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友達のnoteが待ち遠しすぎてnoteを始めた話

はじめに

この世には二種類の人間しか存在しない。それは
文才のある人間とない人間だ。友は前者だった。
2021年の夏、アイドルのライブに向かう彼は
行きは土砂崩れで物販間に合わず、帰りはバスが消滅(なんで?)するという散々な目に遭った。正直気の毒過ぎてまともに返信出来なかったのだが、数時間後に「一刻も早く模範囚になってみんなに会える日を楽しみにしてます」の一文と共にカプセルホテルのきったねえ色の館内着の自撮りが送られてきた時は顎が外れるくらい笑った(一人部屋の中で)。
彼にとっては散々な思い出だと思うが、これ以上に友の心の強さと知的レベルの高さを感じた事は無かった。

こんなやつ

弥生時代みたいな服を着こなしてんじゃねえよ。

いつか笑い話になるから

なんでそんなに心が強いの?と飲みの席で聞くと上の答えが返ってきた。
辛くてもこうやってネタの一つにでも昇華させれば悪くなかったと思えるからこそらしい。
心の防御力の高さを感じる一言だった。
それだけではない。友は多趣味なのだ。
アニメやソシャゲなど、様々な依存先を設ける事で受けた傷を癒やす事に慣れている。
防御力だけでなく回復力も優れた優秀なタンクだと思った。パーティ(友達)に一人は欲しいタイプ。

友がnoteを始めた

結論から言う。勧めたのは私だ。

友は私と同じTCGプレイヤーであり、当然だが私より数段強い。私よりデッキの所持数は多いし、カードにかける情熱や注いだ金額も違う。
私の知らない裁定やプレイングが頭に入っている為、同じデッキを回すだけでも私と友では天地の差がある。
読みたいと思った。友の頭の中を。 
同じ手札でも全く違う考えを巡らせているなら、せめてそれを知る事で強者の脳内を知りたかった。
思い立った私は通話中にそれとなく振ってみた。だが彼も暇なわけではない。これ以上負担を増やすわけにはいかないのは分かっていても、好奇心には勝てなかった。

「他のプレイヤーの方々もプロアマ問わずに書いてるけどどない……?書いてみん……?」
「あー、アリ」
ビニールより軽い返事が帰ってきた。

そして一ヶ月後、記事が完成したとの報告が上がった。


読んだ


面白ぇぇええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


私が過去に書いたどの文章よりも面白かった。
今までの自分の作品が腐ってたのかと錯覚する程に読みやすく、分かりやすく、勉強になり面白い!
友の実力は勿論、それを見抜いた自分を褒めたくなる程だった。
そして俺による絶賛の嵐から数日後……


あれ?消えてね?


彼によると些細なミスを手直しするつもりだった筈が、うっかり全部消してしまったらしい。
彼の文章を眺めてニヤニヤする予定だった私は雷が落ちたようなショックを受けた。じゃあどうやって会社の休憩時間を過ごせばいいんだ?
生まれて初めて絶望と共に年を越した。
そばとおせちが俺の涙を拭うことはなかった。


二度目の懇願

仕事始めを迎えたというのに、私に仕事に対する意欲は湧かないまだった。私に仕事の意欲が湧かないのはあいつのnoteのせいだとかとんでもない責任転嫁が頭をよぎった辺りで、自分の絶望の正体に改めて向き合う事になった。年明けの仕事の意欲とかあるわけねえだろ
このままでは仕事に影響を及ぼすことを危惧した私は再び友に執筆を懇願した。

私「😭」「かいてえや」

友「まかせてくれ」(送られてくる大量の下書き)

誇れ、お前は東大だ。

多分医学部だろ。俺の命を救ったんだから

おわりに 

そして今に至るわけだが、正直こうやって書いてるこの瞬間も今か今かと彼の投稿を心待ちにしている。でも決して「え?そんな早く読みたいの?じゃあ適当に切り上げて投稿するか」とかスピード重視の内容軽視になって欲しいわけじゃない。私を気遣うな。ありのままのお前でいろ。
世に求められているのはこんな駄文なんかじゃない。お前の一行一文字なんだよ。

正直彼の魅力を語るにはまだまだ足りないが、1700字を超えそうなのでここで一区切りとさせていただく。



あ、note始めました。

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