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脆いの反対は? 頑強??

2018/01/26 水田道男

寒い。東京も、名古屋も、大阪も。本当に寒い。
一方で、中途の採用市場は熱いそうである。
もちろん、応募者側にとって。

大海の小魚どころかプランクトンのような存在である弊社も、採用活動を継続中である。
いくつかのエージェント会社にもご支援頂きながら。
そのエージェントの方から面白い話を聞いた。

「御社は応募者へアピールするのが難しい。」これは、想定の範囲内。何とかしないといけないとは思いつつ、何ともなっていない(誰か助けて下さい)。
「ただ、御社に興味を持って頂く方の共通点として言えることがあります。」
お~是非聞きたい。教えて教えて。
「それは、創業の3人が、それぞれ大事にしている副業を持っている、ということです。」
へ~。そうなんだ。。。。

今更3人の副業のことには触れないが、その話を聞いた時に頭に浮かんだ言葉があった。
ナシーム・ニコラス・タレブが唱える「反脆弱性」。
タレブは、その著書の中で、物事を、脆弱・頑強・反脆弱の3つ組で捉えるよう唱えている。
脆いものは、ランダムな事象により損失を被る。
頑健なものは、衝撃に耐えて現状をキープするだけ。変動性や無秩序から害をこうむることも利益を得ることもない。そして何より、一定以上の衝撃には耐えきれない。
反・脆いものは、ランダム性や不確実性、ストレス、小さな失敗を好み、衝撃を糧にして利益を得る。
そして、その在り方を「風はろうそくの火を消すが、炎を燃え上がらせる。」と端的に表現し、炎になって風が吹くことを期待するのだ、と説く。

確かに、副業って主業から見ればランダムだ。互いに互いの副業はコントロールできない。故に、主業のプロセス管理や業務分担も不確実になる。そして、本音で言うと精神的なストレスも少々。。。
でも間違いなく、これで私たちが脆くなっていることはないと思う。恐らく、その揺らぎを何とか取り込み、プラスを生み出そうとしているのだと思う。

と、ここまで書いていると、黒沢明監督の「7人の侍」に関する内田樹先生の組織論を思い出した。あの7人が形成される過程が大変に面白い。平八は「面白さ」で、菊千代は「トリックスター的属性で」、そして勝四郎は「守り、育て、未来を託すもの」として、それぞれがジョインし役割を果たす。戦闘軍団なのだからその能力のみで採用されてもよい筈だが、そうはならずに、最後に野武士集団に勝利を収める。きっとリーダーの勘兵衛は、頑強な集団ではなく、反脆い集団を志向したのであろう。

確かに、分かりにくいですね。弊社(私)って。
でも、こんな組織をもっともっと反脆くしてくれる方、応募待ってます!!

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