真空槽にフィードをつける
真空槽の外部と内部とのインタフェースをNW25に変更した.そうしたほうがいろいろ便利だから.そう先達からアドバイスをもらったからなんだけど.
ぼくは真空槽の利用とは縁がない生活をしてきた.だから真空槽などこれが初めて触るのだ,初めてならばすでにあるものを使えばいい.そうしたいのだけど,それができなかった.というのは初心者には誰も貸してくれないから,つまり「誰も使わせてくれない」の.
ならばシンプルなものを自作するかな,お金もないことだし.
なんでもそうだが自分で作ったほうが結果的には自分のためになるはずだ.それに「これ,壊してもいいんだし」という感覚でいろいろといじれる.道具はちゃんとしたものを使うべきだが,初心者ならば「なんちゃって」が許されるし,そこから始めるよりないのですよ.「道具は自分で準備できたほうがいいよ」.そのように気分を切り替えてみた.
この真空槽はベーススラインの装置がそもそもちゃんとしていたので,10年ほったらかしになっていたものではあるが,穴をあげても問題なかった.さっそく空気を引いてみた.まかりなりにも真空引きができた.もちろんダイヤフラムのポンプではないからたいした真空度ではない.
なら次は真空槽の内部と外部との間を結ぶ電気ラインの準備をしよう.普通はハーメティックなDsubコネクタか,あるいは信号線を通過させる板を買ってくるのだけど,これが高い高い.だからこれも自作する.
要するにNW25でインタフェースさせた穴にケーブルを通すのだ.ケーブルはDsub9ピンを2本分を準備したい.アクリルにもともとあった穴径は6mmだったのでドリルで10mmに拡張した.これで20芯分のケーブルをなんとか通過させることができた.あとはこのケーブルが通過しているNW25の部分で空気が漏れないようにすればいいだけだ.次のような加工をした.
まず信号線を通過させる部分はNW25のブランクと同じ形状のものを3Dプリンタで造形した.中心には基盤をはめる穴を開けてある.材質は水洗いレジンだけど強度的にはもつだろう.ぴったりつくれるし,隙間はRTVでうめて,全体的な強度はエポキシで固めればいいだろう.
つぎに電子基板を丸くして,そこに挿入実装用の穴を20本ほど貫通あせた.この穴に信号線を通過させばよい.信号線は基板にハンダづけする.つまりは溶接しているので空気はもれない,と思っている.
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