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アトトリってなんやねん

「あんたは、うちのアトトリ産むんじゃけえ」
この言葉は
新婚生活が始まって3年間、ストレスのほとんどになる

「アトトリ」って言葉
今もあるんすかね?と思うけど、

家のあとを継ぐ、後継者
なので、「男児」を産むと「でかした」みたいな?

嫁って、字も好きじゃないね

「私はこの家のアトトリを産むために嫁に来ました!」
って思ってる人っているのだろうか

とにかく3年間、子供は作る気がなかったが
その間

「あんた、子供は?」という言葉を
何千回、言われただろうか


能面母からの電話は憂鬱で
「あんた子供は?」ばかり言われるし

ある日
昼間に出かけていた時に電話したらしく
夕方に電話してきて

「お昼に電話したけど、いなかったけど、どこに行ってたのか」
と聞かれて

もう、素直に普通の会話もできないほど
能面母の「子供は?」に怯えていた私は

んなことどーだっていいだろが!!って心で思いながら

「買い物です」とムカつきながら答えていた

ある時に
能面母の電話に、イライラしていて
いつものように
私に文句のようなことを言うから

思わず、反発したことを言ったわけだ

そうしたら
夜にまた電話してきやがって

「昼間のあんたの態度のことで、家族らで話した」と
なんか
ごたごた能書きたれて、結局は
「反発するなんてとんでもない、嫁の分際で!」って
私を悪者にしたいだけ、口答えするなと、言いたいだけだったらしい

てか、もうそれこそ、勘違いしすぎの話でしょ

味方のいない私は悔しくて悔しくて泣いていました
ひとりぼっち
こんな場所に来て
いつも悪く言われて
我慢してまでここにいる意味はないだろう

配偶者に話しても無意味と思っていたので

「あのね、あなたのことが嫌いでなくても
あなたの親のせいで、離婚ってことは十分あり得ますから!」と

それだけ伝えたのだった


こちらからの電話が少ないことも気にいらないらしい
能面母は
あるとき電話してきて、出ると

「ご無沙汰ご無沙汰ご無沙汰ご無沙汰してます~」って

ちょう嫌味で始まった

もう、言ってる途中から
「は、また嫌味言ってるよこいつ」って呆れて聞いていた

そんなに気に入らないならかけてこなきゃいいだろが!!
暇なんか??


しかし「あんた子供は?」が言いたくて仕方ないんだろ
そしてとうとう、言ってはならないことを言ったのだ

「あんた、病院、行ったら??」


でた、でた、子供ができない原因を嫁のせいにするパターン

子供を作らないことが理解できないだろうし
できない嫁なら離婚させれるから、こういうこと言うのだろうか?

おそろしいねえ


あんたらのアトトリ産むために結婚したんじゃねえんだよ
そんなにアトトリほしいなら
あんたが産めば?って

思った私ですが、どう思われようと、全然いいしね

それほど、「アトトリ」って言葉に敏感で
ナーバスになっていたってこと、知らず知らずに人を追い詰めるって
このことよね

しかも、自分の知り合いで、いい医者がいるから
いっぺん、診てもらいんしゃい

ってさ

「そうですね」くらいしか答えず、あとは無視

それくらいの頃から
電話の線を抜いていた時期がありました

それほど、ノイローゼに近かった
電話の呼び出し音が、こわくて、聞きたくなかった


家の電話しかなかった時代、他の電話もかかるだろうし
ずっと、抜いてるわけにはいかなったけど、
そんな時間も、なんとか頑張って暮らしていたね


憂鬱な能面母の電話と

「1ヶ月に1回は、実家に帰って来なくてはならん!」

「実家に帰ったら、こんにちはじゃなくて、ただいまと言わなくてはならん!」


っていう変な決まりごとされて
まぁ、この決まりは無視したけどね


だって、私があいさつしても、無視してるくせにさ
都合いいときだけ
うちの娘だから、ただいまって言えって?

なんだって~? って感じ


私は忘れない
根に持つに決まってんじゃん
贈り物をした時の

あなたたちの、最高の、態度


これで、普通に、なんとも思わない人いるなら
会いたいわ!

ってことも、ありました
それでも頑張っていたのですね


つづく

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