A Banner Archive【LA FAMILIA】

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先日から開始した連載企画『A Banner Archive』。今回は新潟を象徴する横断幕に、という想いを込めて作成したものについてご紹介していきます。

【LA FAMILIA】

スペイン語で家族の意。
サイズは縦3.3m×横15m

初代:2010年〜2015年
二代目:2016年〜現在
(文章の中で一部ファミリアと表記)

横断幕を作成した当時の状況を振り返る。2010年の夏、ビッグニュースが飛び込んだ。矢野貴章の海外移籍だ。嬉しい感情と同時に、移籍に伴いバックスタンドに貼られていた横断幕が激減し、広大なスペースが空いてしまうという問題にぶち当たる。ここをいかにして埋めるかが早急な課題だった。

スタジアムのど真ん中。ここに新しいチーム幕をという声が上がり、多くの方々の協力があり制作が決まった。(横断幕作成、掲出に協力していただいている全ての方にこの場を借りてお礼を申し上げます。いつも本当にありがとうございます。)

ここから『LA FAMILIA』の物語が始まる。

この横断幕を制作するにあたり、立てたコンセプトは2つ。

・ホーム&アウェイ全ての試合に提出すること。
・チームを象徴する強いメッセージを有すること。

作成を考え始めた2010年当時、新潟ではホーム、アウェイに関わらずシーズン全試合で提出されるチーム幕がなく、この機会に「全ての試合で提出される、そして新潟を象徴するようなメッセージを込めた横断幕を作りたい」という想いを強く持っていた。

肝心のメッセージ選定は難航した。重要度の高い横断幕に何を乗せるか。当時制作に関わっていたメンバーはとても悩んでいた。結果、完成が試合に間に合わず。空いたスペースを埋める為に、文字が入っていない状態で掲出していた試合も何試合かあったはず…。

紆余曲折ありながら、話し合いに話し合いを重ねて決まったのが『LA FAMILIA』という言葉だった。

時には馬鹿みたいに喜びながら、時には厳しい物言いもする、対等な関係性。だからこそ俺達は最高な勝ち試合の後も、クソみたいな負け試合の後もスタジアムに集うことをやめない。こんな関係、家族以外に表しようがない。行動が伴わなければあっという間に陳腐化してしまう、普遍的ながらも重い言葉だ。

クラブ・チーム・サポーターにおける理想の関係性を端的に表している、制作から10年経った今も1番強く伝えたいメッセージである。

少し個人的な思い出を振り返ってみる。
この横断幕を出し始めた頃は、まだ自分を含め掲出に関わる仲間の多くが学生で車を持ってなかったこともあり、夜行バスや鈍行列車が主な移動手段だった。デカくて重いファミリアはそんな道中、いつも共にあった。平日アウェイ、それも雨の時なんてのは最悪だ。すぐに乾かすこともできない、水を含んで重量増していて宅急便で送るにもお金がかかる。結局手が千切れるかと思いながら持ち運んでたことが懐かしい。
週末になれば全国を駆け回る日々、バイトをしていようがそんな生活を送っていれば当然困窮する。お金はなかったが、時間と情熱はあった。そんな時代の多くを共に過ごしたからこそ、横断幕だが戦友のような気持ちがある。

そういう意味で初代ファミリア(2016年に現在掲出している2代目を作成)のラストマッチがブリーラム/タイでのトヨタプレミアカップになり、最後の最後で海外に持ち出せたときは本当に嬉しかった。(ACLだったら尚良かったけど…)
今掲出している2代目ファミリアにも、もっと良い思いをさせてやりたいな、と思っている。頑張れアルビレックス。頑張れ俺達。

制作から10年が経ちトップの公式戦の他、キャンプにユース公式戦、アルビレッジでの練習、タイプレミアカップ、試合後の見送り等々… 誰よりも多くの現場で掲げられ、チームを見守り続ける幕。これからも出来る限り長く掲げ続けたいし、自分達が応援の第一線から退いた後も掲げられていれば嬉しい。そうやってこのメッセージが新潟の文化になっていくことを願う。

文責:星 凌太  @ryo_bfans
編集:渡邉 林太郎 @rintarou0705
            渡邊 恭平 @kyo_hey13

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初代ファミリアの制作風景。

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ブリーラム/タイでの初代ファミリア、ラストマッチ。

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下が旧ファミリア(2010年〜)、上が新ファミリア(2016年〜)

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ビッグスワンのバックスタンド中央に掲出されている。

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2019年始動日にアルビレッジに掲げられたファミリア。





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