Kroi Live Tour 2023 "Dig the Deep"福岡公演 11/3 @Zepp Fukuoka

w/ Tempalay

これは凄い。数曲終わった時点でもうため息が出ていた。またKroiが次のフェーズに入った。新曲は一曲しかやってないというのに。

みんなが待ち望んだHyperで幕を開け、その熱と興奮を受けて既存曲も色を変えていく。周到に準備されたアレンジを(初日の緊張感を漂わせつつも)表情豊かに繰り出す。怜央君がサングラスを一曲目終わりから外しているのは意図してのことかわからないけど、すごく象徴的であり効果的だ。

この曲が目玉かと思ったら次も、その次もエグい。そんな怒涛の展開だけど決して突っ走るでもなくブッ飛ぶでもない。
途中ふとBROADCAST初日の横浜を思い出していた。ステージに一緒に立って遊んでいるかのような感覚。ここにはティーセットもおふざけもないけれど。

こんなにいろんなことを仕掛けているのに置いてきぼりにはならない。楽しくて、面白くて、びっくりして笑ってる。そこにあるのは音楽。音楽を丁寧に"聴かせにくる"Kroi 。
ワンマンとは違って1時間余りのセットだけど、なんならその前半だけでもお腹いっぱいになるほどの濃密な時間。

そしてHyperをセトリの主軸とするこのツアーの初日でTempalayとの共演というのはなかなかに意義深かったのかもしれない。アンダーニンジャを介した互いの想いがそれぞれのMCから伝わって、不思議な距離感と温かさを感じたりもした。

まだツアーは始まったばかり。この日のこの感覚が一日限りの化学反応なのかツアー中ずっと続いていくのか、ワクワクは尽きない。もう遠慮なく期待している。Kroiマジックの次の一手に。

　　　　　　　　　　(2023/11/05 10:20)