近親交配について

最近夜寝れくてやばいんですよ。
全然運動してない上に朝起きれなくて寝坊してしまうからですね。
絶対に私の体内時計は27時間くらいあると思います。
生活リズムが後へ後へとずれ込んでいる。

寝れない中でつらつらと考えていたことなんですが、近親交配ってありますよね。
人間だと近親相姦ともいう。
というのを書いてみようと思います。

感染症に弱くなったり、形質に異常が出てしまうことが多いので、基本、交配においては避けるべきことです。
ただ、残すべき優れた形質を持っている個体というのはごく少数ですので、どうしても選抜淘汰を繰り返していくと個体同士の血縁は近くなってしまいます。

顕著な例として、サラブレッドの例があります。
人気ですよね、ウマ娘。私はやってないですがあの曲は好きです。
そんなウマ娘の世界にも、三大始祖という子達がいるそうです。
元ネタは、サラブレッドの血統図を遡ると必ずその3頭のどれかに行き着くサラブレッドの始祖達です。
現在のサラブレッドは全頭その3頭の子孫ですから、とんでもない血の濃さです。

それによる弊害はもちろん出ています。
サラブレッドは他の馬の品種に比べ、病気に弱く、けがをしやすく、気性が荒い特徴があります。
しかしサラブレッドの存在価値はその足の速さにあります。
足が速ければそれらの弊害は全て些事という訳ですね。
人間によって作られた、歪められた生き物という印象も受けますが、そんな彼らの走る姿はとても美しいです。不思議なものですね。

人間でも近親交配が繰り返されてきた一族があります。
中世の王侯貴族達です。
有名なのが、ハプスブルク家の顎です。
ハプスブルク家は神聖ローマ帝国の皇帝位を継承したヨーロッパの名門であり、マリー・アントワネットもハプスブルク家の血を引いています。
そんなハプスブルク家には度重なる近親婚の結果、強調された特徴がありました。
しゃくれ顎です。
元々顎に特徴のある一族が、権益を守りたいがために近親婚を繰り返した結果、その末裔であるカルロス2世は尖った顎を持つことになりました。
また外貌だけでなく、重度の知的障害と身体障害を持ち、子供を残すこともできませんでした。
ハプスブルク家の血を引くマリー・アントワネットも特徴的な顎を持っていたそうです。

年頃の女の子が父親を嫌うのは近親交配を避けるための種の本能だと一説には言われていますが、政略結婚を繰り返す王族には意味を為さなかったのでしょう。

デメリットの大きい近親交配ですが、あえて意図的に行われる場合もあります。
新品種の作出、または失われた品種の復元がそれです。
和牛は、一度は外国からの牛との交配が進み、失われかけた品種でした。
しかし日本固有の牛の特徴を持った交雑牛を集めて掛け合わせ、戻し交配を行うことで(近交係数は非常に高くなってしまいましたが)、限りなく日本固有の牛に近い遺伝子を持った品種を作出したのです。

現在の家畜の多くは高い近交係数になっており、デメリットもありますが、血縁が近くても優れた個体を掛け合わせたことによるメリットの方が大きいため早急な改善は必要ないとされています。



空がすっかり明るくなりました。カラスが鳴いています。おしまいです。私の充実した休日の昼の予定が風前の灯です。これから僅かなりとも眠ってできる限り早起きをしたい所存です。それでは。

おやすみなさい。

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