2024年の新作クランクベイト“ベンジー”について語る。
お待たせしてすみません
この2年間、新作らしい新作をリリースできず、お待たせいたしました。
肝入りの新作は、クランクベイトの花形であるスクエアビルです。
既存モデルに「オリバー」という、おなじくスクエアビルも存在しますが、見た目も性格も違う兄弟くらいに捉えておいてください。
KVDが好きすぎて
KVD1.5(ストライクキング)というクランクを、ここ10年ほど溺愛しています。
初めてのフィールドで、先発ルアーとしての投入率は100パーセント。初めてのフィールドじゃなくても、投入率はほぼ100パーセント(笑)
元ネタであるラッキークラフトRCシリーズの存在はもちろん承知の上。しかしながら、なぜか手が伸びるのはいつもKVD。
このあたりはただの好みの問題だと思います。RC1.5(LC)はそれまでに存在しなかった「スクエアビル」というカテゴリーを創り上げた、いうならば始祖。
でもRCより、KVDのほうがなんとなく好き。(当時はRC1.5で、KVDが2個買えるくらい安かったのもある)
そういう理由で必然的にキャスト数が増える=「KVD釣れるなぁ〜!」となり、自分の中の実績として築かれていきました。
極論、釣れるルアーなんてものは「世間ではなく、自分にとってどうか?」でしかないわけです。
もっとシャローを巻きたい
モノが生まれるのはいつも、すばらしいプロダクトに出会い、リスペクトを感じる瞬間だったりします。「もっとこうしたら?」が頭の中に浮かんだとき、それを形にしようと思うわけです。
KVDを使い込むうちに、「もっとスーパーシャローへのアプローチに特化した、そんなスクエアビルを作りたい」という思いが芽生えていき、ベンジャミン誕生へと繋がっていきました。
Benjaminってどんなクランク?
前置きが大変長くなりました。まずはスペックから。
日本で売れ筋と言われるクランクベイトのサイズが50〜55mmなので、それからするとちょっと大きめです。
その分、“重さ”を乗せることができるので、強風時にも扱いやすかったり、Mクラスのロッドでも投げやすかったりと、もちろんメリットもあります。
こんなとこで投げてみて
Benjaminはスクエアビルクランクなので、活躍が期待できるシチュエーションが明確に存在します。
こうして言葉にすると、とてもシンプル。もっとも、シャロークランクの王道的な使い方なんですが(爆)
ただ、この「1m前後」というのが肝で、これがありそうで意外とない。
あってもSSRなどのサブサーフェスだったりして、この中途半端な潜航深度は限られていたりします。
タックルを選ばず、必要以上に潜らず、遠投できて、シャローレンジを手早く巻けるクランクベイト。
泳ぎの姿勢も前傾にセッティングしているので、カバーにはめっぽう強いです。
S字軌道アクションで泳ぐ
他のスクエアビルクランクと同じく、高速で巻くと、高確率で軌道のブレ(いわゆるS字軌道)が生じます。
これが果たして、本当にバイトトリガーになっているのか?
それは「ブラックバス様のみぞ知る」というところですが……僕自身の体感としては、チャターベイトしかり、KVDしかり、S字軌道にはいい思い出しかございません。
「まっすぐ泳ぐ」と「チドらない」は厳密に言うと別だと思っています。
このルアーの泳ぎはかなりピーキー(もちろんトゥルーチューン済みで出荷しています)なので、使っていくうちに正しく泳がなくなってしまったときは、ご自身で調整してみてください。
出荷時の状態をなるべく維持するため、ラインアイには真鍮ではなくステンレス(0.9mm)を採用し、高強度のエポキシで補強しているのも、とっても伝わりにくいですが、ビルダーなりのこだわりだったりします。
とりあえず、難しいこと考えずに使ってみてください
いろいろ能書きを垂れましたが、ルアーは「こう使ってください」という説明書も、ましてや決まりなんてものもありません。
アングラー自らが自由に考えて、投げて、そして釣ったときに喜べる。
いつも釣りの楽しさの本質はそこにあります。
情報が簡単に手に入る現代だからこそ、自由にフィールドで使い方をクリエイトしてください。
スイム動画
さいごに。名前の由来について
ヘブライ語 bēn-yamīn に由来し、「祝福された子」「幸せの子」の意を持つ名前だそうな。
また観葉植物にも、同じく「ベンジャミン」という名前の樹木があります。花言葉は「融通のきく仲間」「信頼」「友情」。
クランカーのタックルボックスに忍ばせたくなるような、たくましく、縁起の良い名前をつけてみました。
ぜひ、親しみをこめて“ Hey, Benji ! ”と呼んであげてください。
まずはファインルアーズ様で、先行販売です。
BRISKY LURESのECでも販売予定ではございますが、一旦、少量をショップ様で販売いたします。
まだ商品はUPされておりませんが、これから掲載予定ですのでチェックしてみてください。
ちなみに本記事で掲載している「Dappi Blue Craw」は、同店のオリカラなので、BRISKY LURESのECで販売予定はございません。
ぜひこの機会に、お買い求めいただけますと幸いです。
武田
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