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雨を呼ぶカルテット

これまでの人生でたびたびブログというものを書いてきたが、まさか私的サークルで筆を執ることになるとは思わなかった。あまりの驚きからか今患っている咳が20秒止まったが、その後再びコンコンと喉が騒ぎ出したことからも、この出来事に妙な納得感も抱いていると感じる。

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大学生になってからひょんな経緯で集った4人は、つくづく「人間は面白い」ということを体現している。金子みすゞが現代人であったとしても、私たちを見れば、かの境地に辿り着くだろう。この奇妙なカルテットは、皆が皆して奔放に旋律を奏でるバイオリンである。下支えとしてのチェロパートは、各自が気が向いた時に担当する。そうしてかろうじて整いを得ているのだろう。究極のバランスである。

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4人で集まると雨になることが多い。神がこの歪な集団に笑い涙をこぼしているのだろうか。屋久島の天気くらい多いのである。

私はよく豪雨の中自転車を漕ぐ。そうなってしまう理由は単純で、朝に天気予報を見ずに目視で賭けに出るからだ。そのほうが面白そうと思っている節が私にある。たいがい負けるが、負けてもいいのだ。雨に降られることを厭わない性分があるのではなく、勝負を甘んじて受け入れる意固地からである。そして風邪を引く。

4人で集まるとその状況になることは、簡単に想像がつく。けれど、先述の通り私は賭けに出る。そして案の定風邪を引くのである。

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歪で奇妙なカルテットは、雨を愉しまんとする勢いで旅をする。今私がしている咳が治る頃には、また健康で文化的な旅に出よう。そして雨に降られて、不健康で怠惰な風邪との戦いを始めよう。

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