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50代「地獄のミルフィーユ」からの脱出

 50代というのは正にトラブル要素が非常に潜んでいる世代です。
私自身も50代半ばに差し掛かり、間違いなく10代、20代、30代、40代
と比較した時に一番キツイ年代に突入した感があります。

 当然、私の周囲の50代も一様に厳しさを嘆いています。勿論、しかる
べき資産を有してたり、大手企業や公務員などに従事できている人は、少々
軽減できる年代かもしれません。しかしながら、体感温度的には7割以上の
この世代の人は厳しい現状にたたされているのではないでしょうか。

 人生も第4コーナーに差し掛かった50代ですが、リアルの50代においてはこの脱出方法を学んで欲しいところです。これより前の世代の人にはやがてくるこの世代の準備として読んでいただければ幸いです。
 
1)50代の5大リスクとは
 50代には5大リスクが潜んでいます。いわゆる、病気で言う3大疾病や
7大疾病のようなものです。皆、罹患するわけではないですが病気としてかかるリスクが非常に高いという意味では同じではないでしょうか。

 まず、1つ目のリスクは「仕事」です。ご存知のように、リストラなどで狙われる年代でもあります。また然るべき役職にいる人も55歳で役職定年を迎える人も多くいます。また、ご自身の働いている業種はどうでしょうか。

すでにコロナや少子化なども含め、ご自身が職についた時と大きく業界自体が激変した業種も多いのではないでしょうか。当然、それによる業績悪化からの減給やリストラなど経験されている方も多くいるでしょう。

ここで、世間的には人材不足がさけばれている状況で、「転職」などスムーズにいくだろうと考えることは浅はかです。では、なぜ人材不足の状況の中リストラなどされたのでしょうか。

 50代とは会社的には一部を除いては不必要な年代に位置している部分があります。従って、転職も余程のキャリアがない限りは通常難しいはずです。そもそも、そのキャリアがあれば在職時にヘッドハンティングされているはずです。この辺は、動画などでも転職の厳しさを語っている人が多くいます。決してオーバートークではない現実です。

 そして、アルバイトや派遣社員でさえ、厳しい年齢です。この現実は、私自身も体感しました。スキル以前に年齢で落とされることが圧倒的に多いのです。信じられない現実かもしれませんが、この状況だけ見ると本当に人材不足なのかと疑いたくなることも多くあります。

 大手企業や公務員などは、再雇用のシステムもあるでしょう。しかしながら7割は中小企業に勤めている中で、その会社においては再雇用以前に会社自体が存続しない事も多くあります。

 以前は、企業の寿命は30年とも50年とも言われた時代もありました。
今は、中小企業であれば10年持つかどうかの会社も多いでしょう。
私も長く中小企業というより零細企業で働いていましたのでこの現実は
何度も直面しています。そして、再雇用どころか退職金がないのも通例の
会社が多くあります。

 50代になれば体力も相当落ちます。余程、ジムなどで鍛えていない限り、若い頃に比べたら相当衰えはあるでしょう。そうした中、デスクワークを希望する人も多くなります。

基本、事務仕事始め50代でも女性であればある程度の働き口はあるでしょうが、男性においてはかなりの高倍率になります。すると残った選択肢は、正社員以前に肉体労働を中心にした仕事しかないというのが現実です。

中高年の3大仕事と言えば、介護、警備、清掃になります。工場でも厳しい部分はあります。決して、この仕事を揶揄している訳でもなく、それなりに体力ない人がやるにはハードルがあるという意味で紹介しています。果たして、以前役職についていた人が、そのようなプライドを捨て急にこのような仕事に従事できるのかを想像してみてください。このように仕事においては厳しい現実が待ち受けているという事実があります。

 2つ目のリスクは「借金」です。まず、生活面で言えば社員の道を外れた後に急激に収入が落ちます。生活レベルを維持しようと思えば、当然借金がかさむことになります。

 また、住宅ローンなどを組んでいる人であれば、おおよそ60~65歳で完済の人は多いのでないでしょうか。アルバイトになれば、ボーナスなどもなくなります。少なくとも残り10年~15年のローンを会社員時代の収入を前提としたローンを支払い続ける事は難しいでしょう。

よく家は、資産と言いますが、それはあくまで完済した場合に資産になるという事で、その渦中においては負債でしかありません。家を手放して何とかなる人はまだ良い方ですが、日本のローンのシステム上、手放しても借金の残債を抱える人も多くいます。これは、負債をこえる金額で売却ができないとこのような事態に陥ります。もっと言えば、老後の資金の目処をたてる事もこの年代では必要な事でしょう。

