「痛くな~い・・・?」

高等学校の授業に於いて「剣道」の指導を40年ほど携わってきて言える一つの事柄に
「初心者で相手に強く打ちつける人は居ない!」ということです。
どんなヤンチャな子でも「そっ」と打ちます。
「もうちょっと音がするように打っていいよ・・・、」
というくらいです。
もちろん、それには早い段階で直に面を打たせる事が必要かも知れません。
「痛くな~い?」
「もうちょっと大丈夫・・・、」
この「強く打つ」ことをしない人間が強く打ち始めるのはどのような心境になった時なのでしょうか?
大人の方々の稽古でも同様で技術以上の強さを繰り出す方が結構いらっしゃいます。
そういう方は大概の場合に手足が合っていません。また、高齢者同士なのですから
「打突が軽い!」的な物差しでなくて良いのではないかと思いますね・・・。
また、声も然り・・・、ドスが効いたと言いますか唸るような声を出す方、そして駄目押し的「後打ち」に浴びせて
「おメーン1本ナンチャラカンチャラ~!」
と念押し声を掛ける等・・・一人悦に入っている方がいらっしゃいます。
その方にして不自然なものは、成長を妨げてしまう上に、「お願いします!」と言って対峙した御相手にも失礼であったりしますね。
場合によってはそれに呼応してしまう殺伐とした稽古になったりします。
「打ちたい!」
「俺のが強い!!!!」
「相手のは認めない・・・、」

「気持ちの過不足がある・・・。」
あり過ぎ・・・、
高齢剣の皆さん・・・
冒頭に紹介した
「人のもつ素晴らしき優しさを忘れずに・・・、」
で行きましょう・・・。





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