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極楽 征夷大将軍 垣根涼介

足利尊氏一代記を弟の直義、執事の高師直の2人の視点で終始する。

史上最も無能な征夷大将軍
やる気なし
使命感なし
執着なし
なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか?

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。
足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。やがて天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。
一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。
後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。
怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。

混迷する時代に、尊氏のような意志を欠いた人間が、
何度も失脚の窮地に立たされながらも権力の頂点へと登り詰められたのはなぜか?
幕府の祖でありながら、謎に包まれた初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。足利家の棟梁への本流から外れていた男が家督を継ぎ鎌倉幕府、得宗家を討ち狡猾な後醍醐天皇と対峙、苦難の末室町幕府を興す。
Amazonより

何度も失脚しそうになるが頂点にのし上がり君臨出来たのは。

血で血を洗う残酷な歴史の掟はこの兄弟愛をも容赦なく引き裂く。
垣間見えた兄は弟を、弟は兄を想う場面は涙が止まりません。

500ページを超える大作、読み応え充分👍

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