Deutschland 86
遠き昔に観た東独スパイドラマ「Deutschland 83」の続編。前回観て続編の配信を期待しつついつもの如く絶望的かと思われたが、いつの間にやら観られるようになっており(それもアクシデント的に発見したのだが)配信がいつ終わるかも判らないご時世なので早速急いで全話視聴(ただし日本語字幕は無くドイツ語と英語が敢えてCCでの字幕提供のみ。一応これもアマゾンオリジナルなのだが他のクソつまらないアマゾンオリジナル作品にはご丁寧に多言語字幕や必要の無い吹替、更にはエクストラ映像や説明まで提供されている昨今、この良品対する扱いの酷さは全く理解しがたい)。
タイトルから判る様に前回から3年後の1986年が舞台。前回観たのが遠い昔すぎて当然内容など覚えていない。しかも第1シーズンは視聴不可で見直しも不可能、前回見た時描いた自分のイラスト映画感想(画像保存日が18年9月なので5年前)を探して確認したものの内容には大して触れておらず推測不可能、の状態で見始めたが、登場人物の関係性も見ている内に大体把握出来、新しい課題でスタートするのでついていけない事は全く無かった。
史実を織り交ぜたストーリー展開が興味深く前回にも増し当時の東独国家の経済的困窮する中でのソ連やアフリカとの関係や西側国際社会からの圧力(それにしても国民は厳重に抑圧されている最中、一応監視体制ではあるものの出入りほぼフリーパスだし東独内でも好き勝手やっているアメリカは相変わらずだなと呆れてしまう)、当時のチェルノブイリ原発事故を始めとする世界情勢も状態の悪化に大きく関わっていた事実が克明に描かれ、崩壊の加速化に繋がっていった事がひしひしと伝わる。
そして前回同じく当時の最先端「ハイテク」コンピュータから電話機テレビラジオ家電ヘッドセットに至るまでの機械製品のカクカクかつゴツゴツしていたりする無骨な重厚感、東独の質素なスーパーに棚にちんまり並べられた地味な商品と品物名がデザインもクソもなく壁に掲げられているだけの店内、各アパートメントの内装、家具、食器や、委員会の中央にお盆の上にまとめて置かれたグラス等、どれもこれもオスタルギー満載で、住んだこともない時空なのに何故か懐かしさすら感じてしまう程に魅力的。
更にこの次のシリーズは更に3年後、ベルリンで11月に運命の壁崩壊を迎える1989年が舞台となるのだが作品自体は追加されているものの第1シーズンと共に現在 (そして多分永遠に) 視聴不可。アマゾンに直接問い合わせた所で何もしてくれない(それどころか話の途中で終わっているドラマがあったので全シーズンとは言わないからせめてこのシーズンだけでも全話入れてくれと頼んでみたらドラマ自体消されてしまった事があるので何も文句言わないで放っておく方がマシという気すらする)だろうので今回みたいに「いつの間にやら観られる様になってくれたら奇跡だよね~」と言うスタンスで待機。
掘り返したら描いたのは2018年9月であった。5年前。