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夫よ、お前が納得するな(離婚理由編)

離婚をする、離婚をした。という話を人にすると 離婚理由をきかれることが多い。興味を持っていただけるのは嬉しいことだと思う。実際嬉しい。
ただ、私が本当に思っていることをつらつらと言ったとして 
相手が言葉に詰まる状況は想像に難くない。

いやぁ、元夫がふりんしちゃってさぁ。 借金しちゃってね。 もう暴力がすごくてさ。なんて言った先には
 きっと難しい空気が立ち込め 双方もにょもにょと意味もなく口を動かして退散。なんて未来がみえてくる。

なので、ひとに離婚理由を訊かれた場合の返答を
誰かに会いにいく道すがら
宿題をやっていない子どものように 胃腸をおかしくさせながら
考えていることが、最近ある。

A氏には、 あちらは地主の家系で こちらは商売人の家系なので
      そもそも行動原理からして違っていたのだと思います。

B氏には、 彼の抱えているのもと 私の抱えているものが 
      2人のキャパシティを超えてしまったんです。

そのほかにも 適当なものから、それっぽいものまで 言い訳をしてきた。
ある時、ふと元夫は離婚理由について どう理解しているのだろうか ということが私は気になってしまった。
奴に直接会ってやる義理もないので 電話をかけることにした。衝動性の成せる技である。
電話にでた寝ぼけた元夫に 「私達の離婚理由なんだかわかってるの?」となぜかキレ気味に尋ねると
「そんなのはわからないよ」という、 (甘えるな おい)
じゃあ結婚生活で後悔していることはないのかと 尋ねると
 「ある」 という、

ロジックがおかしい、理系男子がそれではアホ丸出しではないか。

その時わたしなぜかとても機嫌が良かったので ベラベラと話した
「離婚理由しりたいか、教えてやろうか、」と。

それは私の血だよ、仕方ないことだったんだと、
私の父の両親は 早くに死別しており、父方の曽祖父は漁師であった。
母方の曽祖母は奉公先で結婚し 夫を早くに亡くした。
母の両親はながく別居婚状態であった。
まとめると さかのぼってゆくと わたしの親戚に夫婦揃って生活をしている人間がいないのである。我ながら驚きでの事実である。

そして見事に私の両親もすぐ離婚をし
 つかづはなれずの関係のなか私たち姉妹は育った。

だから、“夫婦仲良く一緒に” という家庭の雰囲気が全く馴染みがなくわからない。離婚をしたのは お前(元夫)のせいではなく 私の育ちからきた結果だよ。

と奴に説明をした。
すると奴はすごく感心し なるほどそういうことか と相当納得した様子であった。

いや、ちがうんだよ。お前がそれで納得してどうする。そんなわけがなかろうが。
ああ、そういうところが嫌だったんだな。と、私はひとり腑に落ちた。嬉しくなかったけれど。


itsumo_gussuri さん。 お写真拝借いたしました。こんな穏やかでない記事に貼り付けてしまい、良かったのだろうか、、、
満月の写真と街の明かりがとても印象的なお写真ですね。
元夫と電話をした日が満月だったのでつい。🌕