令和のブギーポップシリーズの新刊

フォルテッシモがシシャモになった。

世迷言ではなくマジで自称してて相変わらずキャラ濃いなと思った。
新刊の「最強は堕落と矛盾を嘲笑う」副題はブギーポップ・パズルドである。エンブリオ炎上から腐れ縁のペンダントを付けて登場して初っ端から最強の座を降りるのだが、最強には最強なりの感性があるらしい。因みに前作の登場人物で共通しているのはカチューシャと高代亨（通称イナズマ）ブギーポップくらいで知らなくてもまぁ楽しめる。ただ後半、一番最後の部分は同作者のシリーズのやつと関わりがあるので少々注意が必要かもしれない。
最近のなろう系とは違う日常が非日常になるセカイ系ではあるが個人的には読みやすくてテンポがいいので好きなラノベである。さて最強と言われた合成人間フォルテッシモだが、自分は最強という看板を実は投げ出したい願望があったかもしれない。力を失くして今の自分は「シシャモ」と呼べと言う際、こんな時くらいしか名前を捨てられないと述べている。そこそこ敵も多いし何なら上も特別扱いのフォルテッシモ。破壊力は凄まじい故とも距離を置かれてるのかな？と実際今回は身内の合成人間が狙ってきてるので。ただ、フォルテッシモの力を奪ってどうこうするまでに至るのは無理らしい。
実際一人の少年がそこに至る前に恐怖で投げ出したのだ。力ではなく違うものを恐れて。そこが虚空と呼ばれるもので同作者の別シリーズとリンクしていたのだ。何なら1巻で既にリンクしている。フォルテッシモも見たようだが、彼は恐怖は感じないというか何かいたくらいの認識だ。合成人間だからという解釈もあるが、カチューシャや作中の合成人間はそんなに機械的ではなく人間らしいのだが（フォルテッシモもブギーポップに約束ブッチされてキレていたし）自動的に表れるブギーポップが一番機械的だと改めて感じた。ところでブギーポップ、いつ終わるんだろうな。何か令和でも読めるとは思わないので少し感動した。