抜け毛の種類

抜け毛と言っても、その種類や原因はそれぞれあります。
人間の髪の毛は1日に50~100本程度抜け落ち、これは自然な抜け毛で、自然な生理現象です。
しかし、何らかの原因によって成長途中の髪が抜け落ちてしまうことがあります。
これは自然でない抜け毛です。
その、自然でない抜け毛の種類を紹介したいと思います。

その前に大原則として、髪の成長にはヘアサイクルがあります。
人間の髪の毛1本1本には、独立した"ヘアサイクル"(毛周期)があります。
健康な髪の毛は、約2〜6年かけて
成長期→退行期→休止期→
へと移行し、最終的に脱毛します。
しかし、何らかの原因によって成長期の途中で髪が抜け落ちたり、ヘアサイクルが短縮して早く休止期に入り脱毛することがあります。
これが、自然でない抜け毛、異常な抜け毛です。
それではその種類をご紹介します。

⑴ 円形脱毛症
・突然に円形または楕円形に脱毛する
・大きさは1円玉くらいの小さいものから頭部全体に広がるものまで様々
・頭髪だけでなく、まゆげなどの体毛が脱毛することも
・脱毛部の境界は、はっきりしている

⑵男性型脱毛症(AGA)
・頭頂部を中心とした全体の髪が薄くなる(O型)
・額の生え際が後退する(M型)
・前頭部全体が後退する(前頭部型)
・上記O型とM型を合わせて発症する(混合型)

⑶女性型脱毛症(FAGA)
・頭頂部を中心に薄毛になる
・髪の分け目を中心に薄毛になる
・全体的に髪がボリュームダウンする

⑷休止期脱毛
休止期脱毛とは、通常頭髪の約9割が「成長期」の段階にあるはずが、何らかの原因によって髪が抜け落ちる「休止期」の割合が増え、薄毛になる脱毛症です。

この休止期脱毛には以下が含まれます。
・分娩後に伴う脱毛

妊娠中は女性ホルモンの分泌が増え、この影響で毛髪の成長期が延長されます。
しかし出産を境に女性ホルモンは一気に減少し、成長期が延長していた髪の毛が一斉に休止期に入り脱毛します。
脱毛は分娩後半年以内に始まりますが、しばらくすると自然に元に戻りますので心配は要りません。

・過度なダイエットに伴う脱毛

極端な食事制限などによって、毛髪を作るための栄養素が不足した場合に脱毛がみられることがあります。
過度なダイエットは以下の鉄欠乏性貧血や亜鉛欠乏症の原因にもなります。

・鉄&亜鉛欠乏性貧血に伴う脱毛

鉄と亜鉛は頭皮、毛髪が成長する上で必要な成分であり、鉄分の不足によって脱毛がみられることがあります。

・内分泌疾患に伴う脱毛

内分泌、つまりホルモンは機械の潤滑油のような働きをしています。頭髪の発育には女性ホルモンが必要で、これが不足してくると、細胞の働きが弱まって 生産が低下していきます。

・薬剤投与に伴う脱毛症

薬剤を内服したり、注射することによってまれに休止期発症することがあります。
また、薬剤投与に伴う脱毛には抗がん剤治療によるものもありますが、こちらは成長期の髪が抜ける成長期脱毛症に含まれます。

感染に伴う脱毛症
白癬菌やブドウ球菌などの細菌感染によって毛包炎を起こし、脱毛することがあります。
また、マラリア、コレラ、梅毒に感染した場合にも脱毛症状がみられることがあります。

瘢痕性(はんこんせい)脱毛症
毛乳頭の組織が火傷や外傷で破壊された脱毛。放射線障害も含みます。

自分の抜け毛の種類と原因を知ることは、適切なケアの第一歩です。
正しく原因を知って抜け毛・薄毛対策に役立てましょう!

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