 いずれにしても、60になる手前で、借金を持つという事は非常にリスクにもなります。

 3つ目のリスクは「介護」です。この年齢なると親問題がでてきます。本人が介護というには、まだ年齢的には大丈夫でしょう。今、85歳以下で介護の状況に陥る人は25%と言われています。

 この年齢の親世代は、80を超える人も多くいるのではないでしょうか。そして85を超えると60%に介護確率が上がります。仮に結婚していて、健在とすれば義理の親も含め通常4人いる訳です。25%というのは1人はその状態になってもおかしく無いという事です。

 介護施設に入れるにしても、しかるべき金額がかかります。
そして、入居の優先順位も基本的には公的介護級が高い人が介護施設に入る
順位が高くなります。そして、今介護職は人材不足と介護報酬の切り下げなどから減少傾向にあります。

 しかしながら、反比例して人口のボリュームゾーンでもある団塊世代は増加する中で今後介護施設の入居などは相当にハードルもでてくるでしょう。そして、介護期間も平均で5年であり10年こえる事もそれなり多い。当然、長くなれば費用もかさみ仕事の制限も色々出てくるでしょう。

 500万以上かかっている人平均なので年に100万程の出費は覚悟すべきでしょう。従って、介護の確率は決して低くなく他人事でもない身近な存在のリスクと思った方が良いでしょう。

 4番目のリスクは「家族」です。独身者には関係のないリスクでもありますが、特に子供がいた場合です。恐らく、50代であれば大学に差し掛かる年齢ではないでしょうか。私も2人の子育てはしましたが、間違いなく教育費が一気にかかってくるのが高校生から大学です。

 私立に行かなくてもそれなりにかかります。今、大学の進学率は6割程です。しかしながら、東京などではすでに7割を越えています。皆が行く時代になってきました。

 勿論、皆が行くから行くというわけではないですが、こういう場合はいかないリスクの方が高まります。今、高校の進学率は98%位です。ほぼ全員が行く時代です。この時代において、仮に中卒でしたらどうでしょうか。かなり、仕事に制限もあるでしょう。以前は、親の役目は高校を出すまでと言われた時期もありますが、今は就職して独り立ちするまでが親の役目でしょう。

 そんな中での教育費は私立文系大学でも400万は最低かかる中、入るまでのコストを考えたらそれなりにかかるでしょう。私の周囲の50代も住宅ローンと教育費がダブルパンチの人は多くいます。

 そして、もう1つの家族の問題は「配偶者」です。熟年離婚がさけばれる中、これは現実問題あります。その素振りはなくとも、子育てが一段落したある日に離婚の緑の紙が机に置いてある日も非現実ではありません。私自身もバツイチになり、周囲にバツイチ男性もパラパラいますがこの50代離婚がそれなりにあります。

 場合によっては、稼げなくなった夫は用なしなのかもしれない厳しい現実があります。

 5つ目のリスクは「孤独」です。先程の家族から三下り半を下されることは可能性的にあるでしょう。そこでの孤独もありますが、そして会社人生一直線の人ほど危険なのが、会社人脈です。これは、会社いたからこそ成立した人脈であり、あなた個人への慕われでない事がほとんどです。

皆、会社の看板とあなたの役職に惹かれて寄ってきた人です。ある日、これがなくなると急に疎遠になり他人に一気に変わります。この急変振りに落ち込んだ人を多く私もみてきました。そして、それまでに会社人間でいた人ほど学生時代の利害関係のない友人などとも疎遠になり、気づいたら「孤独」になっているパターンが非常に多くあります。

 幸い、働かなくて良い60台を迎えたとしても、周囲に人はいなく趣味らしい趣味がない中で毎日生活すると暇すぎておかしくなるようです。時には、こういう事からアルコールに溺れる人もいるでしょう。

 生活保護を受給している人の悩みの一番は「暇との闘い」という事があります。生活費は何とか担保されても、働くわけでもなく生活環境からも友人などもつくりにくく、「孤独」と「暇」の闘いになるそうです。このように、端から見たご隠居生活も決して目的ややる事を見失うと非常に退屈な日常との背中合わせになるという事です。
 いかがでしたでしょうか、50代の5大リスク。これは、タイトル通りミルフィーユのように5大リスクが重なり合い積みあがっていきます。非常に身近なリスクになるものです。基本的に私は全てを経験をしています。当然、そこで痛い目に多くあってきています。

 このようなリスクは、必ずやって来るものと想定して準部出来るものから準備をしていくと大きくその後の人生が変わるはずです。知って行動するのと知らずして行動をするのでは大きな差がうまれます。

 どのような処方箋に基づき行動していけば良いのかなど、自分の経験や周囲の似た状況の人を教科書に紐解いていきたいと思います。

 少しでもこの警鐘が50代を乗り切るヒントになれば幸いです。
 
 
 

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