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【スタッフblog】日本人からフィリピン人への英語での業務引き継ぎから学んだこと

私が担当していた業務の一つをフィリピン人講師に引き継ぐことになりました。受け側も渡す側も、引き継ぎ経験がありますが、英語では初めてです。

新しいことをするため必要だと頭では理解しても、「英語の引き継ぎ」を無意識に体が拒否しかけていました。不安な言語力は資料でカバーしようと、事前準備をしっかり行いました。しかし優先順位の重要性が伝わらず、想定していたよりも時間がかかってしまいました。

また、フィードバックの仕方について、他国の習慣に倣って思わぬ気づきがありました。これは仕事だけでなく、プライベートのさまざまな場面でも活用できると思います。

私の人生で経験すると思っていなかった、「フィリピン人に英語で引き継ぎ」から得た学びをご紹介します。

日本企業での引き継ぎで経験したこと

Brightureに来るまでは日本の企業に勤めていました。業務の引き継ぎ経験は人並みにありますが、それは全て日本人同士でのやりとりでした。とはいえ、受けるときも渡すときも、業務内容や相手によって、スムーズにいったり時間がかかったりと、さまざまでした。その経験を踏まえて、自分なりのルールを設けていました。

受けるときは、

①前任者が説明する内容を素直に聞く
②不明点は都度確認する

この2点です。受けている最中に「ここ、こうすればもっと作業がしやすくなるだろうな……」と思っても、その時はそれを口にしません。完全に自分の業務になってからいくらでも改善できるし、そのほうが圧倒的に早いからです。

逆に、渡すときは、

①誰が見ても理解できる資料をエクセルやスプレッドシートなどの電子ファイルで用意する
②スケジュールを作成して共有する

この2点に気をつけていました。
①の「誰」は、その仕事を全く知らない人を思い浮かべます。そして電子ファイルのマニュアルを用意して、共有状態にしておくことが大事です。その理由は、共有している人たちが簡単に変更や補足ができ、常に最新の資料として使うことができるからです。

このマイルールで引き継ぎを行うようになってからは、ほぼスムーズに進められるようになりました。

Brightureでの引き継ぎ =日本語編=

Brightureで働くようになってからは、自分が受ける側の引き継ぎばかりになりました。しかし他の日本人スタッフから日本語で教えてもらうので言葉で困ることはありません。資料もすでに電子ファイルにまとめられていることがほとんどでした。コロナの影響でWFH(Work From Home)になってからは、オンラインでの引き継ぎもありましたが、対面の時と変わらずできていました。

Brightureでの引き継ぎ =英語編=

ある日突然、「いまやってる○○の作業、今後はフィリピン人講師にやってもらうようにして。その分時間を空けて」と、代表の松井から指示がありました。平静を装って「わかりました。すぐに資料を作成して引き継ぎます」と返事をしたものの、「え? 私が? 英語で引き継ぎを?」と、ちょっとしたパニックになりました。でもオタオタしても始まらないので、気持ちを切り替え、早速準備に取り掛かりました。やることは日本語でも英語でも同じだろうと考え、細かすぎるかな? と思うくらいの資料を作成しました。

資料が出来上がり、ついに後任者との引き継ぎです。その講師は現在在宅勤務のため、Zoomを使っての引き継ぎとなりました。日本語では「対面と変わらない」と思っていたのに、英語となると不思議なもので途端に不安になります。「うまく説明できるかな」という思いが毎日頭の中をぐるぐるしていました。

引き継ぎ当日、私の拙い説明を真剣に聞いてくれる後任者。真面目な彼が途中「ちょっと待って、録画させて!」と言ってきました。「Sure!!」と笑顔で答えましたが、内心は「嘘でしょ! こんなボロボロな場面が記録として残るの!?」と、なんとも言えない気持ちになっていました。

資料も用意しているし、10〜15分くらいで終わるだろうと思っていた引き継ぎは1時間かかっていました。最後に「わからなくなったらいつでも聞いて」と伝えて、初めての英語での引き継ぎが終了しました。

改めて気づいたタスクの優先順位の重要性

不安だったオンラインでの引き継ぎもどうにか終わったし、あとは数日間の移行期間を経れば、引き継ぎ完了だと安易に考えていたのですが、そこからしばらく進展のない日が続きました。

タスクが進められていなかったのは、優先順位がはっきりしていなかったことが原因でした。引き継ぎの際に大まかなスケジュールを伝えて、「資料を見ながらやってみて、わからなかったら聞いて」と伝えていたので、自主的にやってくれるだろうと思い込んでいました。しかし、後任はそのタスクの優先順位が低いと考え、後回しにされていました。

そこでタスクの優先度を伝え、改めてスケジュールを確認してからはすぐに動いてくれました。この出来事があったおかげで、スケジュールと共にタスクの優先順位を明確にしておくことの重要性を再認識しました。

もし、複数人でやっている作業に滞りを感じている方がいれば、全員で優先順位の認識を照らし合わせるといいと思います。

慣れるまで気恥ずかしかった英語でのフィードバック

資料を用意して業務内容を説明するまでは、基本的には日本人同士でやっていたことと同じでした。

唯一フィリピンの習慣に倣ったことがあります。それは、出された成果物にコメントするときは必ず最初にポジティブな言葉をかけることを心がけることです。日本以外の国では割と一般的かもしれませんが、フィードバックは基本的に「上手くできていること」→「改善点」の順でされます。
Brightureのレッスンでもこの流れになっています。生徒だった頃は「先生たち毎回必ずできたところを伝えてくれるからモチベーションが下がらなくて助かる」くらいにしか考えていませんでした。しかもこの時は生徒という立場だったので、ポジティブなフィードバックを必ずくれるんだろうと思っていました。

しかし、Brightureで働くようになってから、誰が相手でもこの流れでフィードバックが行われていることに気づきました。でもこの時はまだ、なぜそうしているのかは分かっていませんでした。

後任から成果物の確認をお願いされたときに、郷にいれば郷に従えだと思い、「いい点」 → 「改善点」の順でフィードバックをするようにしました。日本ではこの習慣がなかったので最初の頃はなんだかムズムズしましたが、慣れてくるに従ってスルッと言えるようになります。さらに褒めるフレーズも身についてきます! また、こうすることで全体をしっかり見るようになりました。指摘箇所だけ挙げていると、どうしてもお互い嫌な気分になるし、視野も狭くなる気がします。ですが、「ここ、めちゃくちゃいいね!」と先に一言入れると、なぜか言った私もウキウキするので、前向きな気持ちで引き継ぎをすることができました。

この経験を経て、今後は日本語・英語に関わらず、「フィードバックは必ず最初にポジティブな言葉をかける」を引き継ぎのマイルールに加えていこうと思います。また、これは学校やプライベートでも活用できる気がします。家族や友人に自分の気持ちだけを表現するのではなく、相手の考えを尊重していることを伝えると、平和で活発な意見交換ができると思います。

以上、フィリピン人に英語で引き継ぎをやって改めて気づいたことと新たな学びについてでした。

少しずつ身につけていった日本人同士の引き継ぎのコツと同様、外国人への引き継ぎ経験が増えることで、仕上がっていくマイルールを想像すると楽しみです。

外国人との引き継ぎで「これやってみるといいですよ!」というコツなどがあればぜひシェアしてもらえると嬉しいです。

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