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明治〜令和、よく頑張り続けたね

我が家の明治生まれのリードオルガン、修理のため入院してました。

リードオルガンの修理工房は、全国にいくつかしかありません。
近くに修理に来られることをオルガン仲間から聞き、ついでに我が家にも寄っていただきました。
まずはどんな修理が必要か、点検してもらわないとなりません。
これは持ち帰って修理しないといけないレベルですね、と言われてから1年以上待ちました。やっと順番が来て、取りに来てもらいましたが、出来上がりは、さらに1年以上かかるようです。

だから修理してもらえるのは、とっても有難いことです。
しかも、廃棄処分する同じ型のオルガンが、たまたま工房にあったため、いろんな部品を分けてもらえたようで、とてもラッキーでした。
今回一番修理が必要だったところは、吹子の部分。足でペダルを踏んで空気を溜めるんだけど、どこか空気が漏れていて、すぐ音が消えてしまっていたんです。たぶん革袋が破れているんだろうな〜古いから。
すぐ音が消えるから、せっせと足踏みしないといけなくて、疲れてしまう・・・
あとは鍵盤が緩んでカタカタいうのも気になっていたので、そこも特にお願いしました。

1年以上待つだろうと言われていたのに、10ヶ月ほどで戻ってきました!
吹子や空気をためる革袋は、それほど傷んでなかったようなんだけど、オルガン全体のあちこちの板が、割れたり、崩れかけていたりして、劣化が酷かったそうです。
「あまり良い状態では無いけど最善を尽くしました」と言ってくださったのですが、そっかあまり良い状態では無いオルガンなんだと再確認して、ちょっとしょんぼり・・・
次は修理できないくらい、もう満身創痍だったようです・・・

母はお嫁に行って最初に住んだ家も、その次に住んだ家も、6畳一間だったから、オルガンを共用廊下に置いたり、台所の土間に置いたり。
母も苦労したけど、オルガンも劣悪な環境で耐えていたのです。
それでもずっと一緒に引っ越しを繰り返し、母は最後まで大切にオルガンを弾いていました。

そんな明治生まれ、7ストップの小さなオルガンが我が家に戻ってきました。
やわらかいオルガンの音色は、優しい気持ちになれます。
優しい気持ちで、今度は私が大切に大切に使い続けよう。
母の思いも受け継いで。

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