話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

明日退院できるか!?入院生活も終盤に。最初で最後の夕食。  その日の夕食はイワシのフライが主菜で、その他に根菜とこんにゃくの煮物と白菜ときゅうりの浅漬けが出された。イワシのフライにはお好み焼きソースのような甘めのソースがかけられていて、イワシそのものにもハーブで下味がつけられていた。  普段は専ら朝食を摂らず、晩酌が基本の夕飯時は炭水化物を食べたり食べなかったりなので、お酒も飲まずに3食しっかりと食べるのは高校生以来かもしれない。毎回食事のトレーには食器と一緒にメニューの

【第9話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

手術の翌日、暇な1日が始まる。朝食と午前中の過ごし方  朝の診察が終わると8時からは朝食の時間となる。朝食はランダムにパンかご飯が出るが、事前にどちらかを選ぶこともできる。僕は普段朝食を摂らないので、食べるとしたらご飯が食べたいと思い、朝食の出る2日目の朝も、3日目の朝もご飯を希望した。好き嫌いやアレルギーの希望も出せるので、牛乳でおなかがゴロゴロする僕は、牛乳が出る際は豆乳に変えてもらうようにした。  この日の朝食はご飯とお味噌汁、小松菜としめじのお浸し、鶏ささみとジャガ

【第8話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

術後、朝を迎える。術後はじめて眼帯を外すと…。  1月24日。朝目が覚めると目の痛みはそれほど感じなくなっていたが、それでも目を動かそうとするとまだ痛みがあった。眼帯のガーゼからは血の涙が流れていて、頬のあたりで固まっていた。朝の6時に起床時間となり、病棟全体の照明がつけられた。しばらくすると体温や血圧の測定のため、看護師が各部屋を回る。僕のベッドに着た看護師はガーゼや目薬を持っていて、「今日から1日4回、2種類の目薬を点してくださいね」と僕に告げた。それに伴って今している

【第7話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

このままずっと続くような気がした手術も終盤を迎える。長く続いた手術もようやく終わりを告げる。  眼球の筋肉引っ張り地獄がやっと終り、そこからはあまり痛みを伴う工程はなくなり、山場は越えたのだろうと感じたが、寝ているだけの僕もその時点で体力をだいぶ使い果たしていて、精神的には手術時間的にも作業工程的にももうどうにでもしてくれと思っていた。  手術室内の雰囲気が落ち着いてきて、医師たちの会話や作業内容からも終盤を迎えているのがわかった。おそらく手術の序盤で切開した結膜を縫い合

【第5話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

いよいよ手術(網膜復位術)開始。車椅子で手術室に向かう  15時15分、手術の1時間前にあらかじめ腕に刺してある針から点滴が始まった。精神安定の薬剤等が入っているらしい。それと同時に瞳孔を開く点眼薬を点す。それから15時30分、45分と瞳孔を開く点眼薬を点し、出棟時に筋肉注射ともう一度点眼薬をして、手術をする方の目を間違えないよう、紫のマジックで右目の眉の上あたりに麻呂の眉のような点を打って印をつけて手術に臨む。  当初の予定だと手術開始は16時15分の予定だったが、前の手

【第4話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

いよいよ入院。手術までの時間他の入院患者には付き添いがいるのに…。  1月23日。10時の入院だったので9時45分に病院に到着して、指示された11階の病棟に行くとエレベーターホールと病棟を仕切るオートロックの自動ドアがあり、スタッフステーションと通じているインターホンを鳴らしてドアを開けてもらう。  病棟に入ってすぐ正面のデイルームに行くとそこには僕の他にも今日入院と思われる旅行バッグを持った人が数人いて、それぞれ親族や配偶者が付き添っていた。コロナ禍のため入院中の面会は原

【第2話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

手術のため、大学病院で診察を受ける眼球にシリコンの帯を巻く!?驚愕の手術内容  その大学病院の診察室は、眼科だけでも担当医やその医師の専門分野ごとに、大手ファストファッション店舗の試着室のように入り口が黒いカーテンで仕切られた小さな診察ブースが10部屋余り並んでいて、その診察室エリアを取り囲むように待合スペース、検査エリア、視力検査エリア、処置室が配置されている。試着室が並んでいるようにも見えるし、人が順々と室内に収まっていく様は競馬のスターティングゲートに見えなくもない

【第1話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

コロナ罹患の直後に発覚した網膜剥離飛蚊症と視野欠損  2022年の大晦日、僕は新型コロナウイルスに感染し、年始は1月7日まで療養期間を過ごしていた。症状としては高熱と鼻水に加えて少し咳が出るくらいで幸い軽症だったのだが、1月6日を過ぎた頃右目に違和感を覚えた。所謂飛蚊症といわれる黒い毛埃のような物体が頻繁に右目の前を飛ぶようになったのだ。新型コロナ罹患のせいで鼻水がすごく、頻繁に鼻をかむようになっていた僕は、強めに鼻をかんだ際に起こる目がチカチカする感覚と同類の症状だと思