おとしもの

ちわ
幕張の踝戸村です

道歩いてるとよく落とし物ありますよね
手袋とか帽子とか鍵とか
で、それを誰かが拾い上げて「落ちてたらかわいそうだなー」って気持ちなのか見易い位置に置いたり引っ掛けたりしてくれてるのみると知らない誰かの優しさにほっこりするよね。
でも俺は小学生の頃の出来事を毎回思い出してしまうんだ

小3くらいだったかな、仲のいい「タカダ」という友達がいた
彼は所謂鍵っ子だったのだがある日遊んでいると
「ない!!ない!!やべぇ!」とポケットをまさぐりはじめた。鍵をどこかに落としたのだ
小3にとって鍵を失くす→親に怒られるという方程式は中々のピンチだ
できれば避けたい。まだ性格の良かった頃の俺はタカダの鍵を一生懸命に探した
今思えば小3の行動範囲なんて限られている。
遊んだ公園、待ち合わせの場所から公園までの道
タカダの家の周り、全て探した。
だが見つからない 当時流行っていたデジモンのパタモンのキーホルダーが付いているから見ればすぐわかるはずだとタカダは言うが見つからない

それもそうだ、落とした鍵を優しい誰かが拾って少し見易いところにおいてくれたのだった
ずっと「あるかもしれない」と必死に探していた地面から離れてしまったことで捜索範囲から外れてしまったのだ。
子供で、ましてや焦りに焦ってる二人はその程度の視野しか無かったのだ


それを見つけたのは結局鍵を見つける事が出来ず親に大目玉を食らった挙句鍵を交換するハメになった後
俺と遊んでいる時だった
あの時のタカダの「おい嘘だろ!!!!」という怒りとも驚きともとれない、でもなんか笑っちゃってる顔は今でも忘れられない

それから俺は道に落ちているおとしものは極力踏み潰されない同じ高さの場所にずらしてあげることにしている

小さな優しさにより大きなダメージと少しの笑いを生んでしまったあの日のタカダのような思いをする子供がどうか出ませんように
最後まで読んでくれてありがとう。全部ウソです

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